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2024年度 FIFA国際審判リスト

さて、先日FIFAより2024年度の国際審判リストが公開されました。
ここではACL等のAFC大会で試合を担当することの多いいくつかの国について紹介していきます。


はじめに

本当であればAFCに所属する全ての国々について紹介したいところですが、アフガニスタンやブータンの国際審判員を紹介されたところでしょうがないということでAFCの最上位カテゴリー(またはそれに準ずる)に絞りました。念のためですがフットサル、ビーチサッカーについては触れません。
また、各審判員を以下の基準に沿ってランク付けしています(女子の場合今すぐに使えるデータが手元になかったため今回は省略しています)。
ACL欄はACLの通算担当試合数、AFC欄はAFCカップの通算担当試合数を表しており、主審担当の場合[主審/4th]となっています。予選は含めていません。

S:FIFAレギュラー
〜〜〜FIFA〜〜〜
A:ACLレギュラー
B:ACL準レギュラー
C:ACL 4thやAFCカップ、世代別AFC大会予選などAFC主催大会
〜〜〜AFC〜〜〜
D:地域連盟主催試合や国際親善試合のみの担当またはノンエリートレフェリー
E:一定期間の国際試合担当なし
F:国際登録されて以降、国際試合を担当していない

日本

(男:7+9 女:4+4)
【アジアカップ選出】
飯田 淳平
木村 博之
荒木 友輔
山下 良美
三原 純
聳城 巧
手代木 直美
坊薗 真琴

まずは日本からです。昨年の日本勢の活躍としては5月に荒木さん、三原さん、聳城さんの3名がU-20ワールドカップに派遣され、7月には山下さん、坊薗さん、手代木さんが女子ワールドカップに派遣されました。山下さんは開幕戦や決勝の4th officialを担当するなどアジアトップの実力は健在でした。また、ACLではグループステージの全6節でオール日本人セットのアポイントを受けるなど国内からは批判を受けがちな日本の審判団ですがアジアからはしっかりと評価されています。今年のアジアカップでは日本から最多となる8名が選出されました。交流プログラムではイングランド、カタール、オーストラリアと審判員の入れ替えを行うなどトップレフェリーの育成にも励んでいます。実は中国方面から自国の審判レベルが向上しない一方で日本は海外と積極的に審判員の交流を行っていると嘆きの声が聞こえています。
さて、今年度発表された国際審判リストでは以下の入れ替わりがありました。

【IN】
高崎 航地
梅田 智起
一木 千広

【OUT】
山本 雄大
野村 修
緒方 実央

最大のトピックは山本 雄大さんの国際主審引退でしょう。山本さんは2011年に当時最年少の27歳で国際登録されました。少なくともJリーグ開幕以降最年少で国際登録された審判員です。国内ではプロフェッショナルレフェリー(PR)として天皇杯決勝やルヴァンカップ決勝を担当しましたが、13年間務めた国際舞台ではACL通算6試合に留まり、今月のアジアカップには落選と晩年にかけて序列が落ちていきました。来シーズンについてはまだ発表がないので分かりませんが、直近では東城さんと佐藤さんが国際主審引退後に1級審判員としても引退しているので、来季もJリーグ担当として現役続行するとすれば2015年~2019年国際主審登録の岡部さん以来のFIFA→JFAワッペンとなります。
野村さんは2019年に29歳で国際登録されました。翌年からPR契約を結び天皇杯決勝やルヴァンカップ決勝を担当、昨年には最優秀副審賞を受賞する活躍を見せました。国際大会では国際登録初年度からAFCカップやACLを担当し、2021年のFIFAアラブカップでは急遽山内さんの代役としてFIFAからお呼びがかかるなどエリート街道を進んでいました。しかしながら、2022年途中から約1年2ヶ月の休止期間があり同年2月のアジア3次予選を最後に国際担当はありませんでした。
緒方さんも2022年5月から国際担当はなく、WEリーグも2年弱担当から離れていました。

