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【IGdayレポート③ インスタグラムのアルゴリズム理解#InstagramDayTokyo2019

テテマーチ株式会社の有賀歩美です。
(テテマーチは、企業のInstagram活用の支援をしている会社です。)

2019年10月29日に行われたInstagramDayTokyo2019のイベントレポート第3弾!
今回は午前の部/午後の部のセッションで取り上げられていた「インスタグラムのアルゴリズムの理解」についてご紹介します。

ブランディングでの活用におけるポイント

インスタグラムのビジネス活用において、ブランディング活用の際におさえておきたいポイントは2つあります。

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ブランドのアイデンティティを定義する
インスタグラム上で、どんなキャラクターで、どんな口調で、どんなメッセージを伝えていくのか?を明確にすること。

ビジネスにおけるインスタグラムの役割を定義する
インスタグラムを通じて、どのような人達にどのような価値を提供し、ビジネスとして何を成し遂げたいのか?を明確にすること。

プロフィールページの活用

前述の①と②を明確にした上で、それらをプロフィールページにしっかりと落とし込むことが重要です。

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プロフィールページは、インスタグラムにおけるブランドの顔。
新しい商品が出たり、新しいキャンペーンを実施する際は、しっかりとアップデートしていくことがポイント。

プロフィールページを活用することが重要なのは何故か?
Facebook社の調査によると、プロフィールへのアクセスのうち、3分の2が非フォロワーからのアクセスであるという傾向があるということでした。

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まさにプロフィールページこそがユーザーにとって、「このアカウントをフォローするかどうか?」の判断材料になるということですね。
インスタグラムのアカウント運用は、すでにフォローしてくれている人への情報発信やコミュニケーションの場として活用していけますが、プロフィールページをしっかりとアップデートしていくことにより、新たな人とつながっていくこともできます。

インスタグラムを活用する上で、自身のアカウントへの「プロフィールアクセス数」や、「フォロワー外へのリーチがどのくらいか」を見たことはありますか?

これらはインスタグラムのインサイトで簡単に見ることができます。
▼アカウント全体のプロフィールへのアクセス数が、表示されている期間中どのくらいだったか?

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▼投稿別のリーチ数のうち、「フォロワーではない人達にリーチした割合」はどのくらいだったか?

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(これらの、通常はスマートフォンでしか確認できないインサイトの数字を、PC上で管理したり分析を簡単にするための無料でも使えるツールを、記事の最後でご紹介しています。)


インスタグラムのアルゴリズム

ビジネス活用をしていく上で、インスタグラムのアルゴリズムを理解しておくことが重要です。
たとえば、ストーリーズとフィード、単に時系列順に並んではいないのはご存じでしょうか?

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ユーザーひとりひとりが日々見ているコンテンツや、とっているアクションをもとに、エンゲージメントが高ければ高いほど、ストーリーズは左側に、フィードは上部に表示されるようになっています。

では「エンゲージメントが高いかどうか」はどう判別されているのか?
これは、「ひとりひとりのユーザーが大切な人や大好きなこととより多く接触してほしい」というインスタグラムのミッションにもとづき、各ユーザーがとっているアクション=「シグナル」を収集し、それをアルゴリズムで計測した結果が、表示される順位に反映されています。

では、「シグナル」にはどのようなものがあるか?
実際インスタグラムでは500以上のシグナルが活用されていますが、その中の2つが「インタレスト」「リレーションシップ」です。

インタレスト:それぞれのコンテンツにどのくらい興味がありそうか?を過去の行動から判別する。
リレーションシップ:ユーザーと、アカウントのつながりの強さを、過去のプロフィールページへのアクセス数やコメント数、DM履歴などから判別する。

つまり、インタレストが強い、リレーションシップが強い、とアルゴリズムで判別されると、ストーリーズで左側に、フィードで上部に表示されやすくなっていくということです。
(実際に私自身も、プライベートで活用しているインスタグラムのストーリーズは左の数件しか見なくなってきているので、ビジネス活用においても日ごろから関係値がないとコンテンツを見てもらうチャンスすら少なくなる可能性はありそうです。)
これらを踏まえて、より深く、より長く楽しんでもらえるようなコンテンツを発信していくことが、ユーザーとの接触機会を増やすポイントになります。

具体的に、アルゴリズムをうまく使ってエンゲージメントを高めるための方法としていくつか事例を紹介します。

💡投稿に統一感を持たせ、定期的に投稿する。

定期的に投稿することがなぜ重要なのか?
例えば1週間に1投稿をして、10コメントがついたら、シグナルの数は10。
1週間に2投稿をして、20コメントがついたら、シグナルの数は20となります。
そのため、定期的な投稿は、シグナルをためるひとつの手段になります。
(必ずしも投稿頻度を高める必要があるのか?を考えましたが、上記のシグナル計測方法によると、「ある程度コメントがつく投稿を複数回投稿する」ことと、「多数コメントがつく投稿を一度する」ことは、同じようにシグナルを蓄積していけるということかと思うので、「投稿頻度を高める」もしくは「エンゲージメントを多く獲得できる投稿をすることに注力する」のどちらも、シグナルの数を増やしていく策にはなるのではないかと考えます。)

