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【日経MJ】有江ノイ的感想文2020年10月28日(水)

さて、今日も気になるトレンド、業界動向、新商品などをつまみ食い
日経MJ記事からイノベーションのシードを発見できるかな? 

1面は、

レジ、無人化の一歩先へ 新常態の「安全」が後押し
東芝テック、電子レシートで購買把握 オススメの精度向上
一時はコロナ禍で人が殺到したスーパーでレジの自動化が進む。支えるのは東芝テックや日本NCR、寺岡精工らレジ周りの機器・システムを手がける企業で、要求レベルが上がった「安心・安全」の確保に貢献する。ネット企業が得意としてきた個別の顧客に向けたマーケティングを展開する未来の店舗の姿も浮かび上がる。
(中略)
実は東芝テックにとっては、無償化にはもう一つの狙いがある。同サービスでは利用者の同意を得られれば、東芝テックが「いつ、どこで、何を買ったか」といった購買データを収集できる。購買データを活用したデータ事業強化は、成長の柱として位置付けている。無償化でハードルが下がれば小売店に導入を促すことができ、利用者増が期待できる。

確かに紙の上でも想像していたよりはるかに長い時間ウイルスが生存している可能性がでてきたので、小さなレシート1枚といえども感染媒体ではないときっぱり言い切ることはできないわけで急速に普及するのでしょう。
スマホがないという人には安価な単機能のレシートビューワーを貸与したりいろいろ方法はあるでしょうし。
レジ周りの企業にとってはこの先にあるマーケティング・データは将来の収益源としてとても魅力的というかむしろ主業になりうるコア・リソースです。プラットフォームでぎくしゃくする可能性やGAFAの参入もありえますが、動向を注視しましょう。

7面は、

お歳暮商戦もネットシフト 三越伊勢丹、ライブコマース開催百貨店の歳暮商戦が本格的に始まった。三越伊勢丹は動画配信による「ライブコマース」でおすすめ商品を紹介するほか、そごう・西武はネット販売に対応するスタッフを増員。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、おせちに続き歳暮でもネット販売へのシフトが進んでいる。巣ごもり消費が拡大するなか、酒や高級食材などの自宅向け商品を拡充する動きも目立つ。
(中略)
今年の特徴はライブコマースだ。10月24日に続き、11月14日にも開催予定だ。料理研究家らを招いて食品などでおすすめの商品を紹介し、顧客からの質問をリアルタイムで受け付けるなど双方向での接客を実施する。

先日は、食肉メーカーがリモート販促するという記事がありましたが、お歳暮もこのライブコマースでどれだけライブで魅力的な販促ができるかということがカギになりそうです。テレビの通販CMのような一方的なしゃべりまくりではなくネットの向こうの客相手にどれだけ上手い「返し」ができるかがタレントとしての力量ということになるのではないでしょうか?
こういうリモート販促のコンテンツがエンターテイメントに発展する可能性もあるので注目したいと思います。というか仕事がない芸能プロダクションにとっては、こういうメーカーや流通のリモート販促というのは商売につながるのではありませんか?広告代理店やテレビ局にしがみつくのはやめて営業かけたらよいのではないでしょうか?

8面から12面まで、オリーブオイルやらあまに油やら植物油など食用油メーカーの全面広告が続きます。巣ごもり消費に向けての連合軍総攻撃という感じですね。地方の小規模なメーカーの製品なども一緒に扱ってくれると、親近感がわくのだけれどなあ…

13面は、

中小薬局、9割が減収 4~5月
27%は「3割以上減」オンライン強化急ぐ CBパートナーズ調べ

新型コロナウイルスの影響で中小薬局の経営が厳しくなっている。調剤薬局のM&A(合併・買収)を支援するCBパートナーズ(東京・港)の調査では、4~5月は外出自粛による来店者の減少で9割の薬局が減収となった。薬剤師の採用を絞り込むケースもみられる。自宅で薬を入手したい利用者ニーズが高まるなか、各社はオンラインの服薬指導を強化する。
(中略)
CBパートナーズの青木祐二氏は「コロナの感染リスクを避けるため、来店回数が相当減った。小児科や、不要不急でないことが多い整形外科の周辺の店は特に厳しい」と指摘する。整形外科は高齢者のリハビリや部活動に励む中高生の利用が多く、コロナ下で通院を控える人が増えている。

記事の見出しだけ見て、え、なんで?と思いましたが、最近、総合病院の待合室が閑散としている状況と同じなんですね。「感染を恐れて今まで来ていた高齢者が来ない」と。自分の周りの高齢者を見ても病院やら薬局でもらってきた湿布薬とかを山にしていましたからね。
いろいろ法律なども関係してくると思いますが、宅配事業者も相互乗り入れを可能にして利用者にとってワンストップにできないでしょうか?
新聞配達や牛乳配達のような高齢者向けの宅配ネットワークに、薬局の需要を盛り込むとシンプルなモデルが作れそうに思いますがどうでしょう?

15面は、

ミニストップ、「完全無人」新業態
オフィス内など来年度に1000店 出店費用、通常の1%以下
ミニストップは完全無人の新業態店を始めると発表した。扱う商品を菓子や飲料に限定した小型店で、支払いは全てキャッシュレスとする。出店費用を通常のコンビニエンスストアの1%以下に抑え、2021年度に企業のオフィスの中など1000カ所への出店を目指す。これまでも人手不足を機に店舗の見直しが進んできたが、新型コロナウイルスで対応が加速している。
(中略)
商品棚2~3つほどとセルフレジ機器をセットで置く。広さは3~10平方メートルで、出店コストは数十万円。一般的に5000万~1億円とされる通常のコンビニと比べて格段に少ない。

こういう無人のマイクロショップがどんどん増えてきますね、この出店コストの金額を見ると。そうなると無人のオペレーションとは逆にいかに店舗に「人間的なテイスト」、リモート接客的な要素を取り込むかということも課題になってきそうです。一人で数十店舗のディスプレイを見ながら、「いらっしゃいませ!」、「あざーす!」と声かけすると集客にもなるし犯罪抑止にもなります。そういう「無人+リモート」のハイブリッド・モデルが流通・小売業界では多数現れてくるのではないでしょうか。

※引用文は、日経MJ2020年10月28日誌面掲載の記事からです。

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