続いては新たに国際登録された3人について簡単に紹介します。

高崎 航地
2017年12月に1級登録され、2021年からはJFL主審担当に。同年JFLの優秀レフェリー賞を受賞すると、翌年からJ3主審に昇格。さらに翌年となる2023年にはJ2主審に昇格しました。シーズン終盤にはJ1の主審を2試合担当するなど協会の期待を感じる審判員です。高崎さんに対してはカード枚数の多さや選手とのコミュニケーション面で不安の声が多く上がっていますが、国際大会ではカードを出すことによって選手をコントロールする考えが一般的で、選手とは最低限のコミュニケーションで突き放すことなど「強さ」や「威厳」が求められます。つまり、高崎さんのレフェリングは海外仕様であり昨年から国際主審を意識していたと思われます。もちろん単純な誤審や経験の少なさ故のマネジメント能力不足などまだ足りない部分があるかしれませんが、一概にカードの多さとコミュニケーション能力で主審の能力は測れるわけではないことに注意してください。さらなるトップレフェリーは日本国内と海外担当でレフェリングの基準や選手とのコミュニケーションは巧みに使い分けているため、高崎さんにはその辺りを期待したいです。

高崎 航地
1992年10月25日生まれ
所属:広島

梅田 智起
2019年12月に1級登録され、2021年からJFL主審担当になりました。翌年の2022年からJ3副審に昇格するとシーズン後期からはJ2副審に昇格し、さらに2023年からはJ1副審に昇格するという異例のスピード昇格の末、今年国際副審に登録されました。クラブ親善試合の横浜FM-セルティックや交流プログラムで来日した外国人審判員と頻繁に同セットに入るなど海外を意識した割当が行われていました。梅田さんは元高校英語教諭で現在は経営コンサルを行う企業で代表を務められているそうです。

梅田 智起
1990年8月5日生まれ
所属:埼玉

一木 千広
おそらく2017年度から女子1級として登録され、なでしこリーグやWEリーグを担当しています。28歳という若さや2023年1月の皇后杯決勝と10月のWEリーグカップ決勝を連続で担当するなど国際候補であることは明らかでした。昨年交流プログラムで来日したイサベラ ブラエスの担当試合では、3試合全てで同セットに入っていました。先日公開されたJFA TVのReferee Camでは一木さんが外国人審判員と英語で会話する様子が収められています。

一木 千広
1995年5月8日
所属:静岡

オーストラリア

【IN】
ジャック モーガン
イサベラ ブラエス
アンドリュー メイマラキス
ブラッドリー ライト
マデライン アラム
エマ コツベク

【OUT】
クリストファー ビース
カート アムズ
ケイト ジェイスウィッツ
ネイサン マクドナルド
ランス グリーンシールズ
サラ ホー

(男:7+9 女:4+5)
【アジアカップ選出】
アリレザ ファガニ
ショーン エヴァンス
ケイト ジェイスウィッツ
アシュリー ビーチャム
アントン シュチェティニン

続いてオーストラリアです。今回はファガニをイランではなくオーストラリアに含めています。これは去年からイラン人副審と同セットを組むことがなくなり、完全にオーストラリアにシフトしたためです。
2023年からの大きな変更はオリンピック決勝やクラブW杯決勝で主審を務めたクリストファー ビースの引退です(後述)。また、これまでの女性審判員の4+4枠が今回拡大され4+5枠となり新たに2名が国際副審登録されました。さらに交流プログラムで来日していたイサベラ ブラエスが新たに国際主審登録されています。27歳という年齢やAFC Referee Academyに参加していたことから将来的な国際登録は確実でしたがケイト ジェイスウィッツがVMO専任に移り、翌年(2024)に国際登録されたのは予想外でした。女性のVMO専任審判員がいる以上にそもそもVMO登録の女性審判がいることが日本との大きな違いです。今回新たにジョアンナ チャラクティスがサラ ホーと入れ替わる形でVMO登録されましたが、彼女たちは普段からオーストラリアの男子リーグで当たり前にVARやAVARを担当しています。日本では山下さんや坊薗さんはJリーグのVAR研修にも参加され、小泉さんはAFCのVAR研修も受けています。今年はオーストラリア一強状態を打破すべく日本女性VARの活躍に期待したいです。話は逸れましたが以下に昨年限りで引退された審判員たちの紹介を載せておきます。

