練習スペース23 IAIGIRI

IAIGIRI「ミルクパズル(修正)」

出場コメント
「こんばんは、たびたびすいません。
 修正って何度やっても尽きない物ですね・・・。」

B:最近夜眠れない事が多くて、その事を友人に相談したんですよ。

A:なんて返事がきたんですか?

B:そしたら、「ミルクパズルがお勧めだよ。」と教えてくれまして、さっそく買ってみたんですよね。

A:ミルクパズルって、ピースが全て真っ白なジグソーパズルの事ですよね。
  あまり脳も刺激しませんし、いい案かも知れませんね。

B:できたら、壁に飾ってやろうという意気込みでやり始めて見たんですよ。

A:別に個人の好き好きだからあまり口出しはしないけど、ピース真っ白だから壁と同化しませんかね。

B:で、ミルクパズルを開封しバラバラのピースを取り出して、額縁付きの入れ物を準備して、意気揚々とやり始めたんですよ。

A:あのー……、眠くなる為にやり始めたんですよね?やる気十分じゃないですか。

B:ところでなんですが、こういうパズルには作戦があるんですよ。
  同じ色ごとにピースを集めれば、色の塊が出来て後々楽になるんですよね。

A:まあ、全部白のピースだから意味無いんですけどね。

B:こうやって、白、白、白、白、白、白……?全部白だ……?そんな馬鹿な!

A:そんな馬鹿なって、そりゃこっちの台詞だよ!全部白なのは当たり前だよ!

B:せっかく色分けという作戦を立てていたのに、まさかの偶然が重なりピースが全部白だったんですよね。

A:偶然じゃないよ、必然だよ!それに、他にも作戦はあると思うよ!

B:もうこれで、為す術が無くなってしまったんですよね……。

A:他にも作戦あるでしょうに!どんだけその作戦に賭けてたんだよ!

B:いやいや、そんなまさか……。と思いつつ、パズルを組み立てていくことにしたんですよ。

A:もう結果は見えてるのに、どんだけ疑り深いのかな!

B:コツコツと頑張ってパズルを組み立て、やっと半分ぐらい完成しても白以外の色が全然出てこないんですよね。
  雲の中の風景なのかな?それとも、氷山の風景なのかな?と思いつつ、続きをやり始めました。

A:パズルが完成したら、ホワイトアウトとか言い出しそう。

B:で、何日間かかけてようやく組み立てたのですけど、
  私の願いが叶う事無く全面真っ白のイラストが出来上がりました。

A:そりゃそうでしょうね以外の感想が、全く思い浮かばない。

B:そこで私は考えたんですよ。もしかしたら、炙り出してイラストを浮き出すのではないかと。

A:なんでそういう方向に、考えが辿り着いちゃうのかね。

B:そこで私は家にあるIHコンロを使い、パズルに火を当てて絵を炙り出してみたのですが、
  私の見当も虚しく、絵が出てくる事がありませんでした……。

A:まずそれ、炙ってさえないから!パズルを温めただけだよ!

B:そこで私はリベンジとして、新たにミルクパズルを買ったんですよ。今度こそイラストが出来上がる事を祈って。

A:そんなことで歴史を二度繰り返さないで!

B:で、ミルクパズルを開封しバラバラのピースを取り出して、額縁付きの入れ物を準備したのですが、
  またもや真っ白いピースばっかりで、他の色が見当たらないな……と思ったんですよ。

A:当たり前でしょ!そろそろミルクパズルの意味を理解して!

B:私が頭を抱えて悩んでいると、そこに不思議な現象が起きたんですよ。
  なんとピースにじわじわと色がつき始め、色がついた状態に……!

A:なんかそのピースに催眠術がかかってて、幻影見ていませんか?

B:これは、これは、赤、青、赤と黒、茶、白と黄緑、青、茶……その他も合わせて、25つの小盛りの山が出来ました。

A:結構大きめのミルクパズル買ってたんだね!

B:そこで同じ色のピースを組み合わせる前に、まずは1辺が真っ直ぐになっている端っこのピースを探して、
  それを中心に組み立てると効率よく進めれるんですよ。

A:いや、催眠状態で新たな作戦思いついちゃってるじゃん!

B:やっぱり色付きっていいですね。白ばっかりのピースと比べたら、どんどんとパズルが出来上がってきますね。

A:適当に色が見えてたんじゃなくて、きちんとピースがはまるように色が見えてたって事は、
  それって余程強力な催眠にかかってたんじゃ……?

B:で、あんまり時間をかけずにパズルが完成したんですよ。
  イラストのタイトルは「体育祭で体操服&ブルマ姿で走る女の子」ってところですかね。

A:それ、貴方の性癖を自ら暴露してる事になりません?

