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女性に関する表現に違和感を持ったけど

社員時代、各お客様に上司を紹介するため、中東諸国を回り、サウジアラビアに入った時の事です。上司のかつてのお客様を訪問する事にもなっていて、お相手の部屋に足を踏み入れた時のこと。

"Oh,,, Mr. XX(上司の名前)!  You bring the lady"  
直訳すれば、おおお、女性連れてきたの。

サウジアラビアの中での この発言に、
”ビジネスの場に女性が来た” という驚きがあるのは分りました。

その時の私は、アバヤを来ていましたが、B4サイズが入る、VICTRONICSビジネスバッグを持っていたので、相手は、私のことを 上司の奥さんではないと、すぐに理解したようです。そして、赤の他人の男女が 一緒にサウジアラビアへ入ったという驚きの意味でもありました。

一方、当初の私は、Bringという言葉に少なからずびっくりしました。
直訳では 持ってくる という意味だからです。
”女性と一緒に来たの”という 驚きだけの意味でしたら、
Bringは使わず、 You Come with a lady. となった気がするのです。

ですので、痛烈な私たちへの批判ともとれます。
よくも サウジアラビアの風習を乱すようなことをしたな!という。そして、完璧に私を無視!

上司は、その言葉に触れず、”久しぶり!”と。
私も、上司が私をいざなうまで、口をしっかり閉ざしていました。
そして、最後まで私は口を開くことなく、名刺を渡すことなく、
居心地のよいソファに腰かけていました。
アバヤを着ていて本当に良かった。と思いながら。


様々な方がおられるので、こういった方は、恐らく、女性がビジネスでサウジアラビアへ入る ということには、理解しがたいものをお持ちなのでしょう。このお客様とのビジネス再開は (女性同伴の理由ではなく)難しかったのですが、連絡を取り合える間柄として、上司がうまく、お付き合いを開始しました。 

ビジネスチャンスという意味で、女性がサウジアラビアを担当したり、訪問することには、LOSSを前提として、LOSSをどれだけ小さくするか という事も考えます。
このような方の場合、もし私が一人で訪問し会えたとし、名刺交換もしくは名刺を頂くだけで終わり、用件を伝え終わり、という可能性は大きいです。
その場合は、一刻も早く立ち去る話題に切り替えます。
”一階は素敵なショールームですね。拝見して宜しいですか?”
そして、1階で粘ります。( ̄ー ̄)ニヤリ

色んな意味で、自分の対面を保ちたい方は、一階に様子を見に来て、
”こいつにホテルまで送らせる” と言います。
早く帰って欲しい。
女性をつかわせてまで この会社は俺をあてにしてきた と
使用人に見せたい。なので、大切に送り出しておく。
怒っただけの方は、絶対に一階に降りてきてくれません。

でも、どちらもチャンスです。
ホテルまで送ってもらえれば、運転手に オーナーの人となりや商売や景気の話が聞けます。
絶対に降りてこなければ、1階の社員に 根掘り葉掘り 商品や動向の
話が 満足いくまで聞けます。
当惑させたことを心で謝りながら。苦笑


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