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「奇界遺産」感想③世界って面白い

みなさまいかがお過ごしでしょうか。

さて、奇界遺産展のレポート3回目。
佐藤さんも写真集を1,2,3と出されている。

ブルガリアには「クケリ」という春のお祭りがあるそうです。
羊やヤギの毛皮を纏い、仮面を被り、中々なビジュアル。
冒頭の写真がそれ。
世界には色々な文化があるものだ、と思っていると、秋田の「なまはげ」が目に入る。
あれ、似てる。

すると、今度は沖縄の「ボゼ」の衣装に圧倒される。
奇祭として知られる、というのも納得。
パプアニューギニアの色彩インパクト強めの装飾に見劣りしない。

でも、同じ国でも地味な仮面もあり。
パプアニューギニアの「マッドマン」。
文字通り、「地味」。というのも泥の仮面だから。
madではなく、mudなのです。
祭りでmad manだったら、恐怖だしね。

パプアニューギニアといえば、前に台南で釣り好きの日本人青年。
彼は釣りをするために生きているらしく、釣りをしにパプアニューギニアに行ったと言っていた。
もしかしたら見た目派手な人たちに混じって、釣竿を下げていたのだろうか。

そんな、彼は台湾の宿で自炊に励んでいた。
どうやら、外国=外食が高いという認識だったそうで。
3食外食レベルの台湾において、それはむしろ逆効果ではないかと言ったら、とても驚いていた。

郷に入っては郷に従え、というのは旅を楽しむ上で重要であると思うのだけど、そのベースには、その国の文化を尊重する姿勢があるな、と彼と話していて感じたのを思い出す。
別に青年を批判しているわけではない。
旅のスタイルは人それぞれだから。
彼の旅は、あくまでも釣りがセンター。

ちなみに、そんな台南の近く、高雄には超集合住宅があるらしい。
果貿社區、なんて読むのかは分かりません。
半円形のアパート。
魚眼レンズを通してみた世界のよう。

北上して、台北の近くには「金剛宮」というシュールなお寺があるらしい。
目から手が伸びてる。
目から鱗でも、喉から手でもなく。
台北より更に北、北端の海沿いにあるから一見アクセスが悪そうだけど、台北から淡水まで行き、淡水からバスで40分らしい。
これは行けそうだ。

淡水といえば、デートスポットとして名高い。
にもかかわらず、私は40半ばの香港人のおじさんと2人で散歩しに行ったなあ。トークの引出しが半端ない人だったため、一生喋っていた。

こうして脳内に散らばる記憶の断片が、ちょっとしたことで引っ張り出されてくるのだけど、金剛宮の目から手の写真を見て思い出したのは、『パンズ・ラビリンス』という映画。
掌に目が付いている精霊が登場するファンタジー映画。
面白いので是非。また観てからレビュー記事書こうかな。

そんな金剛宮に負けず劣らずの変てこりんスポットが、シンガポールにある。
ハウパーヴィラ。
かの有名なタイガーバームを発明した人が作ったテーマパークだそう。

奇妙に見えるものでも、ある人にとっては普通であるという点を前回も強調した。
そこで、佐藤健寿さんの言葉を紹介しておきたい。

「因果を忘れた時、それを奇妙と見るのだろう」

どういうことか。
世界は繋がっているということ。

例えば、Aの地で生まれた文化が、Bに伝わり定着。Bでは継承され続けていくが、元のAでは衰退する。すると、AがBを見た時に奇妙に見える。
分かりやすく言うと、そんなかんじ。

世界って面白い。
陳腐に聞こえるけれど、私の中を駆け巡る感情は、そんな言葉を凌駕する。

ではまた、ごきげんよう。

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