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💡投稿したコンテンツは、オーディエンスの反応を確認する
各投稿が、どのくらいの人から反応があったのか?
動画がいいのか?カルーセルがいいのか?人がうつっていたほうがいいのか?商品フォーカスがいいのか?
これは、アカウントやブランドによっても変わってくるので、自分達のアカウントでは何が最適なのか?を検証するためには、やはりインサイトを見て分析していくことが必要になります。

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💡コメントには、できる限り反応するなど双方向のコミュニケーションを。
コメントをもらうだけだと一方向のコミュニケーションになりますが、それに返信をしたり反応をしたりすることにより、双方向のコミュニケーションをとっていきましょう。
これにより、「インタラクティブシグナル」がたまります。

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ストーリーズ活用のポイント

ストーリーズではどのような投稿をしていけばいいのか?
こちらはフィードと比べてさらに「ブランドを身近に感じてもらうためのもの」として、カジュアルに発信していくことが重要。

こちらもいくつか事例を紹介します。

💡1日限りの限定セールについての投稿をしていた事例
24時間で消えるというメディア特性を生かして、期間限定のセールの情報や、ハロウィンやクリスマス関連など、その日を過ぎるとタイムリー感が薄まってしまうような情報の発信には、ずっと残り続けるフィードよりも、ストーリーズのほうが相性が良いです。

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また、カジュアルな発信がされるストーリーズの場では、広告素材のような完成された素材よりも、撮影の舞台裏や、NGシーン、ユーザーが撮影したもののようなカジュアルな素材を活用することが推奨されています。

💡インタラクティブステッカーを活用している事例
質問スタンプやアンケートスタンプを活用
することにより、インタラクティブなコミュニケーションが発生しているということでシグナルがたまり、ユーザーからのエンゲージメントを高めやすくなります。
また、それだけではなく、コンテンツへの滞在時間が長くなることもエンゲージメントが高まりやすくなるポイントになります。

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💡1日1話、漫画を投稿していた事例(キングダム)
1日1エピソードを配信し、毎日ユーザーがアカウントを訪れるような上手な仕組みをつくっていた事例。ファンがより楽しく、より長い時間楽しめるようなコンテンツを提供していた事例。

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💡ライブ配信でエンゲージメントを高める事例
リアルなインタラクションをとる方法として最適。
ライブを配信している間は、ユーザーからリアルタイムな反応があり、効率よりシグナルをためることができます。

💡ARフィルタを公式が出す事例
ARフィルタを使ってもらうことで、体験してもらえるだけでなく、フィルタを活用したユーザーが投稿をシェアすることで、ユーザーからの二次拡散が期待できる。

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まとめ

ファンとのエンゲージメントが高まる(シグナルがたまる)

アルゴリズムで優位になる

オーガニックでもリーチを広げていくことができる。

オーガニックにプラスして広告も活用することで、ファンや、ファン以外の人との接触機会を増やすことができます。

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また、このあとのセッションでは、オーガニックと広告をうまく活用している事例のお話の中で、弊社の三島がクライアント様と登壇させていただきました。
その内容については、弊社が運営しているメディアで紹介していますので、ぜひこちらもチェックしてみてください!
スキンケアブランド「recipist(レシピスト)」の事例から学ぶ、Instagram活用のこだわり

以上、
InstagramDayTokyo2019のイベントレポート③でした。
レポート①インスタのビジネス活用におけるポイント
レポート②若年層のインスタグラム活用の実態
レポート④パフォーマンス最大化のためのインスタ広告クリエイティブ

おまけ:ツールのご紹介

さて、オーガニックと広告をうまく活用することが重要であるということはイベントレポートであるこのnoteでご紹介できたかと思いますが、広告と比べると、オーガニック運用のノウハウってまだまだ広まっていないことが沢山あるかと思います。
また、前述のとおり、投稿しっぱなしにならぬよう、投稿した後はしっかり検証し、自身のアカウントをフォローしている人にどんな発信が求められているのかを探り、改善を重ねていくことが非常に重要になります。

テテマーチ株式会社のインスタグラム分析ツールSINISでは、インサイトで見られる各数字を、PC上で簡単に確認することができます。

↓こんな感じ

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このnote内では、プロフィールアクセス数が重要だというお話もしましたが、日次のプロフィールアクセス数も追うことができます。

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↑スマホでインスタグラムのインサイトを見ると直近1週間の数字しか確認できませんが、SINISではPC上で閲覧できてCSVダウンロードもでき、さらに期間を指定することで1週間よりも前の数字も確認することができます。
(この機能は無料版でご利用いただけます。)

ぜひ、投稿別の数字分析や、プロフィールアクセス数の分析にご活用ください。
無料版の登録や、詳細はこちら


【筆者紹介】
有賀歩美
2018年2月にテテマーチ株式会社にジョインし、企業のSNS活用の支援を行う。現在はプロダクト推進室にて、インスタグラム分析ツールSINISのPMを担当。


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