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母のがんと結婚披露宴キャンセル

2001年2月、その日は仕事が休みで朝寝坊の予定で、自室で寝ていた。
すると悲鳴のような凄まじい声が居間から聞こえて飛び起きた。
声の主は、やはり仕事が休みで家に居た私の母。
先日のがん検診の結果を確認していて、出た声だった。
「朝から、どうしたの?」
「かぁさん、ガンだって!」
「病院で精密検査しろって書いてあるの?」
「ウン、精密検査に行けって!」

母は父と相談して、ガンの専門病院の予約を入れて受診した。
結果が2月末にわかった。
ガンはかなり進行していて、手術をしてから放射線や抗がん剤治療を勧められたらしい。
そんなわけで、結婚式や披露宴はキャンセルして欲しいと母から言われた。
予約キャンセルが出来るのは、半年前まで。
ガンの治療には半年以上かかる見込みと言われ、佳哉と相談した。
ギリギリまで悩んだが、キャンセルすることとなった。

その後、母は入院し手術して退院してきた。
私は仕事をしながら、一生懸命サポートをした。
退院後も治療が続いて、病院の送迎くらいは父が出来たが、説明等があるときは、私が病院に来るように言われた。
私には妹がいるが、妹はメンタルがお豆腐以下でボロボロだったし、父は医療の話になると脳がシャットダウンして話にならなかった。
佳哉は、自分の評価を上げるべく、いろいろとサポートしてくれた。

気が付けば佳哉と半同棲状態で1年経ったが、避妊無しでSEXしているのに妊娠しないことが不思議で仕方なかった。
同じころ、母もガン闘病でメンタルが崩壊しかけていた。
それを見た母の古くからの友人が、自分の信仰する宗教に母を連れて行き、母も傾倒していった。
そこの霊媒師(?)から、「娘たちは妊娠するまで入籍させるな」と言われたらしい。
母はそれを信じて、私に「妊娠するまでは結婚を認めない」と言い出した。
昭和20年代前半生まれの方たちって、順番を重要視するんじゃなかったっけ?って、私が惑わされた。
結婚 ⇒ 妊娠 ⇒ 出産なんじゃないの?と、ビックリした。
こんなことがあって、念のため産婦人科を受診すると、衝撃的事実が判明した。
私は“卵巣機能不全”による月経不順だった。
早い話が、赤ちゃんのもとの卵が、ちゃんと作られていないというのだった。
その産婦人科では、入籍していないため不妊治療は出来ないと断られたが、月経不順に対しては内服治療可能という事で通院することとなった。
佳哉と佳哉の両親は、「早く赤ちゃんできるといいわね~」と暢気なことを言っていた。
実は、この頃から佳哉にはED疑惑が浮上していた。

これは2001年2月~9月頃のエピソード。
まさか、親から“できちゃった婚”を勧められるとは思いませんでした。
そんな中、私は資格取得のためにユーザーサポートデスクを2021年9月に退職しました。
ア●●●ダーホテルでの結婚披露宴をキャンセルしたので、佳哉と2人でグァム旅行へ行ってきました。
写真はグァムへ行くときの飛行機から撮影したものです。

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