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【プロに聞いた】曲のイメージ・感情を思い通りに表現するメロディーづくりのコツ【音源あり】

こんにちは。arawaです。

普段は作曲、編曲、ミキシング、マスタリングをしつつ、スキルアップのため現役プロ音楽プロデューサーのもとで学んでいます。

そのプロデューサーの方(以下「先生」)は国内外で活躍しており、ポップス・ダンスミュージック・映画音楽・CM音楽など、ジャンルを問わずに制作ができる方です。

先生は若くして印税で生活できるレベルになった方でありながら、「後輩を育てたい」という思いでレッスンをしてくださっています。


今回は、以前先生に教わった曲のイメージ・感情を思い通りに表現するメロディーづくりのコツをみなさんにシェアしたいと思います。


↓今回のNoteの内容はこちら↓


1.思い通りにメロディーを作るためのコツ Part1
メロディーを、自分が思い描く曲のイメージや歌詞とリンクさせるためのコツを1つご紹介します。

2.ヒット曲での例
秦基博の大ヒット曲「ひまわりの約束」を例に、このテクニックがどのように使われているかを解説します。

3.思い通りにメロディーを作るためのコツ Part2
さらにイメージ・感情とリンクするメロディーを作るためのアドバンスなテクニックをご紹介します。


DTMで今日を作っている方やシンガーソングライターの方の中には、このようなお悩みをお持ちの方がいると思います。


「歌詞とメロディーがマッチしない...」
「『深夜の渋谷』など曲のイメージは決まっているが、それを音で表現できない...」
「メロディーがいつも同じように聞こえてしまう...」


こちらのNoteの内容をご覧いただくと、このようなお悩みをスッキリ解決できます。
(実際、自分がそうでした!)


今回は「メロディー」に関する内容ですので、DTMerやシンガーソングライターの方、とりあえずボイスメモにメロディーを録音している方など、音楽をやっているすべての方が対象です。

またこちらはジャンルを問わず実践できるテクニックで、使い方次第ではメロディーだけでなくベースやドラムなど、別の楽器やパートにも使えます。



ちなみにメロディーづくりのコツに関しては、こちらのNoteも合わせてご覧いただくとかなり上達すると思います。

メロディー作りのコツを合計12個ご紹介しています。

【プロに聞いた】キャッチーなメロディーづくりのコツ&トレーニング方法|arawa|note(ノート)


1.思い通りにメロディーを作るためのコツ Part1

歌詞やイメージ通りにメロディーを作るときに重要なのは、ズバリ「着地音」です。


着地音とは、メロディーが最も落ち着く場所を意味します。


多くの場合、セクションの1拍目やメロディー中で最も長い音がこれに該当します。

(セクション:Aメロ、Bメロ、サビなど)


着地音の例


Justin Bieberの「What Do You Mean」のサビ

着地音:「What Do You Mean?」の「Mean?」の音

「What do you」で1音ずつ上がったと思いきや、「Mean?」で「What」の音に戻り、落ち着く(着地する)。


AKB48の「ヘビーローテーション」のサビ

着地音:「I want you」の「you」、「I need you」の「you」の音

「E→F#→G#〜」と、E・F#で階段を上がり、頂点のG#にたどり着く。


着地音の選び方とイメージ


メロディー全体のイメージは、「この着地音が曲のキーのうちどの音になるか」で大きく左右されます。

たとえばCメジャーキーの曲の場合。


着地音が…

C(ド・I):終わった感じ、安心感、落ち着いた感

D(レ・II):まだこの先も続く感じ、安定しない感じ、続きを期待させる、不安感

G(ソ・V):少し安定感、Cのときほどではないが終わった感じ、跳躍感


ド(I)やソ(V)の音で終わると終わった感・安定感があり、それ以外の音だとまだ続く感じ・不安定なイメージの響きになります。



…とはいうものの、言葉だけだとまだわかりにくいかと思うので、次の章からは音源付きで具体的に解説していきます。

実際の曲を題材に、着地音の選び方や、着地音が違うことでどれぐらい印象が変わるかを見ていきます。


2.ヒット曲での例


ここでは、秦基博の大ヒット曲「ひまわりの約束」のAメロの出だしを例に解説していきます。

Aメロの出だしの歌詞は「どうして」ですね。

ここでの着地音の部分は「て」になります。


歌詞の「どうして」は英語にすると「Why」、つまり疑問詞の意味が含まれていると想定します。

疑問詞ですので、感情的には「明確でない」「はっきりしない」「わからない」イメージですね。


「どうして」の「どうして感」はなぜ生まれる?


「どうして」の部分のメロディーは「レ・ド・シb・ド」です。

この曲のキーはBbメジャーですので、わかりやすくCメジャーキーで書き直すと「ミ・レ・ド・レ」になります。


ここで、先ほどの着地音の例をもう一度思い出してみてください。


「ド(I)」や「ソ(V)」のときは落ち着いた感・解決した感があり、そうでない場合はまだ終わってない感・不安感があるとお伝えしました。


ここで着地音として使われているのは「レ(II)」ですね。

こう考えると、歌詞「どうして」の疑問感を表すのには、まさにぴったりのチョイスと言えるのではないでしょうか。


着地音を変えたら、雰囲気はどう変わる?


試しに、「どうして」の部分の着地音を変えて聞いてみましょう。



着地音が「ド」


着地音が「レ」(原曲通り)


着地音が「ミ」


着地音が「ファ」


着地音が「ソ」


着地音が「ラ」


着地音が「シ」



ドからシまで一通りのパターンをお聞きいただきましたが、いかがでしたか?


オクターブを上げ下げするとまたイメージが変わるかもしれませんが、

「『どうして』の疑問感を出したい」
「Aメロは落ち着いた感じにしたい」
「やさしい感じで、暗すぎない方がいい」

もしこのようなイメージを実現したいとすれば、(人によって差はあれど)原曲の「レ」が最もしっくりくる音ではないでしょうか。


このように、着地音1つ変えただけでもメロディーを聞き終わった後の印象はガラリと変わります。

このチョイスを間違えると、元から描いていた曲のイメージや歌詞とメロディーが一致しなくなり、違和感のもととなってしまいます。


音で曲のイメージをあやつる


たとえば歌詞が「やったぜ」であっても「実は裏では恐ろしいことが起ころうとしている…」という場面を表現したいときにも、このテクニックは使えます。

着地音に終わった感や安心感のある「ド」や「ソ」ではなく、それ以外の音を使ってみるのです。


こうすれば、「歌詞はポジティブなのに、なぜかいやな予感がする…」と、意図的にリスナーにミスリードをさせたり、良い意味で期待を裏切ることもできます。



ここから先は有料になりますが、感情やイメージを思い通りに表現するためのアドバンスなテクニックをもう一つご紹介します。


ここまででご紹介した着地音のテクニックと合わせると、非常に高度なメロディーが作れるようになります。

スタバ1杯分、ワンコインで一生モノの作曲テクニックが手に入りますので、より作曲の腕を上げたい方はぜひご覧ください。

ちなみにNoteに登録していなくても購入できます。



↓↓↓それでは、ここからは感情やイメージを思い通りに表現するためのアドバンスなテクニックをご紹介します↓↓↓

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