2017年ストライクが先行した投手、しなかった投手

野球の試合はストライクが先行すれば投手有利、ボールが先行すれば打者有利と言われます。特に2ストライクに追い込んでしまえば投手圧倒的有利な状況というのは、誰もが認めていただける事と思います。

今シーズンのNPBでストライクを先行していた投手というのはどの投手でしょうか?コントロールの良い悪いのイメージとは違う結果がでるのかどうか?どの程度の数字上の差が出てくるのか?

それを調べるために今回は、打者に3球投げた後のストライクカウントの平均値を出してみました。正確に表現すると打者に4球目を投げる直前のカウントと言う事になります。つまり3球目までに打者が打ってしまい打席が完了している打席のカウントは今回の平均に含んでいませんがご了承ください。


「2017年規定投球回以上投手の3球平均カウント」

毎年抜群の成績を残すマイコラス

抜群にストライクを先行させていたのは、巨人マイコラス投手。3球投げると平均で 1.21B 1.67S のカウントになっていました。また、過去の数字も確認したところ、マイコラスは毎年必ず良い数字。(2016年 1.31B 1.62S 、2015年 1.29B 1.64S)素晴らしい成績を残し続けていますが、その理由の一端は常に有利なカウントで勝負ができているからでしょうね。


*2014年~2016年の規定到達投手上位


両リーグで四球の少なかった秋山拓巳と野上亮磨

今季規定以上投手で両リーグの最も四球の少なかった秋山拓巳と野上亮磨の過去4年の成績。どちらも今年はストライク先行の投球が出来ていた事がデータでも確認できますね。秋山は2016年の登板数は少なかったですが、ストライクが大きく先行する内容に変わっていました。野上は過去4年では今年が最も良い数字。これを来年も持続できれば両投手とも良い成績が期待できそうですね。


最多四球69濱口遥大

日本シリーズでの素晴らしい投球を見せたDeNA濱口遥大。規定未達ですが四球数は両リーグ最多の69個、来シーズンはこれを減らすためにもストライク先行を目指したいところでしょうか。


規定以上で平均カウントのボールが先行したのは7名

ブキャナン・野村祐輔・大瀬良大地・金子千尋・山岡泰輔・バルデス・井納翔一の7名は平均でボールの方が先行していた投手でした。ワーストは井納翔一で平均カウント 1.54B 1.40S でした、今年を含め過去4年の数字を見ると昨年は僅かにストライクが先行していましたが、その他の3年でボールの方が先行していました。どこか苦しい投球に見えることがある井納投手、来年はストライク先行出来れば、もっと楽なピッチングになるのではないでしょうか。


「2017年登板50試合以上投手の3球平均カウント」




パリーグクローザーが上位に多数、中でも増田達至が 1.22B 1.70S とストライクを先行。サファテ・増井浩俊も好成績を記録。

3投手の過去4年、サファテは毎年安定して高レベルでストライク先行ですね。増田も4年連続でのストライク先行。増井は2015、2016とボール先行でしたが今年大きく改善。


「2017年NPB平均の3球カウントは」

NPB全投手の3球平均カウントは 1.46B 1.48S とほぼ平行カウントとなっていました。しかし、規定・50登板以上平均はそれぞれストライクが大きく増。どちらにも含まれないその他の投手は、ボール先行がハッキリしています。主力級投手は実力があるからストライクが先行できるのか、先行しているからさらに抑えられるのか?2017年NPBの2ストライク打率は.180でした、いかにストライクを先行させて、早く2ストライクに追い込むかは打たれないコツで好投手の秘訣なのではないでしょうか。



ツイッター(@aozora__nico2)でも野球データまとめて遊んでます。Sportsnavi・日刊スポーツ・NPB公式を中心に集計させて頂いています。




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