※この記事はカードキャプターさくら最終話80話の内容を含みます。是非一度読んでからご覧下さい。77話よりも前のお話はPalcyで読むことができます。

普通の大好きとは少し違う、特別な大好き。
CCさくらはわたしにとってそんな枠。
わたしを美空ちゃんの好きな「好きなことや楽しいことを考えてにこにこしてる女の子(が1番可愛い)」にしてくれるのは、いつだってCCさくら。
さくらちゃんのカードはどれも素敵で、どの魔法もとても綺麗で強くてかっこいいし可愛いし真っ直ぐで、純度100％だけれど、何より一番すばらしいくて強力な魔法はそんなさくらちゃんたちの勇姿を見届けている読者を幸せにするこの魔法。
さくらちゃんはとても愛に溢れた人だと思う。さくらちゃんが誰かとお話しているとき、「さくらちゃんは本当にこの子のことが好きなんだな」ってわかる笑顔と優しさがあって、そんなさくらちゃんに何度勇気と元気と夢と希望と愛と心を貰ったことか。そんなさくらちゃんがすき。
わたしの人生のバイブル、知世ちゃん。さくらちゃんに魔法をかけてあげられる知世ちゃん。さくらちゃんの傍でずっとさくらちゃんを愛している知世ちゃん。それはとても強くて真っ直ぐで、射抜かれてしまいそうなくらいで、揺るがないってことがひと目でわかる。それくらい強く眩しいものだけれど、その色はこの上なく美しい純白。気品だけでなく、多才で細やかな気遣いができて、くすっと笑えるような大きな愛のかたちは、知世ちゃんからみたさくらちゃんを忠実に再現したような可愛らしいかたちをしてる。お母様の園美様が撫子さんに重ねて伸ばさせていたその長く美しい髪になりたくて、私も髪を伸ばしたり巻き髪の練習をしたり、知世ちゃんのヘアアレンジを真似してみたり。わたしの中の可愛いの基準で、やっぱり「バイブル」という言葉がいちばんしっくりくるのが知世ちゃん。
秋穂ちゃん、またの名を秋桜。お話の中では秋穂ちゃんはさくらちゃんと双子であり、双子のような存在であったわけだけれど、秋穂ちゃんのサラッとしていてでもしっとりしていて、優しく纏わりずっと傍に居てくれるような優しさと愛。初めはかなり控えめに見えたその姿は、さくらちゃんの影響か、あるいはいちばん好きな人の影響か。いつの間にかはっきりと認識できるようになっていた。「海渡さんにはしばらく内緒にします。わたしまだちょっと怒っているので」と言ってさくらちゃんにだけこっそり真名を明かす姿があまりにも可愛らしくて思わずドキッとしてしまった。
小狼くん。昔の年相応の小狼くん、お姫様役をやっていた小狼くん。あの頃の小狼くんも、今の少し大人になった小狼くんも、かっこいい。
雪兎さんに恋する小狼くんも素敵だったけど、さくらちゃんを大切に大切に思ってる今の小狼くんはまた違った桜並木のような綺麗な色をしていて、もしもわたしにレコードのカードとそれを使える力があったのなら、わたしは知世ちゃんになっていたかもしれない。ミラーのカード手に入れた時、二人一緒に飛翔のカードで空のお散歩をするシーン、あの場面はずっとずっと忘れられない。クリアカードは本に戻ってしまって、もうさくらちゃんの手元にないってわかったとき、飛翔ちゃんが頭によぎって。翔のカードだってあるけれど、やっぱり飛翔もいてほしくて、少し残念な気持ちでページをめくったら、飛翔のカードだけ残っていた。「カードの粘り勝ちですね」エリオルくんが言った。粘ってくれてよかった。さくらちゃんが愛される人で、飛翔が愛せるカードでよかった。
雪兎さんがすき。色白の肌にまあるいメガネ、ほわほわした雰囲気がとてもだいすき。本当は少しさくらちゃんのことが好きなのに、さくらちゃんの告白をお断りして、さくらちゃんのことを考えて決断できる雪兎さんはやっぱりすごく優しい。月さんは一見冷たそうにみえて、さくらちゃんを心配してることがすごくよく分かるところが愛おしい。月さんに力があって、雪兎さんにはないこと、雪兎さんは気にして、自分の意思で力を手に入れたようだけれど、雪兎さんは一体何を犠牲にしてこの強い力を得たのかな。
桃矢くん。この作品の男性キャラクターでいちばん好きな人。昔は雪兎さんが好きだったけれど、見返してから桃矢くんの優しさにはまってしまった。いつでもさくらちゃんを気にかけているからこそ、いざと言う時に助けることができるお兄ちゃん。桃矢くんの優しさは頭からしっぽまで伝わるものではないかもしれないけれど、それが1部しか伝わらなくても、出力の時も入力のときも、それは優しさとして認識されているんだと思う。
ケロちゃんは愛らしい関西弁でいつも和ませてくれて、スッピーとの愛らしコンビは最高に微笑ましかった。怖い夢、悲しい夢が、力によって見た予知夢なのか、ただの夢なのか、わからなくて不安なとき、ケロちゃんの存在はあまりにも頼れる守護者だった。さくらちゃんに絶対的な信頼を置いてくれているこの安心感。スッピー。その冷静なツッコミがケロちゃんのボケと絶妙にマッチしていて、その容姿も纏う雰囲気も、エリオルくん側って感じがしてとてもすき。モモちゃんもすき。秋穂ちゃんの気持ちも海渡さんの気持ちもわかった上でちゃんと忠告してくれるの、なんて可愛いんだろう。気高く生きていても隠しきれない可愛らしさ。ルビームーンもすき。奈久留ちゃんはほんとうにほんとうに可愛い。さくらちゃんの愛が陽の光だとしたら、奈久留ちゃんの愛はスポットライトだと思う。一人一人に対してまっすぐに伸びるそれは奈久留ちゃんの愛らしさ。
エリオルくん。エリオルくんからのお返事がこない時、ケロちゃんと一緒に「なんで返信してくれないのーーー！！！」って思っていたけれど、ちゃんとエリオルくんはさくらちゃんや小狼くんのことを考えてるってわかるの、ずるいと思う。
海渡さん。あなたが進む先が、あなたが初めて自分の意思で決めた道が、ひとりぼっちでなくてよかった。いつか秋穂ちゃんに許してもらって秋桜という名前を聞くのかな。クリスト。あなたと秋穂ちゃんとモモだけが知る、あなたの真名。
山崎くんだって千春ちゃんだってなおこちゃんだってりかちゃんだって観月先生だって藤隆さんだって撫子さんだって園美さんだっておじい様だって苺鈴ちゃんだって素敵なキャラクターしか出てこないけれど、ちゃんと素敵なキャラクターたちに、その中身に見合う素敵な人生が訪れる結末でよかった。CCさくらはきっとずっとわたしの憧れで、夢で、希望で、わたしの背中を押す追い風であり続けてくれるのでしょう。

時に夢も希望も欲望も失って、大丈夫という言葉を信じられなくなってしまうこともあるけれど、きっとそんな不安定なわたしも、大丈夫じゃないわたしもさくらちゃんはこう声をかけてくれる。

無敵の呪文は、"絶対 だいじょうぶだよ"――。