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契約社員は本来エリート社員?日本企業が抱える闇

契約社員と聞くと、どのようなイメージを持たれるだろうか。正社員と同等の仕事をしているのにも関わらず、給料が低い将来の保証がない、業績が悪くなったら切られる、会社に安く使われる使い捨ての存在。負のイメージを連想される方が多いのではないだろうか。非正規と正規雇用には明らかな待遇の差があり、正規雇用を目指すべきというのが世間の論調だと思う。

しかし、契約社員とは本来、会社の都合のいいように使われる存在ではなかった。

1988年の「労政時報 」に、契約社員を特集した記事がある。この記事によると、契約社員は主して基幹的職種が対象になり、専門能力を保有する即戦力の人材として紹介されている。

本来の契約社員の主たる目的は、専門知識や専門技能を持った人材が即戦力として企業に雇用され、起爆剤的存在としてスキルを発揮することにある。一時的に専門的技能を発揮し、ミッションを達成したら次の企業の雇用される、企業を渡り歩くエリート的な存在だ。一つの企業に長く勤めず、特定の企業から将来の保証を受けない代わりに正社員よりも給与を高く設定する。正社員よりも待遇が良くてしかるべき存在だ。

しかし、現実は本来の目的から程遠い。

フルタイムで正社員と同等の成果を出したとしても、なぜか待遇が明らかに劣る。本来の目的をはき違え、労働力を搾取する企業が日本の労働環境を悪化させている

待遇が劣ることが当たり前になってしまった以上は、雇用される側も自身の身を守るために知識を身に付ける必要がある。

労働契約法20条によると、期間の定めがあることによって、期間の定めがない労働契約を交わしている者と労働条件に差異がある場合は、その内容は不合理なものであってはならないとされている。待遇に差異があること自体は禁止されていないが、それには合理的な理由がなくてはならない。正社員と同等の仕事をこなしているのにも関わらず、待遇が劣るのには本当に合理的な理由があるのだろうか。原文は下記の通り。

有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。

今後は働き方改革が進み、2020年4月1日には「パートタイム・有期雇用労働法」が施行される。正規雇用と非正規雇用労働者の不合理な待遇差が禁止され、同一労働同一賃金が義務付けられる。より一層、労働環境の改善が求められる。

正当な対価を支払うという、労働者を雇用する者として当たり前なこともできていない企業が多い。日本の労働環境をホワイトにする活動は始まったばかりだ。

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あれさん

始めたばかり。 メカ系のエンジニア。いわゆる、ホビイスト・メイカー・クリエイター。 社会の疲弊感・閉塞感をなんとかしたい。 「テクノロジーを駆使して、社会を豊かにする」を人生のミッションとして掲げ、「生き方の豊かさ」について主に思考中。

コメント2件

みんなが気持ちよく働ける社会がいいですね!
外資のITで営業をしていた時に「契約社員」の雇用形態でも、みんな年収1000万円超えていたので、もはや雇用形態で人を判断する時代ではないな、感じています笑
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