荒野 鯰

釣り人。釣りと本と映画とレミオロメンとGalileo Galileiとパタゴニアとラジオと旅行とモンゴルが好きです。 エッセイなのか感想なのか日記なのか自分でもよくわからない文章書いてます。 cakes公式の方でも記事を書いています→https://note.mu/cakes

地獄を見ている

年々、他人との交際に対して不具になっていっている気がする。嫌な感覚だ。他人に踏み込まれることに安易さを感じるし、逆もまたしかり。そのくせ、妙に誰かと話したくなって、見ず知らずの人間に話しかける度胸など微塵も持ち合わせていないのに、暗くてジメジメした布団の中から街に這い出て、夜遅くまで彷徨してみたりしている。開け放つこともできないし、かと言って閉鎖していることもままならない。そんな人間にとっての行き

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もう、煙草はやめたことにする。

愛憎入り交じった感情を互いに抱き合う恋人とのドロドロな関係。僕と煙草の関係はさしずめそんなところである。といって、そんな恋をこれまで一度もしたことないからホントのところはどうなのか、よく分かんないのだが、まあテキトーなイメージとしてそんな感じで捉えておいてほしい。要するに、煙草、やめたいのにやめられないのである。

思えば、コイツとは馴れ初めからしてとても健全とは言いがたいものだった。

大学一年

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誰かの下位互換

何不自由ない環境で育った。
実家は名古屋市でとある製菓会社を経営していて、そこそこ裕福だった。親父は決して子供に暴力を振るうような人ではなかったし、釣りに連れて行ってくれた。おふくろは少し世間知らずだけど、俺と姉を大切に育ててくれた。おまけに、いかにも小金持ちらしく、プードルも飼っていた。

小学校に入ると同時に俺は学習塾に通い始め、そのため当然ながら小学校での勉強はよくできた。運動神経もまずまず

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noteが教えてくれそうなこと

自分の長所は何だろうと一人で考えていても、そうそうやすやすと見つけられるものではなく、また仮に見つけられたとしても、そんなものを他人に話したり書いたりするのは恥ずかしい。その代わり、短所なら幾らでも見つけられるし、書き連ねられる。ネガティブな人間の特徴ではないかと思う。だから、ネガティブであることはポジティブであることよりも幸せだ。何故なら、短所がたくさんあればあるほど、それだけ自分に伸びしろが残

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久米島の大きなウナギ

2016年夏、僕は友達と二人で久米島のさとうきび畑のそばを流れる水路で、ウナギを釣った。沖縄にいるのは、ひつまぶしにするウナギじゃなくて、オオウナギという日本最大の別種のウナギである。このオオウナギ、南西諸島を中心に温暖な地域に生息するのだが、沖縄には本当にたくさんいる。久米島にはウジャウジャいる。

こいつを釣るのに必要な物は、

・すごく強い釣り竿 *
・すごく頑丈なリール *
・すごく太い釣

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大江戸線の、素直な心 〜就活生とハローワーク〜

1.駅のホームで
 「お兄さん、終点だよ」。
突然の声にびっくりして顔を上げると、小さな体に不釣合いなほど大きなリュックを背負った小学生ぐらいの男の子が、目の前に立っていた。隣では、同じ年ぐらいの女の子が、警戒した面持ちで僕をじっと見上げている。大江戸線都庁前駅。光が丘へ行くために新宿駅で飛び乗った電車は、どうやら隣駅が終点だったらしい。つけ馴れない金属時計を指先でいじっているうちに、いつしかぼー

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