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Foojin'Z MONSTER BREAK 98H

宇津木です。いよいよFoojin'Zの詳細がホームページとCM動画で公開された。
一つの製品が開発スタートから製品発表に至るまで、とても多くの工程を経ることとなる。今回のFoojin'Zに至っては、これまでよりも一層多くの方にご協力を得ることができました。この場を借りて感謝と御礼を申し上げます。

さてホームページは公開されたが、現在は来月発刊予定のFoojin'Zカタログを製作中だ。だがこのブログで書いてあるような、俺目線の内容はもちろん書いていない。というか内容自体が他の媒体にはそぐわないので、このような内容は俺のnoteだけだ。まあまあ脱線はするし、製作者側の書きたいことを好きに書いているので、興味のある人はこれからもお付き合いください。

Foojin'Z MONSTER BREAK 98Hとは?

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MONSTER BREAK 98H
Length:9’8” Lure:12-63g Line:MAX PE#3 標準自重:195g 
Material:TORAYCA M40X/T1100G/M46J/M40J
Guide:チタンフレームTORZITE & SiC-S
Joint:印籠継(NANO JOINT)
Reel Seat:Down Rock
FLEX      :Mild********  Sharp
POWER:Light**********Heavy
(シチュエーション)「中大型河川」「サーフ」「磯マル」「磯ヒラ」「対大型魚」

アピア加藤-08のコピー

モンスターブレイク98Hは5代目Foojin’Zの中でも最強のパワーロッドである。
同じH(ヘビー)クラスではラストリゾート90Hというモデルもあるが、ラストリゾートはマイルドな曲がりの中にパワーを秘めたロッドで、対するモンスターブレイクはロッド全体のハリが強く、パワーは剥き出し、ザ・ヘビーパワーロッドというスタイルだ。パワーもラストリゾート90Hよりも1パワー上の設定にしている。

アピアでは今までこういったハリが強く、ロングレングスのパワーロッドはあまりなかった。過去にFoojin’BBモンスターゲイル110Hや2代目Foojin’goビーストブロウル96MHなどは自重が重く、ハリの強さと質量のバランスが良くなかった。ハリが強く、ロングレングスで、しかも軽くて強い竿というのは最も作るのが難しい。
だが今回5代目Foojin’Zのプロトタイプの段階で、いち早く実戦投入されたのはこのモンスターブレイクだった。今アピアではテスターに送る前に社内でプレテストを行い、社内評価で80点以上のプロトタイプしかテスターには送らない。その当時のプレテストでこのモンスターブレイクは抜群に出来が良く、俺自身「M40X」や「T1100G」の効果的な使い方を初めて実感した瞬間でもあった。

現場主義への回帰

5代目Foojin’Zの開発をスタートするにあたって、まずアンバサダーへのヒアリングを開始した。その中で面白くなりそうな可能性あるモノや、熱量の高いモノをピックアップしていく。今回のゼータでは「このラインナップは外せない」や「このモデルは売れるから」といった理由ではラインナップはしないと決めていた。そういったアイテムはとことん詰めたテストはできないし、熱も生まれない。それではいい素材を使って、それなりに使えるというだけの凡百なゴールにたどり着くのが目に見えているからだ。

よく「アピアはテスターが多いですね?」と言われることがある。正直なところロッド製作の経験が長いと、どんなロッドでもそれなりに作ることはできる。開発陣でテストして、そこに新素材を〜、高弾性何tカーボンで〜とすれば、それらしいものに仕上げしまうことは難しくない。
だが釣りの現場で起こる様々な場面、イレギュラーな事象などは、俺も現場で散々経験しているし、シーズンによってパターンも違えば、魚のコンディションも変わる。例えば冬の気象条件ひとつとっても、太平洋と日本海では風の質や波の重さも全く違うし、その土地特有の条件で何ヶ月もテストを繰り返す必要がある。これを日本各地のフィールドで、様々なアイテムのテストを行うとなると、開発陣だけで完結できる作業ではない。そこでアピアでは最高のものを作るという熱量と、確かな技術と経験を持ち、さらに信頼関係を結べるアンバサダーとパートナー関係を作っている。

300本のシーバスを釣った、モンブレのフィールドテスト

アピア加藤-18

モンスターブレイク98Hはメインテスターとして、秋田県在住のアンバサダー加藤宏崇が行った。5代目Foojin’Z 全9機種の中で、フィールドテストで一番多くのシーバスを釣ったのは間違いなく加藤くんだ。
シーズン当初はストラクチャー周りの河川、河口のサーフ、荒天の磯マルやサーフ、そして秋の落ち鮎からシーズン最後は冬の爆風向かい風のハタハタパターンまで、1年中フルパターンでテストした。キャッチしたシーバスは300本以上、内ランカー50本と、様々なフィールド、条件下で徹底的に鍛えてきた。

特に下記条件を求めるアングラーは、一度モンスターブレイクをチェックしていただきたい。
1) 足元にテトラやストラクチャーのあるポイントでも、完全に魚をコントロールしたい。
2) アゲインストの強風時でも、ルアーを低弾道でキャストしたい。
3) 悪条件下での使用では、いざという時は抜き上げも想定したい。

数多くはないだろうがモンスターブレイク98Hと近いスペックのロッドは、他メーカーでもラインナップしているが、それらの中でもモンスターブレイクは最もハードスペックな部類となる。長期間集中的にテストを繰り返し、特に悪条件下ではこのスペックがないと戦えないと判断した。これがモンスターブレイクが出した結論である。

Foojin'Z 5th Generation
https://www.apiajapan.com/product/rod/foojin-z/アピア加藤-35のコピー



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