クリストファー ビース
(2011−2023)
2023年6月1日にオーストラリアサッカー連盟から発表されました。当時まだ38歳であり7月の女子W杯にはVMOとして派遣されることが決まっていた中での突如の引退発表だったため多くの驚きの声が挙がりました。引退発表後、その後予定されていた女子W杯に参加することもなかったビースですが、どうやらその時期にご家族の不幸があったようです。
カート アムズ
(2019-2023)
アムズは2019年と2022年に来日しキリンチャレンジカップの主審、VARなどを担当しました。しかし、その2度の来日以外で国際試合の担当はほとんどなくAFC大会の担当もありませんでした。
ランス グリーンシールズ
(2019-2023)
カート アムズとともに2019年に来日しキリンチャレンジカップ2試合の副審を担当しました。アムズ同様この日本戦以外に目立った国際試合の担当歴はありませんでした。
ネイサン マクドナルド
(2012-2023)
ACLの副審を通算12試合担当し、2023年はオーストラリア男子国際副審の最古参でした。10月には来日しキリンチャレンジカップの副審を2試合担当しています。近年は国際試合で名前を見る機会が少なくなっていました。
ケイト ジェイスウィッツ
(2011-2023)
昨年の女子ワールドカップや男子のU17ワールドカップのVMOなどFIFA大会にコンスタントに選出されるアジアを代表する女性レフェリーでした。AFCカップ決勝やACLではVMOを任され今月のアジアカップでも名前を連ねています。今回外れるのはあくまでも国際主審だけでVMO専任国際審判員としてFIFA登録は継続されます。
サラ ホー
(2004-2023)
国際登録は2004年からという大ベテラン。これまで女子ワールドカップなど多くのFIFA大会に招集された経験があります。2019年に山下・坊薗・手代木の日本人女性トリオがAFCカップを担当したことで話題になりましたが、その5年前の2014年大会では既にサラ ホーらが女性審判員として初めてのAFCカップの副審を担当していました。国際担当ラストゲームは昨年7月のオーストラリア-フランス戦で主審に小泉さん、相方の副審に中本さんが入っていました。

韓国

【IN】
チョン ジンヒ
シン ジェファン
ユン ウンヒ
イ スビン

【OUT】
ソン ボンクン
キム テヒョン
イ スルギ
ヤン ソニョン

(男:7+9 女:4+4)
【アジアカップ選出】
キム ジョンヒョク
コ ヒョンジン
キム ヒゴン
ユン ジェヨル
パク サンジュン
キム キョンミン

続いて韓国です。アジアカップには女性含め6名が選出されています。
去年は5月のU-20ワールドカップにVMOとしてキム ジョンヒョク、11月のU-17ワールドカップではコ ヒョンジン トリオ、7月の女子ワールドカップではAFC最多となる5名が選出されるなどFIFA主催大会に多くの審判員を送り出しました。韓国は日本と同じ東地区に属するためACLで日本勢の試合を担当する機会は少ないですが、昨年はキリンチャレンジカップのウルグアイ戦やコロンビア戦、U-22代表のアルゼンチン戦、元日のタイ戦など頻繁に来日しているためある程度馴染み深いと思います。アル ヒラル相手に埼玉スタジアムでACL優勝を決めた試合も4thは韓国のキム ジョンヒョクでした。ちなみに日本人審判員も韓国には度々派遣され、淺田さんと熊谷さんの国際デビューは韓国での国際親善試合でした。また、2024年度よりスリランカのディラン ペレラと並んでキム キョンミンがAFCの国際審判最古参となりました。女子アジアカップ5回、女子ワールドカップ5回、オリンピック2回選出のレジェンドが男子のアジアカップにも参加します。

中国

【IN】
杜 健鑫(ドゥー ジェンシン)
牟 明新(モウ ミンシン)
温 麗麗(ウェン リーリー)

【OUT】
唐 順斉(タン シュンチー)
密 思雨(ミー スーユ)
方 燕(ファン イェン)

(男:7+9 女:4+4)
【アジアカップ選出】
馬 寧(マー ニン)
傅 明(フー ミン)
周 飛(チョウ フェイ)
張 承(チャン チェン)
[Standby]曹 奕(ツァオ イー)

