見出し画像

木製のスプーンや紙ストローがどうしても受け入れられない話

紙製のストロー、木製のスプーン…環境に配慮した新しいカトラリーの登場は私の頭を悩ませてばかりだ。
無論、現代社会は脱プラとかSustainabilityとか、深刻な地球温暖化を食い止めるための策が必要不可欠なことは、重々承知している。

ではなぜ、受け入れられないのか。
「味がまずくなるから」とかそういう問題よりももっと深刻だ。

なぜなら、私が感覚過敏で、紙ストローや木製のスプーンを使うと飲食ができなくなってしまうからだ


感覚過敏に気付いた時

異常な感覚過敏に気付いたのは2年前。
突然、水に触れた手のひらの感覚が気持ち悪いと感じるようになった。

具体的に言うと、

  • 全身に鳥肌が立つ

  • 頭がフリーズする

  • 手のひらが乾いているような錯覚を覚え、ハンドクリームを要する

他にも、シャワーを浴びたり顔を洗うときに石鹸類を触ったり、
コップについた水滴を触ったり、
雨が手のひらに当たっても気持ち悪くなる。
このご時世、新型コロナウイルス対策で手のひらに消毒液を噴射する機会も多いが、あれも感覚過敏を誘発する。

手のひらだけならまだしも、ひどいときは全身に現れる。
唇の裏が濡れている感覚や、
体が化学繊維に触れているとき、
鉄を触ったときの感触(これは想像するだけで鳥肌が立つ)…

もともと嗅覚や聴覚が鋭いので、音やにおいに対し通常よりも敏感に反応する性質を持っていることは自覚していたが、
まさか「触覚」にまで現れるとは思いもしなかった。

原因は不明だが、当時強い副作用の薬を飲んでいて、それを自己判断でやめたところだったので、それが影響しているのかもしれない。
止めて2年経つが、感覚過敏は残ったままだ。


木製のスプーンや紙ストローを使うとどうなるか

今は多くのチェーン店が木製のスプーンや紙ストローを導入している。
不本意ながら、使わざるを得ない場面が増えてきた。
実際に使ってみて、どんな感覚だったかというと…

  • 全身に鳥肌が立つ

  • 身体の震えが止まらない

  • 唇、舌のどちらに触れても気持ち悪いので、ほぼ食べられない・飲めない

ご存じの通り、スプーンを使うと唇を経由して舌にスプーンを乗せ、スライドするという動作が必ず発生する。
唇にも下にも触れずに物を運ぶことは、乗せている食べ物が固形物でかつ口の中に放り込めるようなものでない限り厳しい。
だから、アイスやヨーグルトのようにスプーンにへばりつくタイプの食べ物は全滅である。

ストローの場合も同じで、
必ず唇に接し、吸い込む動作が必要になることから、紙ストローを攻略することは不可能だ。
フラペチーノみたいな、唇の力を強く必要とするものなんかもってのほかである。


プラスチックの選択肢も残してほしい

好きなものが、スプーンやストローのせいで食べられない/飲めない。
脱プラスチックの動きが加速する陰で、こんな状況に陥っている人間もいる。
今は対処法として、Myスプーン/ストローを持ち込むか、
飲み物の場合はカップから直接飲むようにしたり、
そもそも、紙ストロー/木製スプーンを提供すると知って、注文をやめてしまったこともある

環境配慮の大義名分はすばらしいが、
この動きによって食事の選択肢が制限されてしまう人が存在するということを知ってもらえたらありがたい。
そして、世の中のお店に、一部でよいからプラスチック製品を選択できる余地を残してほしいなと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?