見出し画像

予定調和と忖度と

12月20日 横浜市総合教育会議の傍聴に行って来ました。

「総合教育会議」Wikipediaでは

2011年に発生した大津市中2いじめ自殺事件をきっかけに、2014年の法改正で教育委員会制度改革が行われ、2015年4月より教育委員長の廃止と教育長の権限強化、教育に関する大綱の策定とあわせて新設された。

総合教育会議は地方公共団体の首長(一部事務組合においては管理者または理事会)および教育委員会で構成され、首長が招集する。
 
とあります。

横浜市には 概ね10年区切りの「横浜教育ビジョン」と 「教育振興計画」という教育の体系があって 今はその3期目が終わろうとしている所。
「横浜教育ビジョン2030」の4期目を見据えた
話し合いがされる予定でした。

また Wikipediaの 総合教育会議の「権限」の
第3項には
児童、生徒等の生命または身体に現に被害が生じ、またはまさに被害が生ずるおそれがあると見込まれる場合等の緊急の場合に講ずべき措置に関する協議
とあり 今まさに横浜市が抱えている
「教師による生徒いじめ」についても
話し合いがあると思っていました。

ところが… 会議はまるで「台本の読み合わせ」
最初発言された ナカガミ委員の最初の言葉が
「早口でいきます」
話された事は 今まで 教育委員会の定例会で
散々出てきた
・先生方は忙しいけど頑張っている
・忙しい先生を補助するための人材が足りない
(非常勤講師 教育支援員 特別支援学校の看護師)
 ・地域と学校が連携するために
(塾に通えない子どものための放課後学びの会
外国籍生徒のための日本語を学ぶ場)→ボランティア
等々 その合間に 市長が決意表明めいた
言葉を差し挟む型でした。

その中でも これはちょっと聞き捨てならないなぁ、と思ったのは「横浜教育ビジョン2030」
に向けて
・教育に関する調査をデータ化する
・26万人の児童生徒のデータ市にとっての
財産である→これを再び教育に還元し活用する
という市長の言葉です。
定例記者会見の時の
「高齢者がコロナに感染すると重症化しやすく
病床を塞ぐのでワクチンを前倒しする」という発言を聞いた時も
何だか人間味に欠ける 高齢者を個人としてではなく「頭数」として見ているなぁ、と思ったのですが その時感じたのと同じ
「児童生徒はデータを取るための頭数」
「データを教育に還元するというけれど
それでは 個人 より 多数派に寄ってしまうのでは?」という疑問が湧いてきました。
(しかも一人一台端末の活用方法が全く出て来ない! 端末なんて ネットワークに繋がっていなければ そしてそれを開けなければ
ただの板なのに!)

また 期待していた
「教師による生徒いじめ」の問題は全く触れられず(「いじめ重大事態に関する再発防止策」という資料が配られたけど関係無し)
市長が「わたくしの不手際で 予定の時間を過ぎてしまいましたが…」と言った時には
まだ3分時間が余っている、という状態で会議はおわりました。

公開された会議なのに 内容は録音できない
写真は冒頭の許された数分だけ
会議が終わって 市長と教育委員が退席するまで他の参加者と傍聴者は着席して待たなければならない(拍手は要らないのかしら?と思ってしまったw)忖度会議。
一時間とはいえシナリオを書いた職員さんは
おつかれさまね、という感じ。
そして 「会議をしました」というだけの為に
「会議をする」横浜市は本当に(  ・᷄ὢ・᷅  )だなぁ
と思った傍聴でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?