【荒木定点観測】vol.1 ついに出た!今季初安打!(徳)

0. はじめに(補足)

今回から始める荒木選手のデータ観測だが、実は個人アカウントにてそのβ版のような記事を書いたことがあるため、ぜひそちらもご覧いただけると幸いである。荒木選手がどんな選手か、オープン戦どんなだったかはこちらまで・・・

1. 荒木選手の今シーズン成績(2020/07/21現在)

 18試合 .167(24-4) 0本 2点 OPS .417

 代打 起用回数12回(チーム1位) .100 出塁率.182

この数字を見ると正直荒木ファンおよびスワローズファンの皆さんは目を背けてしまうかもしれない。

何せ昨年は両リーグ最多の60回超の代打起用回数で.250の成績を残し、ここ一番ではパンチ力ある打撃を見せた存在が、今季は開幕から1本出るまでになんと15打数も要したのである。正直毎日本当にやきもきした。

これがスタメンの選手ならば4, 5試合無安打が続くだけ、気になるがなんとか耐えられる成績かもしれないが、荒木選手は代打稼業がメイン。ここまで一軍に残留出来ているのも代走・守備でも起用できるユーティリティ性によるものであると推測できる。あってよかった多めの守備位置。

今回はそんな荒木選手のヒットが出てからの傾向と、気になる相手投手のデータを少し調べてみた。

2. 今季の安打及び犠打/犠飛について

スクリーンショット (225)

今季の荒木選手の安打及び犠打・犠飛をまとめると上記の図表の通りである。ガルシア選手の速球攻めからのチェンジアップを泳ぎながらもレフト前へ持っていった今季初安打から、7/12週は比較的元に戻るきっかけとなった週であった。ここで今回注目したいのは3点「ヒット領域」「早仕掛け」「速球対応」である。

・ヒット領域

スクリーンショット (223)

今回(今後)分析するにあたり、投手から見たストライクゾーンを上記のように分割し、スポナビアプリなどを参考に、記録してみた。

すると、今季安打(4本)のうち、3本が「真ん中低め」の安打であった。これはβ版記事でも書いた荒木選手の元々のヒットゾーンである。このエリアを引っ掛ける/このエリアの少し下(120番台)に手が出てしまう という開幕後の不振期からは脱して始めている証拠と言えるかもしれない。

・早仕掛け

スクリーンショット (226)

これは今季の安打打席の詳細結果である。

ここで少し気になることが、いずれも3球目で安打を放っていることである。もちろんたまたまという見方もできるが、実は3球目で雌雄を決する傾向はオープン戦段階からもあった。また、昨シーズンも追い込まれるとあまり成績が芳しくなく、早打ちで結果を出してくるバッターであることが顕著であった。安打が出始めた阪神戦から広島戦にかけて、ボールはしっかり見極め、打てる速さの球(おそらく140km中盤までは得意であり、緩急への対応も本来問題ないバッターと推測した)をしっかり叩けている証拠が、この早打ち傾向なのではないだろうか。

・速球対応

スクリーンショット (228)

7/21のDeNA戦、5番スタメンという荒木ファン的に非常にうれしい試合を見ていて感じたことが一つあった。それはエスコバー投手の速球があまりにも速く画面越しにも感じられたことである。荒木選手はなんとかカットしていた。

荒木選手は昨年中日に在籍したロドリゲス投手を比較的得意にしていた反面、エスコバー選手には分が悪かった印象がある。これはもちろん球の出所等相性もあると思うが、そもそも速球対応はどうなのか。今季対峙した投手のうち、150kmを超える投球に対しての結果をまとめた。

この表によると、専らファールでカットしている/捉え切れていないことが分かる。今後さらに年齢による衰え等で速球対応が難しくなる可能性はあるが、セリーグの代打で対峙しうるリリーバーには一定数速球派投手が潜んでいる。

スクリーンショット (224)

(データ出典:https://baseballdata.jp/ より筆者加工)

エスコバー、フランスア(少し不調で常時150km超とはいかないが)、ゴンサレスなど速球主体の組み立てをしてくる相手に対して代打起用される可能性は依然として高いと考えられる。もしここが苦手ならば、140km台がMAXである投手を取りこぼしなく仕留めていくことが当面の方向性かもしれない。

3. 終わりに

・・・ようやくヒットが出ました!!!一荒木好きとして本当に胸をなでおろしてしまいました・・・よかった、よかった(泣)

次回分析するまでに少しでも調子が上がっていくことを祈るばかりです。頑張れ、負けるな、荒木貴裕!!!


文責:徳

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