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2023年個人的ゲームオブザイヤーベスト10!!

2023年はゲームファンにとって嬉しい悲鳴があがる年でした。
「これ今年じゃなかったら年間大賞レベルだよな…」というくらいに出来の良い作品が沢山登場した年だったのではないでしょうか。

ジャンルも多岐に渡り、ゲームそのものがどんどん洗練されていると肌感としてひしひしと感じた年でした。

そんな豊作すぎる2023年の個人的ゲームオブザイヤーベスト10を紹介したいと思います。


No.10
パラノマサイト FILE23 本所七不思議

80年代の墨田区を舞台にした呪術スタンドバトル、かと思いきや非常に良質なアドベンチャーゲームです。
導入はデスゲーム的であり、地域伝承モチーフのホラー要素も中々に不気味。
昭和という時代の、ある種のグロテスクさが滲み出る描写が非常に好奇心をそそります。
それでいてキャラクターの描写はコミカルで絵柄も現代的でそれぞれが魅力的。ミヲちゃんすき。

あらゆる要素が丁度よい塩梅で整えられてますし、価格も1980円でクリアまで10時間弱で終わるボリューム。
アドベンチャーゲームの入門としてもオススメしやすいタイトルです。
新規IPとしてはこれ以上無いほど成功していると思います。
これはシリーズ化するしか無いですね。

画面は可愛らしいですが一応ホラーゲームです


No.9
オクトパストラベラー2

2017年に発売された前作はHD-2Dという新たなグラフィックスタイルを世に知らしめた作品ですが、今作はまさに正当進化となっていました。
グラフィックは前作以上に美しくなり、よく動くドット絵と3Dのエフェクトにより更に磨き上げられています。

クラシックなコマンドバトルでありながら戦略性と自由度の高さは健在。
底力という新システムの追加や演出面の強化によってバトルの満足度は更に上がっています。

ストーリー面でのテコ入れ、特にキャラクター同士のクロスストーリーが追加されたのも嬉しいポイントです。欲を言えばまだまだ欲しい。

西木康智さんによるサウンドは今年のベストサントラです。買わせていただきました。
シームレスなボス戦BGMの気持ちよさは多くの人に体感して欲しいですね。
個人的にお気に入りのBGMは"ヒカリのテーマ"と"きぼうの唄"です。

ここまで来たプレイヤーはグッと来るシーン


No.8
ホグワーツレガシー

「ハリーポッター世界のゲームがあったら、これやりたいですよね!」を開発者に全て見透かされているゲームでした。

狂気的ともいえるホグワーツ城の作り込みは歩いているだけで感動モノですし、城の周囲も美しい風景が広がっています。
序盤のホグワーツ城からホグズミードまで歩いていくシーンのシームレスさはファン感涙です。

戦闘もシンプルな構成ながら想像以上に気持ちよく出来ていて、呪文を使う順番でダメージが飛躍的に上がったりと戦略性も適度にあります。
そして皆が使いたいであろうあの呪文やあの呪文も勿論使えます。

ハウジングシステムも非常にリッチで、自由に家具を配置して自分だけの隠れ家をつくったり、魔法生物を飼育出来たりと至れり尽くせり。

オープンワールドに用意されているアクティビティは古さを感じたり、メインストーリー中に用意されている謎解きが妙に複雑だったりともったいない部分も少しありますが、些細な事に感じました。

世界自体がキャラクターという意味で、ホグワーツレガシーもキャラゲーと言えると思うのですが、そういう意味では最高峰の作品だと思います。

セバスチャン、主人公を闇の魔法使いに育ててくれてありがとう。

フォトモードが無いのがもったいないくらい景色が美しいですね


No.7 ピクミン4

今までのシリーズで登場したピクミンが全て集合し、更に氷ピクミン追加、何より最強の相棒である宇宙犬オッチンの登場によって遊びやすく新しいピクミンが誕生しました。

公式で"ダンドリ"と読んでいるように、基本的にやる事はピクミンを使ってモノを運ぶ作業を段取りすることの繰り返しのハズなのですが、これがとにかく楽しい!

個人的に好きだったピクミン2形式のダンジョンが大量に用意されている物量によって遊びごたえは満点てすし、これまでにあまり無かった装備やオッチンの強化といった要素もゲームプレイの充実度を上げています。

"家の中"という新しいロケーションも魅力的ですし、オタカラの説明文も読んでて楽しい。
そして懐かしいゲームボーイアドバンスSPやファミコンミニのカセットが登場するのもたまらないですね。時間の流れの早さも残酷に感じます…

海外でも相当売れてるようなので嬉しい限りです。

オッチンの可愛さがすごい


No.6
スーパーマリオブラザーズワンダー

毎コースがサプライズ!これだけ純粋に「楽しい!」が詰まったゲームって久しぶりだなぁ…と、しみじみ感じました。

マリオメーカーが出たあとの2Dマリオは大変だろうと思ってましたが、流石はニンテンドー。
創造力は底無しか。
コアの2Dジャンプアクションはそのままに、ステージに配置されたワンダーフラワーを取ると毎コース視覚的にもゲーム的にも楽しいワンダーが起きます。
これがあまり使い回しが無く、常に新しいワンダーが起きるのが新鮮です。

