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Foojin'Z LAST RESORT 90H

宇津木です。俺はとても太りやすく、だいたい3年おきに7〜8kg減量して体重を調整している。調整後はいつも「もう太らないぞ」と思うのだが、酒が大好き、食べることも大好きなので3年後には毎度同じことを繰り返している。性格的にサステナブルな生活で体重を維持するより、期間を設けて落としたほうが楽なので、おそらくこのサイクルを変えることは難しいだろう。というわけでまた増えた体重を落とす日々が始まった。

今回はFoojin'Z LAST RESORT 90Hを紹介したい。スペックからも分かる通り、対大物に向けられたモデルである。
シーバスにおけるランカークラス、とりわけスーパーランカーと呼ぶにふさわしい魚は河川でのキャッチ率が圧倒的に高い。日本でもランカーフィールドとして名高い”熊本”や”広島”など、下げ始めると激流になるポイントや、”高知”のようにスーパーランカーサイズの可能性があるところなど、挑むにふさわしいタックルというものがある。ちなみにペットネームのLAST RESORT(ラストリゾート)とは、リゾート地とは何の関係もなく”最後の手段”という意味である。

モンスターに挑むロッド

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(2014年1月 タイリクスズキ121cm 15kg アングラー:北添貴行)

では激流ポイントやスーパーランカーにふさわしいタックルとはどう言ったものか?
その問いに対して、アピアのアンバサダー北添貴行(やんやん)は明確な答えを持っている。彼は過去10本のメーターオーバーシーバスを仕留め、20kg超を筆頭に多数のアカメをもキャッチしてきた経験から、「強くてガチガチな竿」ではなく、「強くて、魚をいなせる柔軟性のある竿」だと言い切る。
これらのモンスターは流れに乗り、本気で暴れ出すとどんな竿でも止めることは出来ない。出来るだけ魚を興奮させないよう柔軟性のある竿でいなし、時にはラインをフリーにすることもあると言う。だが勝負に出るタイミングではドラグをフルロック状態にして、一気に寄せられるパワーは絶対不可欠だとも。
前作Foojin’ADで、やんやんくんはSTOUT HEART 90MHというモデルをプロデュースした。初のロッドプロデュースということもあり、自身の経験をすべて注ぎ込み、入念なテストを経てリリースされた。

そしてあれから5年。東レから第3世代のカーボンが登場し、それを搭載することでスタウトハートは次のフェーズに移ることとなる。

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Foojin’Z LAST RESORT 90Hとは?

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Length:9’0” Lure:10-63g Line:MAX PE#3 標準自重:180g 
Material:TORAYCA T1100G/M46J/M40J
Guide:チタンフレームTORZITE & SiC-S
Joint:印籠継(NANO JOINT)
Reel Seat:Down Rock
FLEX     :Mild *****     Sharp(5)
POWER:Light********* Heavy(9)
(シチュエーション)「対大型魚」「中大型河川」

ラストリゾートの骨子は間違いなくスタウトなのだが、改良ではなく設計の考え方が土台からして違う。理由は東レの第3世代カーボンの出現である。
中でも「T1100G」との相性は抜群だった。
俺は東レの勉強会でT1100Gを紹介された時に、非常に強いシグナルを感じた。適度に張りがあり、非常にパワフルで飛び抜けた破壊強度を持つこの素材は、特にパワーモデルに搭載したいと。実際に搭載したプロトタイプは俺のイメージ以上に仕上がった。スタウトハートに比べてパワーをあげたにもかかわらず、より細身になり、重量は-10%の180gである。こんなに変わるのか?と思ったほどだ。

5代目Foojin’Z 9機種の中で、唯一このモデルだけ「M40X」を配合していない。ただ「T1100G」の純度が一番高いのもこのモデルだ。
LAST RESORT 90Hはティップの曲がりがスームズで、自重も軽い。ジョイント部に搭載している「NANO JOINT」の効力もあって、MHクラスに感じるほどの軽快さがある。魚を暴れさせないためには、動きに合わせるように追従させ、決してロッドを叩かせないことが重要なのだ。

だが曲げ込んでいくと、ブランクに内包されたパワーが徐々に顔を出してくる。勝負をかける時にはドラグをフルロックして強引に寄せることができる。これもスーパーランカーを獲るために不可欠な要素であり、LAST RESORT 90Hの最大の特徴でもある。

Foojin'Z 5th Generation
https://www.apiajapan.com/product/rod/foojin-z/画像3

(2016年1月8日 アカメ 125cm アングラー:北添貴行)

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