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【Wien Life】シュテファン大聖堂

ウィーンに住んで毎日のように目の前を通り、見上げていたのが街の中心に位置する《シュテファン大聖堂》。2月に再訪した時、いかにこの景色が異質だったか思い知ったのです。これだけ大きな建造物が完全に街並みに溶け込んでいる、ヨーロッパならではの景色だったんだなと。。

地下鉄1号線、3号線(U1,U3)が交差し、常に観光客や待ち合わせの人達で賑わう広場。ここを中心に通りが放射状にのびている。斜め前にはH&MやZARA。実に異質。日本で神社、お寺のすぐ近くにそんなお店が立ち並ぶことはないのでは?今迄も街の変わりゆく様を見届けてきたのだろうけど、それにしても、ではないかしら?

ここで、ザルツブルク出身の天才音楽家モーツァルトは結婚式を挙げ、彼自身の葬式も行われました。
彼の住んでいたアパートも大聖堂に近いところに。街の中心に住んで王族貴族と親交を深めたモーツァルト。彼の35年という短い人生の節目節目に立ち会っていたのも、このゴシック建造物最高峰に数えられる《シュテファン大聖堂》なのです。

3階ほどある高さの天井から何本も連なる灰色の支柱。初めて訪れたのが冬だったせいか、あまりの厳かで人を寄せ付けない雰囲気に圧倒。むしろ「おどろおどろしさ」に早く出たかったのが正直なところ。
愛を誓い合う結婚式の場というより、
一生お互いに身を捧げるための契りのようなイメージ。

音楽繋がりでもう一つ。ここでサラ・ブライトマンもコンサートを開いています。音が身体の隅々まで響き渡る感覚は教会コンサートならでは。

知ったような気持ちでいるのと、
実際見るのとでは、その差は凄まじく大きい。
だからこそ、実物を見るべきなんだなと思うのです。五感をフル稼動して、その空気感、匂い、灰色の石柱と降り注ぐ光のコントラスト。ミサが行われていれば神父の静かなれど厳かな声と続く信者の呟き。

ウィーンを訪れたならぜひ中に入ってみてはいかがでしょうか?


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