この数年の間に、大切な人たちが旅立ちました。

この広い宇宙のなかで、偶然にも共に人類として同じ時代の同じ国に生まれ、この広い国土において奇跡的に巡り合い、なんのご縁か共に過ごす時間を幾度となく重ねることになった人たち。

私が大好きだった人、私を引き上げてくれた人。
当たり前にそこに居て、頼ることができた人。
いずれも原因は「がん」でした。

不思議なもので、その人たちはもう、しばらく逢うことは出来ないのですが、今も私の近くに確実に居て、見守ってくれているような感覚があります。

その生き様が、特にこの世を去る直前に共有できた最期の数ヵ月間が、私に「強さ」をくれました。

囚われてきたほとんどのことが、本当は取るに足らないことだと気づかせてくれました。

お前はその瑣末な物事を、それでもなお手放さずにいるのかと、今も問われているような感じ。

過去も未来もない。
恐れることなど何もない…。
今、ここ。この瞬間を味わい尽くすこと。

あゝ一緒に茶碗たたいたって楽しい。

そんな人と過ごす時間を持てること以上に、人生で大切なことなんて存在しない。

だけどやっぱり、また逢いたいなぁ…。

忘れぬように、自分のために記しておきます。