わたしの旅暮らしをつくる #5|5/6-12
5/6
GW最終日、掃除が終わって些細なことに笑いが止まらなくなった。きっと疲れすぎている。
連日宿泊者が多いとやはり気は使うし、休んでいるときでも常にスイッチを「0.2」くらいでオンにしている。これから1年弱のゲストハウス暮らし、やってけるのかなぁとなんだか不安になる。
5/7
旅暮らしを始めてrucoに来てからちょうど1か月が経った。日々新しい人々と出会うから、コミュニケーションを取るときの思考の癖にたくさん気が付く。今日は、ゲストさんから怒られたらどうしよう、不快にさせたらどうしよう、って久しぶりに感じた。嫌われたくないからすぐに顔色を窺ってしまう。途端に自然な自分は失われて、自分でも何を話しているのかわからなくなってしまう。どうにかしたい。
5/8
「今は休学してヘルパーしてるんですよ、大学5年目なんですけどね~」ってゲストさんと話した。生き方を否定されないように、呆れられるだけで済むように、いつもの癖でへらへらしてしまう。おどけて見せることで自分を守っている。
同じ年くらいの息子がいて…という話になったから、ちゃんとした方がいいよ、と言われるかと思って身構えたら、「息子にもそういう生き方あるって見せてあげたいわ」と。なんだか拍子抜けした。今の自分をそのまま受け止めてもらえることが嬉しいと同時に、まだ無意識に自分を卑下しているなとも思った。
5/9
カメラを持って町を歩いた。撮ることにわくわくした。
寒暖差があるからか、疲れがまだ取れていないのか、体調が万全じゃなくて横になる。いつになったら体力は回復するんだろうな。焦らずに、と思うけれどそれでも漠然とした不安は消えない。
5/10
これまであまり考えないようにしていた、rucoの次はどうするの?ということを久しぶりにちゃんと考えた。(夏の長野は決まっているけれど。)萩を離れるのが寂しいと、終わりを意識して初めて思った。
以前和歌山にいるときもそうで、楽しすぎるいまが無くなっていずれ忘れてしまうことが怖くてよく泣いていた。離れることは失うことではないと、自分に言い聞かせている。
5/11
海近くの伝建地区にある建物をリノベしたカフェへお茶しに行った。以前は海産物問屋だったらしい。洗練されたデザインの中にもとの建物のパーツを残している、そのバランスが本当に好きで、特に天井に梁が組み合わさっているのが好きで、しばらく眺めていた。
建築のことはなにもわからないけれど、建物を見てわくわくする気持ちはこちらに来てだいぶ取り戻したような気がする。
5/12
大判焼き、いつものように「カスタードひとつ」と頼んだら、ふたつ、と聞こえたようだった。今日は食べていいってことだな、これは自分のためのご褒美だ、ということにしてちゃっかりふたつとも食べた。おいしい。
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生活に慣れてきて、たしかに楽しいのだけど、心が躍る振れ幅がなんだか小さくなってしまった気がする。午前中の掃除が終わって、今日何しよっかなと考えるのが楽しかったはずなのに、それが空虚な時間に時々変わる。わたし何してるんだろうな、と。充足していることと持て余すことは表裏一体だなと思う。
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