スタッフインタビューで2000個のアイデアが出てたとの発言があり、今後もこの方向性の2Dマリオは発展して行けるのではないでしょうか。

ゆるいオンラインマルチも楽しかったですね。
ダークソウル的な他プレイヤーの幻影と、デスストランディング的な看板システム。
これがマリオの最新作に入ってるのも中々興味深いポイントです。

キャラクターアニメーションも非常にリッチに作り込まれており、見てるだけでも楽しい。
今年は映画も素晴らしかったですし、マリオというキャラクターの凄さを改めて感じた年でした。

ゾウマリオの衝撃たるや


No.5
BIOHAZARD RE:4

オリジナル版バイオ4の魅力は、マップの狭さと敵の物量によって、プレイヤーにリソース管理を迫るというゲームプレイだと思いました(リメイクに備えて今年初プレイ)。

狭くて大量に敵が来るので撃たざるを得ない。撃てば弾は減るし、攻撃を受ければハーブを使わなきゃいけない。
しかし弾を消費して敵を倒せばお金や弾丸が手に入り、武器屋で好みの武器を強化出来る。
全ての行動がプレイヤーのリソース変換に繋がっています。

アタッシェケースという限られた空間の中に、いかに武器やハーブを詰めるかという取捨選択と、美しいグラフィックによってリメイクされた不気味なロケーションは常にプレイヤーにヒリつきを与え続けます。

オリジナル版から影響を受けたラストオブアス等の作品群で洗練されていった遊びは、バイオRE:4という新築の実家に帰り、現代のサバイバルアクションとして研ぎ澄まされた体験をプレイヤーに提供してくれました。

キャラクターモデルの出来も素晴らしく、何よりアシュリーが可愛すぎる。
ゲームの進行度に応じてアシュリーのタイツが破けていくという変態的天才的なこだわり。
これ以上無いであろう理想的なリメイク作でした。

アシュリーも良いけどレオンも超カッコいい


No.4
ストリートファイター6

ここまで2D格ゲーを遊んだのは人生初です。この作品の素晴らしい所は「新規層への導入の多さ」と「ランクマッチの仕様」にあると思いました。

格ゲーでは異例の3Dのフィールドが用意されたワールドツアーでは格ゲーにおける基礎を学びながら、キャラクター紹介をするといった具合。正直このモード自体はまだまだ発展途上でしたが入口として用意しただけでもその意義は大きいです。自分もこのモードを目的に買いましたし。

モダン操作によるコマンド入力の壁の排除や、素人は使いこなせないほど細かい部分まで手が届くトレーニングモードも凄い。

またランクマッチはキャラクター毎にランクが設定されており、最初に10戦したあとにランクが決められる仕様のおかげで殆ど同じような強さのプレイヤーとマッチング出来ます。
格ゲーは面白くなるまでが長い印象がありましたが、この仕様のおかげであらゆる熟練度のプレイヤーが定期的に勝てる、成功体験が出来る事によって、格ゲーの面白さを今までに無い射程で伝える事に成功していると感じます。

コミュニティの盛り上がりも素晴らしく、格ゲーの新時代を切り拓いた作品になっていると感じました。

最近はモダンリリーでランクマッチやってました
操作難易度低い割に使ってる人が少ないからか結構勝ちやすいキャラだと感じます

  

No.3
マーベル スパイダーマン2

PS5の性能をフルに使ったまさに次世代のゲーム体験でした。
"爆速ロードは快適になるだけじゃなくて、こんな演出が出来るんだぜ!"というゲーム体験を突っ込んでいたのが良かったですね。

一瞬で周囲の場面が切り替わったり、遠くまで吹き飛ばされたあとにウェブでバネのように戻っていく様など、広い空間を縦横無尽に飛び回るスパイディの姿は爽快でした。

次世代パワーによる街の密度も凄い。人と車の数が増えたことによりニューヨークが更に"生きている"感じです。

ゲームプレイ面はバトルにパリィが追加されたり、前作からボタンマッピングが改善された事により、更に気持ち良いバトルになりました。 
またウィングという新アイテムにより滑空出来るようになり、ただでさえ楽しかった移動はよりパワーアップしてます。

あと何より語らなければならないのはストーリーの素晴らしさでしょう。
今作はピーターとマイルズのダブル主人公です。
"スパイダーマンである"と言う事と"一人の人間である"という事のバランスが崩れ始める所から物語が始まります。
あれだけ人を助けているピーターでも、家の家賃すら厳しいという世知辛い現実。
マイルズは学生生活がありながら、スパイダーマンである方が心地良くなりつつある現実。
特にマイルズの母親との「関係は全く悪くないけどちょっと距離置きたい感」の描写の生生しさが凄かったです。

社会から、周囲から求められる姿と自己の狭間で葛藤する彼らの姿は、誰にとっても共感できるものになっていると感じました。
PS5を持っているならマストプレイですね。この為に買っても良いのでは。

