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令和版うる星やつらの過去作リスペクトの凄さを語らせてください😭

まず、この最高OPを観てください。頼みます。

いやマジで良すぎませんか、令和版うる星やつら。
本当に良い。誰が何と言おうと、これは今期の覇権でしょう。様々な過去の名作たちが舞台や価値観を現代にアップデートされた上でアニメ化されがちなこの令和の時代に黒電話があるわ、自販機から出てくる缶はプルタブ式だわ、「産むんじゃなかった」という諸星あたるの母の代名詞とまで言える、現代では少々モラルに欠けるのではないかと思われる名言も特に伏せられずに公共電波に乗るわと、ありのままの昭和ドタバタラブコメディを送るその勇気、『原作愛』が無くては成し得ない物でしょう。

しかも原作通りの世界観は壊したくないけど、令和のうる星やつらも描きたいぜ❗️という原作愛欲望を両立させるために、本編とは特に関係のないOPで面堂やメガネ一行がオタ芸に興じたり、マッチングアプリやTikTokを使いこなすあたるやラムちゃんを好きに描きまくって夢オチにするという徹底ぶり。特にこの夢オチってのがビューティフル・ドリーマーを想起させてくれて良いですね。


カワイすぎ❗️


ただ少々気になったのは、「OPがラムのラブソングじゃねえのかよ」という当時のオタクやそれ以外のオタクの声。無論、昭和アニメ版のうる星やつらの代表的な楽曲、いや、もはや作品を代表するような楽曲である事は間違いありませんし、もしかしたらそう声を上げた人達からすればシティハンターのEDに『Get Wild』を流さないような鬼畜の所業に見えたのかもしれません。それは……許せないな……。

しかし、それは一度しっかりと令和版うる星やつら最高OP『アイウエ』に向き合ってから言ってもらいたい。これほど原作と昭和アニメ版、ゲーム版、ひいてはラムのラブソングに真摯に向き合った楽曲はない。というかあの時代にうる星やつらに触れていた人間ならば、この『愛』に気付かない訳がない。

この上から逆さになって出てくるラムちゃん、あまりにも『原作』すぎる


まずは何と言ってもラムちゃんのライブシーン。
うる星やつらのOP・EDと言えばダンスですからね。流石に当時のサイドステップダンスではなく今風の物になっていましたが。しかし、最後の一連の動きはもう『ラムのラブソング』をリスペクトした物だとうる星やつらファンなら秒で気付く事でしょう。胸元に手を寄せ左右に身体を揺らし、右手を腰に当てて、小指を少しだけ弛ませたL字ピース。イタズラっぽいウインク。「私が誰よりいちばん」なこの動き、あまりにも強い『愛』が溢れて溢れて溢れて止まらなくなり、放送終了後Twitterに投稿されたOPのその場面だけを何度もリピートしてしまいました。

この気持ち、まさしく『愛』だ…


そしてこの『アイウエ』、歌詞もまた素晴らしい。

「ねえ その 君はさぁ 私にちょっと興味ないの?」

「ああそう じゃあいいから忘れて
            イヤ やっぱ忘れないで」


こんなにもうる星やつらの最終回をそのまま歌った歌詞があるでしょうか?

366話 ボーイミーツガール ACT.11
『Fin』より


あたるに「好きだ」と言ってもらえないのならば、地球人から自分たちに関する記憶をすべて消し去り終わりにする。原作最終回の展開をOPの歌い出しに持ってくるセンス、誰も勝てねえよ。

特にラスト3小節の、

「心キョロキョロ許さない
 一瞬でも 1秒でもソワソワしていたい」。

これはもう説明するのも野暮という物でしょう。

「だから一緒にいて」という歌詞で締められた時の場面が、今なお語り継がれる最終回の最後の1ページのラスト1コマを彷彿とさせる構図なのは『美しい』と言わざるを得ません。

本編が終わってもこの日常は続いていくEND、良すぎ


そして何よりも、サビのフレーズが素晴らしい。

 「『どこが良いの?』なんて
        よく聞かれるけどさ

             分からないでいいよ」


これほど強いラムちゃん解釈が他にあるかよ。


うる星やつらの読者や視聴者ならば誰しもが一度は考える「何であんな男が好きなんだよ」という至極真っ当な疑問に「私だけが分かってればいいの」と返されてしまったら、もう何も言える事は無い。


最終回に至るまで決してラムちゃんには「好きだ」とは言わなかった諸星あたるが、ふとした瞬間に、ラムちゃんにだけ見せる表情。読者すらも垣間見る事のできない、ラムちゃんにだけ向けたあの表情。


「私だけが分かってればいいの」



 

まさにラムちゃんの諸星あたるに対する想いをそのまま描いた歌詞なんですね。


何とこの最高楽曲『アイウエ』、2番では諸星あたるや他キャラ、最終回を彷彿とさせる歌詞がバンバン押し寄せてくる。うる星やつらファンならオタク=スマイルが止まらなくなる珠玉の一曲が何と今ならApple Musicほか各ストリーミングサービスにて絶賛配信中!こりゃ聴くっきゃない!

EDの『トウキョウ・シャンディ・ランデヴ』も滅茶苦茶に良いです。ED映像には『ラムのラブソング』の他にも『夢はLove me more』や『Chance on Love』を想起させる演出や構図まで入っている。
一体どこまでうる星やつらのオタクに尽くせば気が済むんだ、このアニメは。

ありがとう それしか言葉が見つからない


というか、それ以上に楽曲自体が今期アニメの中でもダントツにカワイイ❗️完全に個人的な趣味嗜好の話になってしまうのですが、サビの「その時が来たってどうにもなんないぜ」って歌い方が 萌 え 萌 え すぎる。西尾維新作品に育てられたせいで、語尾が「〜だぜ」な女の子にメチャクチャ弱いんだね。

特に「曖昧な本当なんてメランコリー」という歌詞がとても良い。『I,I,YOU & 愛』の歌詞から着想を得ていると思われます。

曖昧な本当を確かな物にしたかったラムちゃんの心を
40年以上前に原作から感じ取っていた作詞家さん、凄すぎ

皆さま、是非とも最高アニメ 令和版うる星やつらを
どうかよろしくお願いします。


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