見出し画像

ひお、3月8日 


やっと更新ができた。見ている人がいようと、いまいと。
ダイナマイトです、見たことがありませんか
理由があって、それを記すと穴に落ちてしまう気がするから黙っておく
ひお、3月8日 詩を一個おきます



よるのことほぎ
              矢乃荒樹

じぶんの骨を編んで作った
(い)草のおとに座るとき
認められない(み)とりの骨は、ため込んだ草のなかへ、じぶんを通した針を刺しては、風にしていく。生まれたみどりの骨、置き場所のないみどりの骨を重ねて、並べて、畳を編み上げていく。一畳の大きさがわからなくても、じぶんが座れるくらいの場所ができたら、遠いみずうみをながめる。(み)とりの(い)くさがそよぐ。暗闇をそっと、みずうみ、と数える。うらみの精はほとりのホテル小さ(い)で、じぶんを傷つける算段をしている。サンダル、と思いきって履いてみる。ブーメランというこの世の現象が、成就せずに遅れて飛んできては、水音をたてている。花火と思った破裂さ、声だったかもしれない。米粒を窒息させている自覚のない給食。遠いみらいの湖畔、湖畔、と膝ばかり動かし、暗い部屋から出れないと訪れる、ふすまの精。ふすまにつまようじを刺していくと、見えてきた景色が、みずに濡れた、ひまわり中央帯の気配。(い、み)目をとじたほうがわかるような気がする。海産物を口ずさむことが減ってきたなあ、と人生に言うはずれの唇(イ)のかたち。都会がやたら爪を切っていると、じぶんの形を整える方角に、こびの精がわらっている。みどりの骨を湖畔にまいた真意を、太陽のアワビに埋葬していく。畳にこぼすなら、アワビを急須で‥きみは意味の工作ではない、幼少の暴れる感触を、ただ静かに記せ(イイ)。こびの精が肩をたたくが、急須にわずかに触れるだけ。そっと背を伸ばして、戸棚からとった急須。畳に落としても割れない、うれしい(ミミイ‥)。ゆっくり注ぐ、うれしい、の片耳。もう片耳で暮らした街。みどりのブランコが軋んで湿った音がして。膝を曲げるとき、闇をかき混ぜる。見えない骨を振って鳴らすオーケストラの息切れ。単調な日々ほど細やかに振って、それでもずれていく。うるうびのような隙間をずっと持っている。それはみずうみ(ミイミイ)。揺らしながら傾いたときに、静かな夜のお茶ができる。ことほぎ。両手で持つ小さな山の感触。暗闇を蒸らし、湯気に手を合わせるように唇を近づける。みどりの丸太に育つ夢は、にわか雨となりて。歌になったぶんとんでもないことをしてる暮らしのミミ。日記のようなみどりのシャケを羽織って、遡っていく。畳はお茶、うす(い)。畳は骨(み)とめられない。畳はこだま
明日おにぎりは2個、3個

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?