青山勇樹

詩人・教育者、詩集に『リエゾン LIAISON』・『果てしない青のために』、主な受賞歴…

青山勇樹

詩人・教育者、詩集に『リエゾン LIAISON』・『果てしない青のために』、主な受賞歴は 第19•20回詩人会議新人賞(佳作)/第36回国民文化祭現代詩の祭典(文部科学大臣賞)/第32回野田宇太郎生誕祭献詩(一席)他 ▶︎Mail ⇨ aoyamayuki@ymail.ne.jp

マガジン

  • 搾られた時間の果汁が まぶしさのなかで ちいさく悲鳴をあげる

    青山勇樹 新抒情派詩集 3 (2020年 2月〜2022年)

  • 静まりかえった青に染められ さよならの声がたちどまる

    青山勇樹 新抒情派詩集 2 (2020年 1月)

  • 果てしない波のくりかえしのなかでいつまでも眠る真珠になろう

    青山勇樹 新抒情派詩集 1 (2019年12月)

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📖 【 近刊案内 】 📖

『果てしない青のために』  (土曜美術社出版販売)  A5版 120p. 2,200円(税込) 真夜中の観覧車 六月の鯨 午後 坂のある街 破鏡  など 全27篇    ¸.•.¸¸୨˚̣̣̣͙୧¨*✼*¨୨˚̣̣̣͙୧¸¸.•.¸ 海へ伸ばした指先で何度も繰り返しながら 空に刻まれたあなたの名前をなぞってみる 待ちかねたように優しい光が幾つもこだまする 吹いてくる吹いてくるまた風が吹いてくる 吹いてくるあなたがくるまたあなたがきてくれる せつなさがあふれてどうにも止

    • 📖 近刊案内 📖

      ¸.•.¸¸୨˚̣̣̣͙୧¨*✼*¨୨˚̣̣̣͙୧¸¸.•.¸ 青山勇樹 『果てしない青のために』  (土曜美術社出版販売) ¸.•.¸¸୨˚̣̣̣͙୧¨*✼*¨୨˚̣̣̣͙୧¸¸.•.¸

      • 📣 お知らせ② 📣

        ⋆*❁*⋆ฺ。* Christmas Eve 🎄 に いよいよ 詩集 刊行 ! 『果てしない青のために』 (土曜美術社出版販売)  A5版 ハードカバー  120p. 2,200円(税込) ¸.•.¸¸୨˚̣̣̣͙୧¨*✼*¨୨˚̣̣̣͙୧¸¸.•.¸ 真夜中の観覧車 六月の鯨 午後 坂のある街 破鏡 アルバム  など 全27篇

        • 📣 お知らせ① 📣

          新しい詩集の上梓に向け ただいま 鋭意 準備中❗️ ¸.•.¸¸୨˚̣̣̣͙୧¨*✼*¨୨˚̣̣̣͙୧¸¸.•.¸ 校正も終了し 表紙カバー・見返し・扉なども 熟考を重ね ようやく決定しました 年末には完成する予定です 次回は もう少し詳しく お知らせします ⋆*❁*⋆ฺ。* ⋆*❁*⋆ฺ。*

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        📖 【 近刊案内 】 📖

        マガジン

        • 搾られた時間の果汁が まぶしさのなかで ちいさく悲鳴をあげる
          20本
        • 静まりかえった青に染められ さよならの声がたちどまる
          15本
        • 果てしない波のくりかえしのなかでいつまでも眠る真珠になろう
          8本

        記事

          愛の礫stillalive Jul. 2023

          ❁⃘ 101 ✩*̩̩̩̥✿*⁎ 音楽だけで語りあえたら どれほど優しさで満ちるだろう きっとどんないさかいも 怒りも憎しみも嫉妬さえ 和音のなかに溶けあっていく あなたの胸に耳をあてると 思わず涙ぐんでしまうほど 強くたしかな音楽が聞こえる ❁⃘ 102 ✩*̩̩̩̥✿*⁎ これまでたくさんの線を引き 賢くなったつもりでいたけれど こちらとあちらとを分けるとき どんな嫉妬も侮蔑もないだろうか 縦にも横にもひとびとの間にも 引かれたおびただしい線から いったいなにが

          愛の礫stillalive Jul. 2023

          愛の礫stillalive

          ❁⃘ 91 ✩*̩̩̩̥✿*⁎ 聴かせてよ もう一度 いつか あなたがくちずさんでいた歌を 潮の満ち干のように いくたびも寄せては返す 果てないメロディ ひょっとして 胸の鼓動だったかしら それとも あなたと私とが引き合う さみしさの音階かしら ❁⃘ 92 ✩*̩̩̩̥✿*⁎ 放りあげた小石が 空の青に跳ねかえって 澄んだ音で鳴る 聞こえたら 大きく手をふってくれないか そうしたら 手をつないで きょうの行方を探しにいこう 星たちが生まれる場所へ 空にひろがる波紋が

          愛の礫stillalive

          愛の礫ALIVE3

          ❁⃘ 61 ✩*̩̩̩̥✿*⁎ ときどき だれかの記憶がまぎれて 自分のことがわからない そう 思いこんでいるだけで ほんとうは私かもしれない 私は私なのか それともだれかなのか すこしばかり自信がない いま 呼ばれた気がする おそらく私の名を ❁⃘ 62 ✩*̩̩̩̥✿*⁎ 石段に腰かけて ずっとあなたを待っていたら 濃い影になってしまって 貼りついたまま 動くことができない それでも ときどき黒猫が来て ひなたぼっこをしていくけれど どのくらい待ちましょう たとえば

