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【Global AR Interview】スマート水泳ゴーグル「FORM」を生んだ創業者の水泳への熱い想いと技術的な挑戦

海外のARスタートアップのファウンダーやキーパソンに突撃インタビューするシリーズ企画『Global AR Interview』。

今回は、先日リリースして話題を呼んだ水泳ゴーグル型のスマートゴーグル「FORM Swim Goggles」の開発企業であるFORMにインタビューしました!

FORMでDirector of Communicationsを務めるCyril KowaliskiさんがFORM Swim Gogglesの誕生ストーリーや開発にあたってこだわった点や難しかった点などについて語ってくれました!

創業者の水泳への想いから生まれた「FORM」

Q: まずは会社やチームについて教えて下さい!

FORMは2016年にカナダのバンクーバーで創業されたスポーツテックカンパニーで、我々のビジョンは水泳の可能性を狭める障壁を壊すことです。

創業者でもあり、CEOでもあるDan Eisenhardtはスポーツテックのアントレプレナーになるよりもずっと前の14歳のころから競技としての水泳に打ち込んでいました。

彼は元々Recon Instrumentsという会社を2008年に創業していて、2010年には世界で最初のスポーツ向けのスマートグラスを世に送り出しました。その会社は2015年に買収されています。

FORMにはスポーツ向けのグラスデザイン、アクティビティトラッキングのアルゴリズム、拡張現実光学における専門知識を持つ業界のベテランチームが参加しています。

今現在、40人のメンバーが働いています。

Q:どうして水泳向けのスマートグラスを作ろうと思ったんですか?

やはりCEOのDanの個人的な経験によるところが大きいですね。彼が14歳のときに水泳に打ち込んでいた時、リアルタイムに自分が泳いだ距離を知ることができないことに不満を持っていました。

その経験を活かして、2006年に彼がMBAのプログラム中に水泳ゴーグルの中にディスプレイを入れ込むというアイデアを考えつきました。

いくつかの理由でそのアイデアはその時点では完成までは至らなかったけれど、彼はそのアイデアをきっかけにReconを創業し、スキーヤーやスノーボーダー向けのスマートゴーグルを開発しました。

技術の進歩で、現在は彼の水泳ゴーグルの中にディスプレイを埋め込むというアイデアを実現するのに充分な技術が揃っています。そして、何より幸運なことにFORMのチームにはReconの時代の仲間やIntelに居た人々が仲間として加わってくれました。

CEOの強い想いと理想的なチームによって、我々は水泳向けのスマートグラスを創りたいと思ったし、実際に実現することができたんです。

FORMのデザイン哲学とその哲学を貫くための挑戦

Q:FORM Swim Gogglesは本当に普通の水泳ゴーグルみたいな見た目ですよね!プロダクトを開発する上で心がけた点などはありますか?

着用者の顔がどう見えるかということを何よりも私達は心がけました。

どういうことかというと、FORMをつけたユーザーが自分の見た目を気にしてしまったり、FORMが水泳の邪魔をしてしまうことはあってはならないと考えたんです。

それを実現するために、私達は電子機器を小型化して、ゴーグルのディスプレイ側をできるだけコンパクトに保つ​​ことに挑戦しました。

また光学と電子機器をシームレスに統合することも必要でした。これには、ゴーグルの設計だけでなく、製造組立工程でも洗練されたソリューションが必要でした。

Q:FORM Swim Gogglesの一番の価値はどんなところでしょう?

水泳は世界でも競技者人口が最も多いスポーツの一つです。でも水泳選手にはリアルタイムで自分のパフォーマンスのパラメーターにアクセスできないという課題があります。

スマートウォッチやバイクにアタッチされたコンピューターによって、ランニング選手やサイクリング選手、トライアスロンの選手はリアルタイムで自分のパフォーマンスパラメーターにアクセスできるようになり、練習の仕方などが劇的に改善されました。

しかし水泳はそれらのデバイスを使っても、リアルタイムで情報にアクセスすることができない。

FORMは世界で唯一その課題を解決できるし、そこが最も大きな価値だと思っています。

Q : FORMを作る上で最も難しかった点はどんなところですか?

一つは機械学習技術の活用です。FORMでは独自の機械学習テクノロジーを実装しており、ユーザーの頭の動きをセンシングして、ユーザーの身体や腕がどのように動いているのかを推測します。

この機能はトップレベルの水泳選手やコーチの要求に応えられるだけの精度を出す必要がありました。2年以上費やして、様々なバッググラウンドとスキルレベルの水泳選手のセンシングデータを収集し開発を行いました。

そしてもう一つのチャレンジは先程もお話した光学パーツと電子機器のシームレスな統合方法を模索することでした。

結果として、通常のゴーグルのペアのように見えるし、感じられるデザインながら、水泳の動きに耐え、泳ぎながらメトリックをインテリジェントに控えめに表示することができるようになりました。

世界中の水泳選手から興奮と感動の声

Q:リリースされてから、どんな反応がありましたか?

残念ですが、セールス情報については公開することができません。

ただ、世界中の水泳をされる方々が我々のプロダクトを購入し、愛してくれているというのは自信を持って言えますよ。私達はこのプロダクトを作ることができたことをとても誇りに思っています。

と同時に、世界中のスイマーがSNS上でFORMにとてもポジティブなコメントをしてくれることにとても驚くと同時に感動しています。特に水泳選手の方々は本当にFORMに熱いコメントをくれており、我々自身驚いています。

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本日ご紹介したFORM Swim Gogglesは公式サイトからご購入いただけます!

最後に

インタビューを通して、ARグラスやスマートグラスはユーザーが欲しい情報にリアルタイムにアクセスすることができることが一つの大きな価値だということを改めて感じました。

と同時に、水泳やスノーボード、バイクのように「選手が既にグラスやヘルメットを被った状態」にあるスポーツはHMDが目の前にあることに抵抗が生まれないシチュエーションだと考えられるので、AR x スポーツテックは実はスマートグラスやARグラスが普及しやすい市場だと思います。

FORMを始め、これからはそういったスポーツ x ARでアイデアを考えてみると面白いアイデアが浮かんでくるかもしれません。

MESONではスポーツ x ARを始め、ARと様々なものをかけ合わせたソフトウェアプロダクトやアプリケーションを一緒に開発してくれる仲間も募集しています。

少しでもご興味ある方は弊社の会社サイト、もしくはTwitterのDMでご連絡ください。



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小林佑樹(ARおじさん)

株式会社MESON COO/AR(時々VR)の気になったサービスやニュースや自分が作ったARプロダクトについて発信中/人生の目標は「AR」の純粋想起を勝ち取ること/ぜひ気軽にフォローしてください!一緒にAR、VRについて語れる友達も募集中です!

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