B:その後いきなり目の前が真っ暗になって気がついた時には、なんとピースが全て真っ白になってたんですよ……。

A:えっと、それってパズルが完成したから催眠が解けたって事?

B:どうもそうらしいんですよ。その時の私は、茫然自失でその場に佇む事しかできませんでしたね。

A:今までピースをノリノリでハメてた貴方が、逆にハメられてたんですね。

B:またもや振り出しに戻った私は、三度目の正直と願いを込めてさらにミルクパズルを購入したんですよ。

A:二度ある事は三度あるっていう言葉も、覚えた方がいいと思うよ。

B:で、ミルクパズルを開封しバラバラのピースを取り出して、額縁付きの入れ物を準備したのですが、
  今度はなんと、最初から色がくっきりと現れてるピースだらけだったんですよ!

A:最初から色がくっきりしてたら、色がついてるように見える催眠はかけられてないって事?
  だとしても、ミルクパズルとしては不良品だよ!

B:最初はまた催眠かけられたのかなと思ったんですけど、そんな兆候も見当たらないので、悠々と色分けが出来ましたね。

A:……いいのかな、商品を取り替えてもらわなくても。

B:これは、うすだいだい、あいいろ、うぐいす、れもんいろ、べにいろ、しゅいろ……

A:そんなに細かくくっきり色が見えるの!?ダブっている色のピースあります!?

B:で、端っこのピースと同じ色のピースを中心にピース同士を組み立てるのを繰り返したら、なんとかパズルの完成です。

A:……そりゃ良かったですね。あの細か過ぎる彩色から、無事にパズルが完成できる理屈が私には分からないですが。

B:このイラストのタイトルは「体育祭で体操服&ハーフパンツ姿で走る女の子」ってところですかね。

A:なんで貴方の催眠状態の時と、ほぼ内容が被ってるんだよ!変更点がブルマが現代版のハーフパンツになってるだけだし!

B:そこで私はなんか異変に気付いたんですよ。
  「……あれ?なんでミルクパズルなのに、色鮮やかな絵が出来ているんだ?おかしいじゃないか!」と。

A:……ねえ?貴方はミルクパズルの事を、どういう心理状態から見てるの?

B:私はすぐさま、このミルクパズルを買ったおもちゃ屋に電話して、本物のミルクパズルと商品を交換してもらいました。

A:おもちゃ屋の店主は、数日経った後に電話した事に対して問い詰めて欲しい。
  「絶対遊びつくした後に交換しただろ。」って。

B:で、交換してもらったミルクパズルも何日かかけて完成させたのですが、
私の目の前に見える物は、何度見ても何も描かれていない真っ白いピースが一面に広がる、何の面白みの無いイラストでした……。

A:真っ白い黒歴史がどんどんと量産されていく。

B:取り合えず完成したミルクパズルを3つ共壁に貼り付けてみたのですが、とにかく絵柄が地味で見栄えがよくありません。

A:まぁ実際、何も描かれてないもんな。

B:後日、ミルクパズルをお勧めした友人が私の家に遊びに来て、ちょっと引いていましたね。

A:……そりゃ、あんな光景みたらそういう反応になるでしょうよ。大きいミルクパズルが3つも壁に貼り付いてるんですから。

B:いや、そっちじゃなく私の瞼の下にクマが出来てた事に対して、
  「この前よりも顔が酷いけど、もしかして効果無かった……?」と。

A:いや、徹夜して組み立ててたのかよ!もういい加減にして!


・【点数と感想】

14点

一番面白【まさかの偶然が重なりピースが全部白だったんですよね。】

『それ、貴方の性癖を自ら暴露してる事になりません?』も
声に出して笑いました。

読みやすく、全体的に面白かったです。
ただ「地味な話だなぁ」とは思いました。
それが悪いというわけでも無いのですが。

三度目のミルクパズルの時は、
もっと大胆に変化があってもいいかなと思いました。
例えば、イラストが動きだしたり、ハメている時にピースが踊っていたり。
催眠状態にかかっていると言えば、何でもアリなので、
もっと発想を飛ばしたほうが読み手に驚きを与えられるような気がします。

Aが催眠と言い出すことはAの勝手なので良いとは思うのですが、
Bが『最初はまた催眠かけられたのかなと思ったんですけど、』
と言い出すのは、
何だかおかしいような気がしました。
このままでいく場合は『かけられた』と言うよりも
『かかってきた』と言うほうが自然だと思います。


・【お便りのコーナー】

約三ヶ月も更新がストップしてしまい、申し訳御座いませんでした。
でもその間に僕は10万字の小説を2本書けたので、僕は良かったです。

ここまで書いてまだ点数を付けていなかったことを気付いたので、
今から点数を付けますね。

14点と書いていますが、14.5点と僕の中では記録しています。



こちらは参加型投稿企画です。
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