続いて東地区最後の中国です。アジアカップには4人とStandbyが1人選出されています。
昨年の日本との関わりは、5月に来日し浦和-アル ヒラルのACL決勝 2nd legを担当、11月にはアジア2次予選のシリア戦を中国人審判団が担当しています。いずれも主審は馬 寧(マー ニン)でした。残念ながらカタールワールドカップで笛を吹く事ができなかった馬 寧(マー ニン)ですが、2月のクラブワールドカップに選出され史上初となるVAR介入後の判定アナウンスを実施した審判員となりました。この時同時にVMOで選出されていた傅 明(フー ミン)は11月のU-17ワールドカップではトリオで選出されています。1つ前の韓国もですが、男子の国際主審全員がVMOにも登録されています。
余談ですがFIFAのリストでは張 雷(チャン レイ)の国際登録年度は2004年と表記されていますが実は間違いで正しくは2017年登録です。なぜこのようなミスが起きているのかというと、2004年から2006年まで中国では全く同じ名前の張 雷(チャン レイ)という人物が国際主審登録されていたため、システム上同一人物と認識されているためです。国際審判リストを詳しく見ていれば分かりますが何年経っても修正されないミスがいくつも残っていたりします。

イラン

【IN】
アリ アハマディ
モハンマド プール
レイハネ シラジ

【OUT】
モハマドレザ マンスーリ
アルマン アサディ
エンシー ハバス

(男:7+9 女:3+3)
【アジアカップ選出】
ムード ボニーアディファード
サイド ガセミ
アリレザ イルドロム

さて、ここからは西地区です。ACLでよく見る名前が並び始めます。
ではまずイランからです。アジアカップでは3人が選出されています。
この3人はトリオを形成しACLのGSでは5試合でトリオ担当がありました。パトゥム-川崎Fではチョン ソンリョンのファウルでPKが与えられ、選手交代では無許可入で警告が2度与えられるなど大きな話題を生んだ主審です。しかし、チョン ソンリョンのPKは主審の判断ではなく(おそらく)A1からのアシストによるもので、交代業務の中でのカード2枚は中継映像からは判断ができません。物議を醸した割には養護できる要素もありそうでした。少なくともファガニなき現在、イランのトップは彼で間違いありません。
また、昨年度でワールドカップ2大会やクラブワールドカップなど多くのFIFA大会に選出されたモハマドレザ マンスーリが国際副審引退となりました。

ウズベキスタン

【IN】
アジズ アシモフ
アクマル ギヨソフ

【OUT】
ラヒムベク カリモフ
ズファル エリバエフ

(男:7+9 女:2+2)
【アジアカップ選出】
イルギス タンタシェフ
アクロル リスクラエフ
アンドレイ ツァペンコ
ティムル ガイヌリン

続いてウズベキスタンです。アジアカップには4人選出されています。
現在はタンタシェフが国内トップレフェリーであり、それを追いかけるリスクラエフは今大会でACL主審デビューを果たしました。しかし2人は年齢1歳差で40代が見えてきている状況のためReferee Academy出身の32歳ルスタン ルトフリンに期待が高まります。今年度は2022年に国際主審を引退したはずのアジズ アシモフがラヒムベク カリモフと入れ替わる形で国際主審に復帰したのは大きなトピックです。今大会のACLでは東地区中心に多くの試合でウズベキスタン審判員がVMOを担当しました。

UAE

【IN】
モハメド アルハルムーディ
モハメド アルマーズミ
(イーサ ハリファ アルハジェリ)
(アハメド アルナクビ)

【OUT】
アンマル アルジネイビ
ジュマ ハメド アルムハイニ

(男:7+9 女:1+1)
【アジアカップ選出】
モハメド ハッサン
オマル モハメド アルアリ
アデル ハミス アルナクビ
ハサン アルマフリ
モハメド アルハマディ

続いてUAEです。アジアカップには5人選出されています。
現在アジアトップレフェリーのモハメド ハッサンは今年で46歳になり、次回のワールドカップも年齢的に厳しいためそろそろキャリアの終わりを考えているころかと思います。ですが、シュクララ引退後のバーレーンやイルマトフ引退後のウズベキスタンと違い、UAEはU-17ワールドカップ選出のオマル モハメド アルアリや今大会でACL主審デビューを果たしたダルウィッシュなど後続は続いている印象です。それに加え2020年登録のヤハヤ アルムラはACLでVAR 3試合、AVAR 7試合を担当するなど若手も着実に試合数を重ねています。さらにUAEは今年度からVMO専任をAFC最多の4人に増やすなど層も厚くなっています。また、昨年度でアンマル アルジネイビが国際主審を引退しました。2021年のクラブワールドカップでは決勝のサポートVARを担当し昨年11月にAFCから表彰されています。

