見出し基盤8月

最新戦法の事情【豪華版】(2019年7~8月・居飛車編)

どうも、あらきっぺです。

タイトルに記載している通り、プロ棋界の将棋から最新戦法の事情を分析したいと思います。今回は7・8月の合併版となります。

なお、前回の内容はこちらからどうぞ。

当記事の注意事項については、こちらをご覧くださいませ。



最新戦法の事情 居飛車編
(2019.6/1~7/31)


調査対象局は192局。それでは、戦型ごとに見て行きましょう。


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◆角換わり◆


43局出現。6月に23局。7月に20局。いつも通りコンスタントに指されており、相居飛車の主要戦法の一つとして君臨しています。


先手が腰掛け銀を選択した場合、後手には様々な対抗策がありますが、一番人気は相変わらず基本形から△5二玉と待機する将棋(10局出現)です。その中でも、△4三歩型を維持して△5二玉⇔△4二玉と待機する手法が最も有力と見ています。(第1図)


画像1

2019.6.13 第78期順位戦B級1組1回戦 ▲阿久津主税八段VS△千田翔太七段戦から抜粋。

これは待機策の皮を被った積極策で、先手の対応次第では後手から動くことも視野に入れています。

阿久津八段は▲8八玉と指したのですが、この場合は△6五歩と仕掛けます。8筋に玉が移動したことにより、当たりが強くなっていることが後手の主張ですね。確かに、受けに回るのであれば玉は6八や7九に居る方が好都合なので、玉を入城した手は必ずしもプラスにはならないのです。(途中図)


画像2

さて。先手としては、この仕掛けを逆用するような展開に持ち込めれば理想的ではありますね。本譜は▲6九飛と回って、後手を迎撃する姿勢を採りました。以下、△6六歩▲同銀△6五歩▲5五銀左とぶつけて、決戦を挑みます。

これには後手も△同銀▲同銀△4四銀と強気に応戦するのが定跡です。(第2図)


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