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本の中で中学生の自分に再会した。

どうも、幼稚園で女子にサッカーと野球どちらがカッコいいかを聞いてサッカーをはじめたapyaponです。

先日『子どもが幸せになることば』を読みました。

きっかけは『読みたいことを、書けばいい。』という別の本。著者 田中泰延さんと編集者 今野良介さんによって「本に書かなかったこと、しゃべります。」と題して行われた、公開インタビューで取り上げられたことから。

編集者は先に紹介した今野良介さん。

彼が子育て本コーナーを見て、息が詰まったという話に共感してしまったのです。結論は「読んでよかった」なので、僕の話より出版の経緯が書かれた今野さんのnoteを読んで買って終了!でもOK。

僕には12月で4歳になる息子がいます

酔っぱらって眠くなると「遊ぼう遊ぼう」と言う息子に「パパ寝る~おっかぁと遊んで~」と突き放す。僕はその程度の人間なので、子育て本コーナーに足を運んで息が詰まったのです。

「世界最高」「IQが高まる」「賢くなる」
「非認知能力を高める」「一流のセンスを磨く」

無理無理無理無理

こっちが心折れる!!!!

そんな体験から、出版の経緯に共感した『子どもが幸せになることば』を手に取りました。

著者 田中茂樹さんの押し付けないスタイルに心地よさを感じながら読み進めていくと、そこに忘れていた自分がいたのです。

それはサッカーに関するエピソードでした。

…が、本題に入る前に昔の話をしますね。長いけど。

女の子にモテたくて手を出したサッカーですが、やってみるとすごく楽しく、小学生になっても当たり前のように続きました。

小学4年生の2学期

父の転勤が決まり、家族で大阪から山口県下関市に引っ越すことに。当時は本当にイヤで、泣きながら友達に電話したのを覚えています。

余談:友達はもちろん、好きな女の子と離れるのも悔しかったんですよね…。その子が最後に鹿島アントラーズのハンカチをくれたのは良い思い出(モテた!という自信)。

転校して数日。大阪に帰りたいと思っていた僕に、母がサッカークラブに通うことを進めてくれました。

初日にコーチがかけてくれた言葉は今も大切な思い出です。

「友達と離れて寂しかったな。でもマサはサッカーが好きやろ?みんなもそうだから、すぐに友達になれるよ。だからほら!試合に入ろう!」

余談:さすがに20年以上前の話なので、ニュアンスの違いはあると思いますが…。ちなみに名前が「マサヒロ」なので「マサ」と呼ばれました。初対面で。新鮮。

試合を中断してもらい、ゼッケンを受け取る。

「〇組に転校してきたAくんやろ?」
「俺Aくんと同じクラス!」
「やったー!こっちのチーム!」
「大阪ではどこのポジションやってた?」

すぐに友達ができました

さて、ここからが本題

中学生になっても、みんなでサッカーがしたい。だから厳しいという噂があっても、サッカー部に入ると決めていました。

余談:本当に厳しくて先生にぶん殴られたこともあります(笑)最初の理由は…僕が先生に連絡せずに朝練を休んだから。めちゃくちゃ怖かったけど、真摯に向き合ってくださったことに感謝しています。今は時代的に100%アウトでしょうね…。

指導者は変わりましたが、チームメイトはほぼ同じ。厳しさもありましたが、サッカーを楽しんでいました。でも、いつからか試合に出るのが怖くなったんです。

その理由が『子どもが幸せになることば』に書いてありました。一部抜粋させていただきます。

「試合はケンカと同じだと思って、もっと強くぶつかっていかないとダメだ」と指導したのです。すると、子どもは余計に委縮するようになり、良いプレーが減って、大事な場面でミスが増えました。
<中略>
 子どもは「なんでかわからんけど、相手がこわく見えて。普通にできなくなった」と言いました。
 <中略>
「相手は敵だ、倒せ!」のような考えは、勝ちに固執した大人の押しつけです。

あぁ…中学生の自分がサッカーに息苦しさを感じた理由はこれだったんだと。

僕はサッカー部の中で短距離走が1番早く、先生にも期待されていました。1つ上の学年の試合に出ることも多かったです。誇らしい気持ちもあったのですが、上級生と一緒に「勝利」を強いられる空気。

楽しくてやっていたサッカーが楽しくないんです

3年生になるころには、レギュラーから外れることも多くなりました。

でも、安心したんですよね。

2軍の試合ならノビノビとサッカーができるから。
…まぁ、その様子を見た先生が再びレギュラーに引き戻すのですが(笑)

他にも共感できるエピソードや、記憶が蘇る瞬間がたくさんありました。

大人って、子どもの頃の気持ちを忘れているんですよね。それが大きな発見でした。そして、子育て本なのですが大人同士の付き合いにも共通することが書かれているとも思えます。

人はみな違うので、子育てや付き合い方に正解はありません。

それでも本を通じて他人の経験を知って過去の自分と再会して、少しラクになれた気がします。 大人になった今も、サッカーがつまらないと感じていた時期の夢を見ます。これがなくなるんじゃないかと思えるくらいにスッキリしました。

毎朝、家を出る時には「頑張って」。
毎晩、家に帰ってくると「お疲れさま」。

笑顔で言ってくれる息子との暮らしに悩んだら、改めて手に取りたい。『子どもが幸せになることば』はそんな本でした。お子さんがいる方!手に取ってみてはいかがでしょうか?

今日の点取り

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点取り…空気を読め!!!

さて、ぶっちゃけ…この本を書店で見ても手に取らなかったと思います。表紙を見て「スピリチュアル系かな?」と避けていたでしょう(笑)しかし、たまたま手に取った『読みたいことを、書けばいい。』という本。それよりも前、前職で悩んでいた時に救いを求め手に取った『超スピード文章術』という本。どちらも編集者が今野良介さんでした。

今まで編集者を意識して本を買ったことなんてなかったです。今回は面白い偶然があるもんだなと思えたこともあり『子どもが幸せになることば』を手に取りました。

こんな読書体験もあるんですね。


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