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ホテル企画に学ぶ<劇場>

<今回もホテル企画に学ぶマーケティングのアイデアです>

ホテルが映画やドラマの舞台として描かれることって多いですよね。

最近では続編も公開された「マスカレード・ホテル」がありますし、個人的には「THE 有頂天ホテル」大好きです。

このようにホテルを舞台にしたドラマというのはよくありますが、ホテルそのものが演劇の舞台=劇場になって宿泊者が目撃者となって参加するのは、珍しいですね。

今回のテーマは「劇場」。
演劇の舞台=劇場体験するエンターテインメントの場所としてホテルを用いるアイデアです。

今回もコンテンツ提供スペースとしてのポジション確立に取り組んでいる「ホテル」の取り組みを通じて販売促進のアイデアを学んでいきたいと思います。

■ホテルを劇場化してエンターテインメントの舞台に

【泊まれる演劇】


■イマーシブ・シアターの舞台にホテルをチョイス

「イマーシブ・シアター」とは、2000年代にロンドンから始まりニューヨークを中心に世界的人気を博している体験型の演劇のこと。

従来のような「観客が客席に座り、舞台上の演者を鑑賞する」という形から「観客が自らの意思で歩き、演者と同じ作品空間に同居しながら物語の一部として作品に参加する」新しいスタイルの演劇です。

そのニューヨークのオフ・ブロードウェイで話題のイマーシブ・シアターという手法をホテルに持ち込んだのがHOTEL SHE,。

ホテルの中を自由に歩き回ったり、観客にも役割が与えられることで、客席とステージの境界を感じることなく、物語の世界に入り込んだような体験を楽しめます。

実際に人が生活するホテルを使うので、とてもリアルな演劇になるのでしょうね。
興味津々です。

開催されるのは2022年の6月3日(金)〜7月5日(火)とのことで、現在先行チケット抽選受付中。

■飲めない人でも楽しめる配慮

説明によると演劇を観賞した後にはバーラウンジや客室でカクテルを飲みながら、それぞれが体験したシーンについて話をすることで次第に物語の全貌が明らかになってくる仕掛けらしいのですが、私のようにお酒が飲めない人は、どうしたものかと思ったら用意されていました「アイスクリーム」。

カクテル以外に初夏にぴったりの全10種のオリジナルアイスクリームやホットスナックがあり、翌朝は焼きたてのアメリカンワッフルの朝食を楽しめるとのこと。

こういう配慮は、ありがたいものです。

■さいごに

ホテルの施設全体を「劇場」とすることで、エンターテインメントの舞台にしてしまうユニークなアイデア。

まさにその手があったのか!ですね。

施設としてのホテルをそのままエンターテインメントを体験する「劇場」に変えてしまうアイデアは、オズボーンのチェックリストでは「転用」に相当します。

みなさんも今ある施設、機能を他の用途に転用することで新たな価値を付け加えてみませんか。

(有馬)

「ホテル企画に学ぶマーケティングのアイデア」のバックナンバーです

<つぶやき>

私がまだ20代だったいわゆるバブル時代の頃。

劇団からの持ち込み企画でパーティ会場の余興として、飲食スペースで突然演劇が始まる企画を運営したことを思い出しました。

今でいうところの「フラッシュモブ」のようなものですね。

時間的には数十分ほどのものだったと思いますが、演劇が始まると一瞬で場の空気が変わり、同じ景色が変わっていったことに驚いたものです。

バブル後となり、時間と予算がかかる企画などなくなり、もとより演劇関係者ではなかった私としては、演劇的イベントのことなどすっかり忘れていましたが、今回のホテルを劇場にするプランを知りその時の記憶が蘇りました。

(有馬)

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