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Poem

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Arimの詩…風のなかを通り過ぎる時、今日はどんな風景が広がるだろう…。それは、林の中を吹く風とは限らない。街の中を吹く風、貴方との境界を渡る風。…詩と歩く。
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2021年8月の記事一覧

Poem) 蝉

Poem) 蝉

コンクリートの上に不時着する蝉
夏の到来を教えてくれた透明な羽は
擦り会わせる役目を終えて
風の音を聴きながら
自分の体を
レースを纏うように覆っていた

大きな黒い瞳は
何年も生きてきた土の中を
思い出している
日の光をブランコのように揺らす
緑の葉影で
自分の羽も 光の振動となって
いのちの夢を鳴らしていた

光の波は、蝉の黄金色の思い出を
見守りに来ていた
雨をよけて 雲の門を開き
手のなか

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