          愛の礫ALIVE3

          愛の礫ALIVE2

          ❁⃘ 31 ✩*̩̩̩̥✿*⁎ まぶしい夏の光は どこへ行ってしまっただろう あんなにも激しく愛しあい あんなにも固く 結びあっていたはずなのに 降りつづいた雨の果てには だれもいない いまは たったひとつ テニスボールだけが置き去られていて ❁⃘ 32 ✩*̩̩̩̥✿*⁎ いつかきっと そんな言葉が 口をつくけれど それがいつのことなのか 約束できるわけなどなく ただ たしかなことは 遠ざかる背中が まぶしくてしかたないこと こんなにも痛いのは 握りしめた手のひらだろ

          愛の礫ALIVE2

          愛の礫ALIVE1

          ❁⃘ 01 ✩*̩̩̩̥✿*⁎ 引き潮が置き去りにした泡が弾けるたび 遠浅の夢が少しずつ覚めていく 黙ったまま降りしきる白い雨の朝 遥か遠い銀河からやって来たような気がして あなたの名前をこっそり呼んでみる くりかえしくりかえし呼んでみる ❁⃘ 02 ✩*̩̩̩̥✿*⁎ 飲み残したコーヒーのように 「それから」とつぶやいたまま あなたは席を立とうとする 遠くで静かに海がひかる午後 あなたの指先ばかりを見つめている ❁⃘ 03✩*̩̩̩̥✿*⁎ 麦藁帽子のへこみに置き

          愛の礫ALIVE1

          #StandWithUkraine ②

          fragments 8 激しい爆撃のニュースのあとは グルメレポーターの笑い声 午後の陽ざしが リビングに落ちて あなたはうたた寝をしている どうか あなただけは 永遠にしあわせであれと願う それがどれほど卑怯か 気づかないふりのまま    ¸.•.¸¸୨˚̣̣̣͙୧¨*✼*¨୨˚̣̣̣͙୧¸¸.•.¸ fragments 9 明日の激しい砲撃で そのいのちが砕けることを 瓦礫で遊ぶこどもは知らない 熱い抱擁の後 恋人と絡めたその指が ためらいがちに弾く引鉄で こども

          #StandWithUkraine ②

          #StandWithUkraine

          fragments1 穏やかに目を覚まし おはようと言いたいだけなのに 優しい朝のひかりのなか 食卓を囲んで おいしさを分かちあいたいだけなのに ふと耳にした歌に こころを奪われたいだけなのに こんなに美しい空のもと 戦争が始まる    ¸.•.¸¸୨˚̣̣̣͙୧¨*✼*¨୨˚̣̣̣͙୧¸¸.•.¸ fragments2 銃口を向けた先に ひとつのいのちがあるが そこに繋がるあまたのいのちを 思うことができるか 引鉄のこちらにもまた たくさんのいのちがあることを 銃声

          #StandWithUkraine

          こんなに空が美しいのに

          穏やかに目を覚まし おはようと言いたいだけなのに 優しい朝のひかりのなか 食卓を囲んで おいしさを分かちあいたいだけなのに ふと耳にした歌に こころを奪われたいだけなのに たとえば風が吹いて 樹のざわめきにまぎれながら あなたの声がよみがえるとき できればやわらかな笑顔であってほしい 叫び声や呻き声 苦しみにゆがんだまなざしではなく あたたかな陽だまりをまとっていてほしい たとえば遠くに海鳴りが聞こえる午後 たとえばいつまでも眠れない夜 そっとあなたを思いだすときに ちい

          こんなに空が美しいのに

          🏆 第18回東御市短詩型文学祭 特選 受賞 🏆

          「第18回東御市短詩型文学祭」の 
「現代詩の部」において、 
「特選」をいただきました。 
審査にあたられた先生方はじめ、企画・運営に御尽力された皆様方に、衷心より御礼申し上げます。 残念ながら、表彰式は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中止となってしまいました。

          🏆 第18回東御市短詩型文学祭 特選 受賞 🏆

          🏆 第32回野田宇太郎生誕祭献詩 一席 受賞 🏆

          このたび、「第32回野田宇太郎生誕祭献詩」で一席をいただきました。 審査にあたられた先生方はじめ、企画・運営に御尽力された皆様方に、衷心より御礼申し上げます。 「野田宇太郎文学資料館」のホームページに、一席受賞者コメントと作品が掲載されています。 御一読いただけますと、幸甚です。

          🏆 第32回野田宇太郎生誕祭献詩 一席 受賞 🏆

          🏆 文部科学大臣賞 受賞 🏆

          第36回国民文化祭 紀の国わかやま文化祭2021 いわで「現代詩の祭典」 において、 「文部科学大臣賞」をいただきました。 審査にあたられた先生方はじめ、企画・運営に御尽力された皆様方に、衷心より御礼申し上げます。

          🏆 文部科学大臣賞 受賞 🏆

          神話

          あの東の空の果て そこにある星からのはじめての光は まだここにはとどかない だからそこに生まれた新しい世界 そのことについて誰も知らない けれどもたしかに息衝いて ちいさないのちの粒々たちが はじけてもえあつくながれて 地球 というなまえさえなかった頃 そんなふうにうたった詩人が 遙かな西の空にいたかもしれない 夕日にむかって歩いてゆきながら そう思うことはないか けれどもまた星空はあらわれ 今夜あたりはもう 秋がしめやかにならびはじめる