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小学6年生の時に、すきだった人に会いたい


小学6年生のときに、すきだった男の子に会いたい。
どうしても会いたい。

伝えたいことがある。






小学校の修学旅行で遊園地に行った。
三重県の志摩スペイン村のパルケエスパーニャ。

くじ引きか何かで決めた男女のグループでの自由行動をした。
そのグループに、わたしのすきだった男の子がいた。


自由行動中、みんなが ある乗り物系アトラクションに乗りたがった。

当時 かなりのビビりだったわたしは、そのアトラクションがとてもこわくて どうしても乗りたくなかった。
(ちなみに絶叫系でもお化け屋敷でもないアトラクションだった…。)

しかし、普段から 男の子達と口喧嘩ばかりしていたわたしは
こわいから乗らないとは まさか言い出せず
「急にお腹が痛くなったから、ひとりで待ってる。」
という ありがちなアホで下手な嘘をついた。

そしたら、あいぴょんがすきだった男の子が
「俺もちょっと疲れたから 一旦休憩しとくわ」と言った。

その子は、どこからどう見ても疲れていなさそうだったし 何なら さっきまでそのアトラクションに乗る気満々だった。

でも 乗らずに一緒に待っていてくれた。

もちろん、彼はわたしの嘘に気付いていたようだけれど(まぁ みんなも気付いていただろうけど。)

「意外。」 というようなことを いたずらっぽく笑いながら言っただけで

その後は とりとめもない会話をして みんなを待っていた。

そのあと、アトラクションに乗ってきた同じグループの女の子達が
「ちっともこわくなかったよ!!」とニコニコして言っていたのを聞いて、安心したわたしは
あとで みんなと何度かそのアトラクションに乗った。
楽しかったな。

今思えば、わたしのすきだった男の子は

何て出来た小学生なんだろう。と思う。

確かに 彼は成績優秀で キレ者だったけれど

あ、 "優しい" って賢いんだなぁと思った。

他人の気持ちに寄り添う って、賢いからできることだなぁと。
優しさ という賢さ だと。

わたしは、その時も、その後も
彼に「ありがとう」と言えなかった。
一度も言えなかった。

言えずに卒業して、それから今まで会うことはなかった。


卒業後、彼は有名進学校に行き 日本で1番偏差値の高い大学に行ったらしい。
何とかして会いたいなぁと、ずっと思っていたけれど(きもちわるくて ごめんなさい。)
それ以外の情報は掴めず。

自己満足だけど、どうしてもお礼を言いたいのです。
そう思い続けて、もうすぐ20代も終わる…。

せめてこの文章が、いつか彼に届きますように。

そして

成績も偏差値も学歴も関係なく

優しい人は 賢いのだと わたしは思っているので

バカだけど優しい とかよく聞くけれど、優しさは賢さ だと思っているので

わたしもいつかそういう人になりたい。



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