フォトモードもめちゃくちゃ楽しいゲームです


No.2 
ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON

メカを動かす快感に脳は焼かれ、熱すぎるシチュエーションで心に火を点けられる。

近年のフロムソフトウェアのタイトルはほぼプレイしてきましたが、アーマード・コアシリーズに触れたのは今年が初めてでした。
6に備えようとPS3を引っ張り出し、フォーアンサーと5とVDをプレイした時は、アセンブルの楽しさ、独特の操作感や世界観は好きだったのですが、10年以上前のタイトルと言う事もあり細かい部分で不親切さが多く遊び辛い印象でした。

10年ぶりに登場した今作は、近年のフロムのエッセンスが入った事によって良い意味で別次元のゲームになっています。
雑魚処理は自分でカスタマイズしたメカで無双する快感。
ボス戦はフロムらしい高難易度で、繰り返しながら敵を観察し糸口を見つけていく楽しさに溢れています。

何よりこれはソウルシリーズではなくアーマードコア。
ゲームプレイの重心はプレイスキルよりも"アセンブル"にあり、機体構成を変えたら意外と楽にクリア出来たりと、"これはアーマードコアなのだ"ということをひしひしと感じながらプレイ出来ました。

リトライのしやすさやオートターゲッティングによる操作のカジュアルさ、近接武器の使いやすさによって過去作とは比較にならないほど遊びやすい作品になっているのが素晴らしいです。

またビジュアルが一切存在しないながらも、SNSを中心に集団幻覚を見てしまうレベルに魅力的なキャラクター達も見逃せません。
まさかフロムがストーリーをこんなに分かりやすく盛り上げてくれるものにしてくれるとは思いませんでした。

今後も続いてくれるシリーズになる事を祈ります。

火を点けろ、燃え残った全てに。

背景美術によるスケール感の演出も見逃せません


No.1
ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム

どこから話せば良いのでしょうかね…
前作BotWも歴史的事件と言えるほど凄まじい作品でしたが、TotKをプレイした時は"前作は壮大すぎる技術デモだったのかもしれない"と思ってしまうほど凄まじいゲーム体験でした。

ウルトラハンド、スクラビルド、トーレルーフ、モドレコ。一つだけの能力でも一つのゲームが作れてしまいそうなくらいの能力ですが、これを掛けあわせる事が出来てしまう事、それが空と地底にまで広がったオープンワールドで破綻なく動いていることに恐怖すら覚えました。
これがSwitchで動いているとは何という技術力なのだ…

更に恐ろしいのが、オープンワールド内に様々なほこらチャレンジやギミックが用意されているのですが、そこに"こう遊んでほしい"というある程度の導線、レベルデザインがしっかり用意されているのが本当に凄い。

もう一つ語らなければならないのが"驚異的なセリフのバリエーション"です。
たった一度しかない小さなサブクエストでも、雨が降ってきただけでキャラクターのセリフが変化します。

個人的にセリフのバリエーションに感動したエピソードを紹介します。

今作ではハイラルの南にあるウオトリー村という漁村が海賊に襲われて、村人がハイラル中に散り散りになっているというクエストがあります。
馬宿に村人がいて、ウオトリー村の現状が聞けるわけです。

当時は装備が心もとなかったので、ある程度ストーリーを進行してからウオトリー村を開放したのですが…

かなり前に馬宿で話した村人から「あの時馬宿で会ったお前に助けられるとはなぁ」というセリフが用意されているのです。

あの場所で出会っていたからこそ

この何気無いような一言で"これは自分だけの旅なんだ"と感動したのです。
まさに神は細部に宿る。
執念とも思える驚異的な作り込みに驚かされるばかりです。 

"手を繋ぐ"事がテーマのシナリオも胸を打ちました。
ゲーム冒頭で掴めなかった手を繋ぐ為に、ハイラル中を駆け回り、仲間達と手を繋いでいく姿はあまりにエモーショナルです。

間違いなく今後ずっと語り継がれていくであろう大傑作だと思います。

何故私達はコントローラーを握りゲームを遊び続けるのか。
それはゲームの内にせよ外にせよ、誰かの手を握り繋がるためなのかもしれません。



あとがき
今年はコロナ禍の影響で半年や1年以上延期されたであろう大型タイトルが被ったというのもあったと思いますが、それにしても出来の良いタイトルの連発に感動しました。
正直7位以上は僅かな好みの差で、全部ジャンル毎の1位です。ランキングにした意味よ

特にストリートファイターのような長年続いてきたシリーズタイトルで、現代的なアプローチや新しい客層の開拓が成功しているのは、ゲームファンとして嬉しい限りですね。

あとやっぱ任天堂さん凄いっすね…マジで…
これ書いてて気付きましたがスーパーマリオRPGリメイク入れるの忘れてました…
これも1位です。ありがとう任天堂、スクエニ、アルテピアッツァ。


来年も1月から龍が如く8が登場して…2月末にはFF7リバースが登場して…
ゲームファンが休む暇は無いようです。
ありがたい限りですね。

全ての開発者の方々に感謝を込めて、記事を終わりたいと思います。

皆様のおかげで人生が豊かになります。

今年もありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。

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