ピアノ愛好家の身体のケアについて①小指の不調をだましながら練習したら、首も痛めた話

皆さんこんにちは。
もはや作曲家の紹介でも曲の紹介でもなくなってしまいますが、今後3回の記事に分けて「楽器愛好家の身体のケア」について書いていこうと思います。
このシリーズでは、今年(2022年)7月以降に筆者が経験した故障の話を取り上げます。
筆者は基本的に自分の話をするのが嫌なので(!)記事を出すか迷いましたが、愛好家ならではの痛めやすい事情があると感じたので、参考もしくは反面教師になればと思い記事にしています。


以下、3回分の概要です。
あくまで予定なので、書いてるうちに変わってしまったらすみません!

①小指の不調をだましながら練習したら、首も痛めた話
②効果的だった/そうでもなかったケア方法
③愛好家特有の痛めやすさについて

前置きが長くなりましたが、本題に移りましょう。


まず指を痛めた経緯を説明すると、7月末に某流行り病のような症状がありました。(まともに検査できなかったので、実際に罹っていたかは不明です。)
治ったあとすぐ(8月上旬)に本番を控えていたので急いで練習を再開したら、左手でフォルティシモでオクターブを弾いた時に小指が痛くなりました。
解熱後に筋肉や関節が緩んでいるような感じがしていて、変なふうに力がかかったと思われます。
これまでも練習中に多少指の筋を違えたことがありましたが、放置していれば1日2日で治っていたので、今回もすぐ治るだろうと思っていましたが治りませんでした。
弾けない程の強い痛みではなかったので本番には出て、そのあと休むことにしました。

1週間ほど練習を控えたものの、指に申し訳程度の違和感が残ってしまいます。
8月末と9月に本番や合奏の予定があったため、騙しながら練習を再開したところ、左肩から肘のあたりに経験したことのないような重さ・怠さを感じました。
ここで初めて病院(近所の整形外科)に行ったのですが、「レントゲンに異常はありません。多分首の神経痛めてます。普通に動かせて、痺れたりしていないなら軽傷です。すぐには治りませんよ。」といった異様に迅速な診察(?)で、湿布と痛み止めを処方されました。
湿布や痛み止めなら自分で買えるので、わざわざ病院に行く意味たるやと思ったのを覚えています笑。
後日他に解決方法はないかと鍼治療に行き、それなりに効果を感じたので、その後時々鍼治療を受けながら練習を続けていました。

当時(8〜9月)、指や肩などが痛い他にもピアノを弾く上で困った症状がありました。
故障する前に譜読みをした曲は問題なく弾けるものの、故障後に譜読みした曲を弾いた時、弾き方が崩れてしまい、少し弾いただけで身体が痛くなったり、身体が思ったように動かずただの16分音符すらまともに弾けなかったりしたのです。
さすがの私でも危険な状態だという自覚はありましたから、練習時間を短くし、故障する以前から弾いている曲で弾き方を思い出すようにして、本番と合奏で弾く予定の曲以外は弾かないようにしました。

10月初頭、音楽家用の整体か何かを謳う所に行って治療を受け、私の姿勢が悪いのをひたすら直されました。
電車の窓に映る様子などで自分でも薄々気づいていましたが、立った時の姿勢などが右前方に傾いていたようです。
ここでの施術は確実に効いたのですが、なんだか治療方法がスピリチュアルな感じ(頭にひたすら気を送られるなど)で怪しかったのでそれ以降は行っていません。
ただこの治療後、痛めた後に譜読みした曲が弾けなくなる症状は無くなりました。


思い返すと、一連の不調には多少の心当たりがありました。
今年の6月ごろから異様に肩や首が凝っていて、練習中も細かい音がガタガタになる・オクターブの音が何度も抜けるなど、自分の身体でないようなコントロールの効かなさがあったのです。
このタイミングでマッサージに行くなり、何かしら手を打っておけばよかったのですが、当時の私はただ練習が足りないと思っており、ケアや練習を休むと言った発想には至りませんでした。
本番が差し迫っていると、弾けていない部分をどうしても練習で改善しようとしてしまいますから…


現在、一番酷かった8〜9月よりは遥かにましな状態ですが、痛めたのがおそらく神経のため完全には治すのが難しく、重いものを持ったり身体が冷えたりすると多少痛みが出てきます。
ただ、ピアノを弾く上での支障はほぼ無くなりましたし、弾き方が崩れるといった問題も起きていません。当面はケアをしながら練習を続けていく方針です。

以上故障の一連の流れを書きましたが、次回は私がしたケアの中で、個人的に効果を感じたもの・そうでなかったものを解説していきたいと思います。

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