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私の曽祖母イヨ（母-父-母）系統のルーツを遡る、羽咋編の5回目です。

取得できる限りの戸籍を手にし、同姓ルーツをもつMさんとのやりとりも回を重ねたものの、明らかな関係性を見出す情報は得られず、
調査はこの当たりまでかな、と半分諦め、半分満足していたのです。

しかし、Mさんという志を共にするお仲間さんがいることで、もう少し調査してみようという熱量がうまれ、「旧土地台帳」なるものを取得してみることにしました。

新たな挑戦、旧土地台帳

旧土地台帳とは、
明治２２年頃から昭和２０年代頃までに利用された、土地の所有者等の諸情報を記録した台帳で、各地の法務局に保管されています。

現在は本籍地と住所は必ずしも一致しないことが多いですが、当時は原則として本籍地は居住地に、と定められていたとのこと。

つまり、戸籍の内容とリンクしており、運良く旧土地台帳の中に名前を見つけられれば、もう一世代遡れるかもしれません。

微かな希望を胸に、必要な書類を揃え、管轄法務局に郵送で依頼しました。

数日後、担当者から携帯に連絡が入りました。

「該当の住所はありません。地番の前の字（あざ）はわかりますか？」

あざ？
記入した滝谷、それがあざなのだと認識していたのですが、それでは無いのでしょうか？

「その後に続く字はありませんか？｣

「イロハとか」
（今思うと、そう言ってたような気もする）

電話の向こうの担当者が言ってることがさっぱりわかりません。

何度も繰り返しても埒があかず、そうですか、それではもう結構ですと、一度断念することとなりました。

諦めきれず

そのまま返送されてきた封筒に、何ともやるせない気持ちと、どうにも解せないという思いに悶々とする日がつづきました。

何がどう不適切なのか。
しかし、諦められない。

あれは一体どうして気づいたのだろうか、記憶が定かでは無いけれど、ある時ふと浮かんだのです。

50軒ほどの集落になぜ1000番代の地番なのか…と。

改めて現在のGoogleマップを見てみました。

すると、集落内にイロハニ…という文字が浮かんでいます。

はっ！！！

なんとイロハニホヘトチリヌルヲが字（あざ）なのか？！

1038番地と思っていたけど、これは千（せん）ではなく、カタカナの（チ)！！

これに気がついた日は、まさに飛び上がるほどの感動で、興奮冷めやらぬうちに改めて旧土地台帳を請求する事にしました。

すると、今度はしっかり資料が送られてきたのです。

通常、昔の地番とは現在の地番は一致しないことが多いのです。
ゆえ、この集落も同様に考えていました。

が、なんとこの集落は明治期から現在まで、変わらぬ地番のまま受け継がれていたのです。

そのため、十助の家、久松の家があった場所もわかりました。
その二家の距離は歩いてほんの3分もかからない場所です。

ここでも、比較的近しい親戚関係であった可能性が高まります。

さらには、Mさんのご先祖さまをもうひと世代遡ることができたのです。

久松のひと世代上には「万右衛門」との名前が。

そしてそこには「寺領」との記載も。

私たちの長濱ルーツ滝谷村は江戸時代は寺領であったことが新たにわかったのです。

正直、もう少し勉強しないとあれやらこれやらが繋がりません。

ここからは一家族の歴史を遡ることは一旦休止し、滝谷集落と妙成寺についてその歴史をなぞり、先祖の暮らしぶりを想像するのがよいかもしれません。

滝谷村の歴史を知りたい

石川県の図書館にレファレンス依頼と、羽咋市歴史民族資料館にメールで問い合わせをさせていただきました。

レファレンスの回答は今ひとつ有益な情報はえられなかったものの、羽咋市歴史民族資料館からは、丁寧にお返事をいただきました。
一つ一つ丁寧な回答、そして様々な参考文献、資料、写真などをご提示くださいました。

なにより、温かなお人柄を感じられる言葉が嬉しく、ついつい何往復もメールをしてしまいました。

以下、担当者さまからのメールから抜粋です。

頂いたメールから、滝谷集落と妙成寺の雰囲気が伝わってきます。
妙成寺とともにあった滝谷。

頂いたこの内容が、後々新たな事実に繋がっていこうとはこの時は想像もしませんでした。

内容はMさんにもシェアし、時々Mさんのブログにも一部内容がアップされました。

そしてこの後、さらに新たなメンバーが加わることなります。

ついにチーム長濱の結成です！！

続きはまた次回。

名もなき先祖だからこそ調査が楽しい、マイファミリーヒストリー。

ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。