サウジアラビア

【IN】
アブドゥラー アルシェフリ
ヘバ アロウェディ
シャハド ザルバン
(スルタン アルハルビ)
(マムドゥー アルシャダン)

【OUT】
トゥルキ アルフダイル

(男:7+9 女:1+1)
【アジアカップ選出】
モハンメド アルホイシ
サレハ アルトゥライス
ハラフザイド アルシャマリ
ヤシル アルスルタン
[Standby]マジェド アルシャムラニ
[Standby]モハンメド アルアバクリー

続いてサウジアラビアです。アジアカップには4名とStandbyとして2名が選出されています。
昨年はアルホイシが5月のU-20ワールドカップに選出され、12月のクラブワールドカップにも続けて選出されました。浦和-マンチェスター シティを担当した主審といえば分かりやすいでしょうか。さらに11月にはアルトゥライスがU-17ワールドカップのVMOに選出されるなど、アルミルダシ以来となるFIFA選出となりました。今年度の変更点は昨年VMO専任としてACLのVARを5試合、AVARを4試合担当していたアブドゥラー アルシェフリが新たに国際主審として登録されることになりました。アジア以外の国を見てもVMO専任から空きが出たタイミングで国際主審に移行されるケースをいくつか確認しています。既にアルシェフリはアジアカップに向けた国際親善試合 UAE-オマーン戦で国際主審デビューを果たしています。また、今年度は女性国際審判が主審と副審で1人ずつ誕生しました。
サウジアラビアでは現在クリスティアーノ ロナウドなどビッグネームを乱獲するなど市場規模が拡大中ですが、サウジ国内リーグでは毎節ワールドカップ担当経験のある審判員をトリオで招聘し審判レベルの引き上げを図っています。国内サウジアラビア人審判員にも相乗効果が起こるのか注目しています。

カタール

【IN】
メシャリ アルシャマリ

【OUT】
サウード アルアドバ

(男:7+9 女:0+0)
【アジアカップ選出】
アブドゥラ アルマッリ
アブドゥルラフマン アルジャシム
サルマン ファラヒ
ハミス アルマッリ
サウードアフメド アルマカーレハ
タレブ アルマッリ

最後はカタールです。アジアカップには6名が選出されています。
アルジャシムは今年で国際主審歴12年目を迎えますが、未だ36歳という若さに加えてACLの通算主審担当数は脅威の37試合を数えます。目安の45歳までは約10年あるのでワールドカップはあと3大会は狙えそうな勢いです。モハメド ハッサンやファガニ引退後は確実にアジアの顔として君臨するでしょう。他にも15年目のハミス アルマッリが39歳、8年目のサルマン ファラヒが33歳、7年目のアブドゥラ アルマッリが31歳などカタールでは20代半ばには国際登録される傾向にあるため年齢の割に経験豊富な特徴があります。加えて副審は全員にACL担当の経験があるなど誰が来てもおかしくないアジアで最も層が厚い国だと思われます。今年度の変更点としてサウード アルアドバが国際主審を外れ、新たにメシャリ アルシャマリが国際主審登録されました。前述したサウジアラビアのアルシェフリ同様、VMO専任から格上げされた形です。

さいごに

いかがだったでしょうか。AFC加盟国の国際リストには全て目を通しましたが、今年度はアジアカップイヤーということもあり各国審判団の陣容に大きな変更やニュースはほとんど見られませんでした。AFCには40ヶ国以上の国と地域が所属し今回はそのごく一部しか紹介できませんでしたが何かの参考になれば嬉しいです。最後になりますが、あと数日後にはアジアカップが開幕します。DAZNでは全試合が配信されるので選手だけでなく日本人審判団や新たに導入されるSAOTなどにも注目して見ていただければと思います。

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