スーツで華麗に暴れる!?スパイアクション───『キングスマン』

最近、動画配信サイトのおかげでスマホでも映画が観れるようになり、映画館に足を運ぶことが少なくなった。
きちんと新作を映画館でみよう!と思い立って予習のために観たのが今回オススメする『キングスマン』(2015)だ。

©Twentieth Century Fox Film Corporation

本作はスパイアクション映画。かの有名な『007』と同様、主人公は「イギリス紳士のスパイ」……になる前、スパイの卵である。

主人公エグジーの生活は、幼少期の父親の戦死によって一変する。精神が不安定になった母親は地元ギャングのリーダーと再婚。荒んだ青年へと育ったエグジーは、ある日仲間との悪ふざけが過ぎて逮捕されてしまう。そんな時、父親の死を告げに来た紳士の言葉を思い出し、ある電話番号に電話をかけるのであった━━。

なんやかんやあって、荒んだ少年エグジーが立派な紳士、そしてスパイ(通称:キングスマン)になるまでの道のりが描かれる。
死にそうになりながらも、持ち前の身体能力と意志の強さで壁を乗り越えていく姿はヒーローのようで清々しい。エグジー以外のキングスマンたちがキレッキレの動きで敵を追い込む姿からも目を離せない。
「スーツは現代の鎧」としているだけあって、紳士の身だしなみにまつわる秘密の武器も見どころの一つだ(なお、キングスマンのスーツは防弾スーツであり、本当に鎧なのだ)。

そして、なんといっても、サミュエルL・ジャクソン演じる一風変わった敵ボスが魅力的だ。
大手IT企業の社長で、環境保護活動に力を入れる大富豪。見た目はチャラそうだけど良い人じゃないか、と思いきや、成果が見えにくい環境保護活動の結果に悩んだ末、拗らせて人類を減らせばいいんだ!と大量虐殺を企ててしまう。とんだいかれ野郎である。
その方法が実に現代的で、実際にされたら逃げられない!とドキッとしてしまう。

スパイ映画なので、過激な戦闘シーンがあり、次々に人が死んでいくのだが、殺陣のようでテンポが良い。
気持ち悪さを感じさせない音楽や映像の工夫が随所に見られた。特にクライマックスは、コメディ映画かな?と思わせるほど陽気で明るい演出が光っている。

これは映画館で観れたら迫力あっただろうなぁと思った作品。R15なので15歳以上にはおススメします。なるべく大きな画面で是非ご覧ください。

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Satsuki Furuno

編集部員の気まぐれレビュー

学芸出版社の編集部員が、気になった本や映画、展覧会などを気まぐれにレビューします。「これを読め!観よ!」という作品の推薦、いつでもお待ちしております【毎週水曜日更新】
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