映画『オッペンハイマー』を観てきたので感想を書きました
今日は、7/21公開のオッペンハイマーという映画を公開初日に観てきたので、その感想を書きます。※ネタバレ含みます
私は、ベルギーのアントワープの映画館で鑑賞しました。
夜7時45分上映開始、
500人くらいが入る大スクリーンの部屋で、
8割以上の席が埋まっていました。
10代の男女の若者も結構いて、びっくりしました。
映画の音声はオリジナル英語、
フランス語・オランダ語同時字幕表示、でした。
私はベルギー人の友人含め5人で鑑賞しました。
鑑賞する前は全くこの映画に関することは調べませんでした。
あらすじ
これは原爆の父と言われた、理論物理学者のJ・ロバート・オッペンハイマーがいかにして原子力爆弾を作ったのか、そしてその後仲間内の裏切りにより、ソビエトのスパイとして疑われ、尋問を受けるシーンの2つで構成されています。
特にこの英語で描かれるのは、1930年代〜1940年代であり、アインシュタインとの交流場面もあります。
※アインシュタイン役の俳優、どこで見つけたの?ってくらいそっくりでした😂
原爆製造からスパイと疑われるまで
オッペンハイマーはユダヤ系の血をアメリカ人です。
映画自体は、オッペンハイマーがハーバード大学卒業後、ケンブリッジ大学で学ぶところから始まります。
その後ドイツにわたり理論物理学を研究したあと、アメリカに戻り物理学を教える立場に。
生徒たちから『Oppie』との愛称で呼ばれる場面が何度もありました。
第二次世界大戦が始まり、アメリカではマンハッタン計画が始動します。
Los Alamos という広大な土地に研究所が作られ、
オッペンハイマーは初代所長として原爆の製造に取り掛かります。
実験がニューメキシコで成功した後、
2つの原爆がB-29によって広島と長崎に投下されました。
その後は、TIME誌に原爆の父としてオッペンハイマーが表紙に載ったり、
原爆投下の功績が認められ、大統領と面会することもありました。
しかしながら、その後はアメリカでの赤狩りの対象となり、
オッペンハイマーは 苦難の道を歩むことになります。
日本について触れているシーン
最初はナチスドイツやソビエトについて話すシーンが多いですが、
ナチスが降伏してからは、原爆を日本に落とす計画に変えたため、日本、広島、長崎という単語が多くでてきます。
特に、日本のどこに落とすか、
というのを話し合う場面もあります。
また、アメリカ軍が原爆投下後の広島の日毎の状態を報告する場面があり、
オッペンハイマーは広島の惨状を聞きます。
その後、オッペンハイマーには幻覚が見え始め、
オッペンハイマーを賞賛している聴衆が、原爆の被害者と重なるような場面も描写されています。
この映画では描かれていませんが、
のちのちオッペンハイマーは核兵器に反対する立場になります。
感想
私の祖父が元・神風特攻隊、曽祖父が戦艦武蔵の乗組員だった経緯もあり、
小さい頃から第二次世界大戦に関わる映画やドキュメンタリーはかなり観てきました。
今回はアメリカというかハリウッド視点での原爆に関する映画ということで、
原爆の父ことオッペンハイマーの生涯や、
いかに原爆は生まれたのか知ることができ、
一つの視点を得ました。
また映画では、戦争を終わらすために日本に原爆を落とす正当性を描きつつも、
むしろオッペンハイマーの心理的描写(自分が開発した原爆で、日本で多くの被害が出たこと)の方が強く印象に残りました。
これはあくまでも私の感想になりますが、
日本でもF研究、そしてマンハッタン計画の数ヶ月後にも二号研究がされていたものの成功には至らなかったこと、
日本が資源が枯渇していく中で、竹槍の訓練をしたり、人間魚雷回天を開発している間、
アメリカは原爆を開発・成功していた事実を改めて突きつけられ、
この時点で技術力に差があったと痛感しました。
もうすぐ、8月6日ですね。
改めて、核兵器のない世界が来て欲しいものです。
では。
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