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ジェットジャガースーツ再現プロジェクトは今日まで!

 昨年は「ガイガン誕生50周年」を記念し、各種映像やイベントで使用するスーツを当時のまま完全再現するプロジェクトが実施されました。その中でクラファンも実施され、目標金額は1500万円と高額だったものの、約2ヶ月で最終的に1150万円と結構な支援を得てめでたく復活と相成りました。

 その流れを受けてかジェットジャガーも復活計画が開始。目標金額は800万とガイガンよりも低いですが、怪獣とサイボーグではスーツの形態も全然違うわけで。しかし人間に近い姿であっても、一体作るのにはかなりの予算が必要なんですね。ジェットジャガーでコレならウルトラマンみたいなヒーローはどれだけかかっていたのやら。素材も今と違うでしょうし。
 加えて新作映像込みでの復活とあれば、再びゴジラと共闘して敵怪獣とのバトルを期待。前作のガイガンがまた登場する流れかなぁ、やっぱり。

 それにしても、長年怪獣好きをやっている身としては、ここ数年におけるジェットジャガーの復権ぶりに驚かされます。
 30年くらい前だとそれはそれは不人気で、かつて刊行されていた『ゴジラマガジン』(勁文社)における「嫌いな怪獣ランキング」では堂々の一位という実に不名誉な栄冠を授かってました。それでも僅かながら「好き」という意見も紹介され、100%拒絶されてはいなかったんですよね。かくいう自分もかつてはそんなに好きではない怪獣(というかサイボーグ)でしたが……これはひとえに『ゴジラ対メガロ』という作品自体の出来に由来してて、ジェットジャガーのせいじゃないと気付いたんですね。

 いくらロボットアニメブームだからといって巨大化するサイボーグを出すなとか、水爆の影響で産まれたゴジラがなんで同様に迷惑被った海底王国シートピアの野望に立ち向かうんだ? みたいなツッコミもありましょうが、自分が引っかかったのは
「そもそもこれ、ゴジラとガイガン無しでも話が成立するよな?」
と思える話の筋なんですね。先の二体が登場したのは前作『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』同様のタッグマッチを成立させるためですが、そこに至るまでの展開が結構無理矢理でして。ジェットジャガーがゴジラを呼ぶだけならまだしも、シートピアが宇宙人と協力してガイガンを召喚って、復讐のはずだったのに侵略する気満々じゃねーかという気にさせられるんですね。

 改めて想うに、人間大のサイボーグでしかなかったジェットジャガーに突如として自我が目覚め巨大化! しかし戦いが終わって元の大きさに戻るとまた普通のサイボーグに、てな部分だけでも十分面白いんですよ。ジェットジャガーは話に恵まれなかった、といった方がいいのです。

 しかし2020年代に入り、なんとアニメ版『ゴジラS.P.』で人類が産み出したロボットとしてリメイク。ラドンやアンギラス、クモンガとまで戦う勇敢さ。おまけに物語の鍵を握るキーマンとして、さらにはオリジナル準拠の活躍ぶりをみせるという大出世。同作における理屈と大ハッタリを象徴する実に重要な存在になっていたのには本当に驚きでした。

 そんなジェットジャガーが、オリジナルの姿で復活。現時点(8/31 12:00現在)でのクラファン総額は450万円ほどですが、もう一伸びほしい。貴方の力でジェットジャガーが巨大化するかもしれません。映像作品のエンドロールに名前を載せたいならまだ間に合います!

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