喪失
桃太郎が鬼ヶ島につくと誰もおらず、廃墟が広っているばかりだった。病か戦だろうか。いいようのない喪失感。彼はただ立ち尽くすのみだった。
数年後、桃太郎は島に取り残されていた犬、猿、キジとわずかばかりの宝を持って里に帰ってきた。終始無言で語らずその後一生、寡黙に暮らしたという。

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