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リーダーなんていらない。民主化。

むかーしむかし、四半世紀前、サッカーのコーチをしていたことがある。そのチームは県内でも結構強かった。もちろん今も超絶な強豪だ。

チームである以上、キャプテンが必要になる。キックオフの際の先制のボール選択だったり、観客に対して挨拶などの声がけなんかしたり、まぁ。メンバーをリードする役割。通常は、一番上手な子がキャプテンになると思うだろう。

しかし、このチームでは一番上手な子をキャプテンに選ばずに、キャプテンを月ごとに変えていた。

なぜなら、一番上手な子は自分はキャプテンだからとか関係なく動けるし、発言できるからだ。キャプテンだろうがなかろうが、鼓舞するし、叱咤激励もするし、グランドを駆け巡る。勝つためにできることは何でもする。もちろんグランドの外のウォーミングアップや準備なども率先して行動する。

だからあえて、他のメンバーをキャプテンに任命していた。キャプテンになると急成長することもあるのだ。責任感や周りに気を配らなければならないことなどを学ぶのだろう。視野や視座が少しずつ変わってくる。リーダーシップが芽生えるのだろう。

キャプテンになってからリーダーシップを発揮できる子もいるし、キャプテンという役割など関係なくリーダーシップを常に発揮する子もいる。

多くのメンバーがキャプテンを経験すると、あたりまえだが、リーダーシップを発揮できるメンバーが増える。そんなリーダーシップを発揮できるメンバーがたくさんいるのが良いチームだと思う。

キャプテンだからといって、自我を強くだしたり、自分のメリットだけを追いかけるのとも違う。for the teamと利他の心。誰でもが持っているだろう、そんな行動をしてくれる。

監督が実践していたこの方法に関して、当時は全然わからなかった。でも、突如として脳内でつながった。


会社組織も同じだと思う。役職に関わらず、その組織の中で必要だと思えば勝手にリーダーシップを発揮すれば良い。

リーダーなんていらない。リーダーシップがあれば良い。リーダーの民主化。


でも、会社組織としてはそうも言ってられない。

もしキミが、新しくリーダーになったとしても、必要以上に背負い込む必要はない。リーダーを降ろされたからといって落ち込む必要もない。リーダーシップを発揮してくれる仲間がいるんだから。

もしね、肩書きのある役職の方が活躍できるタイプなのだと思ったら、最大限活用すれば良い。

それぞれが適量を愉しめば良い。リーダーはもっと自由で良いのだ。

ボクは、自分自身に割り当てられる役職のラベリングがあまり好きではなかったけれどね。

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