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【エッセイ】肉を背負うあいつ

関西人はみな阪神ファンだと思われているだろうか。

私は野球に特に興味があるわけではないけれど、
阪神タイガースは私の生活のそこここ、身近にあったように思う。

新聞屋さんがくれた阪神タイガースのファン感謝デーに連れて行ってもらった幼い思い出がまず思い浮かぶ。
(おそらく)初めて行く甲子園球場。蔦の絡まる巨大な城壁のようなゲートを前にぽかんとしたのを覚えている。
トラッキーがバク転し、ヒーローの選手たちが華々しく手を振ってくれる。野球というよりなにかアクロバティックなショーを観に行ったような思い出。

中学に進むと学校のそばが高級住宅街で当時の助っ人外国選手のオマリーやバースのお父さんが住んでいたりして、なぜかそのお父さんにサインをもらったりした記憶がある。

関西というか神戸は阪神というよりオリックスが地元球団になるのだろうけど私はそんな幼少期を経ているので阪神寄りなんだろう。

我が家はというと、うちの両親は九州出身なので生粋の関西人でもないですが、
うちの母は阪神ファンでもう70代後半なのにテレビの前で上げる怒号は球場のガチファン並み。
ちなみに父はヤクルトファンで阪神✖️ヤクルト戦の時の我が家は悲喜交交。いろんな声が聞こえてきて本当に騒がしい。

というわけで先日のおにぎりはこちら。

正面から見るとソースカツしか見えない。
厚めのカツの背後には寿司飯のようにネタを乗せた平たい楕円の白飯が隠れているのだ。
なかなかのボリューム。食べごたえがある。ソースカツ丼を食べたような満足感。

カツ。
それでも野球がとりたてて興味があるわけでもない私。阪神ファンかどうかと問われると強いていえば阪神、と歯切れの悪い返答をする。

さりとて、阪神の勝つ関西はいいものだ。と思う。

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