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【羽咋ルーツ旅日記#2】 花嫁のれん号


Mさん改め見典さん(仮)からこんなメールが入ったのは8月末。

「ご無沙汰しております、そろそろ世の中も落ち着いてきましたので、9〜11月頃滝谷訪問を考えておりますが、いかがでしょうか」

訪問先の滝谷というのは、石川県羽咋市滝谷町で、私のルーツのひとつ長濱姓の先祖が明治初期まで本籍地を置いていた集落です。

いよいよそれが実現へ動き出したのでした。




みどりのお兄さん



当日の朝バタバタしないためにも今回は事前にみどりの窓口でチケットを購入することにしました。

いつものことながら窓口前には長蛇の列です。

順番を待ちながら、みどりのお兄さん(と呼ぶかどうかは知らないけど)の仕事ぶりを観察。
どの方も見事な画面タッチでサクサクチケットを発行していきます。

稼働している窓口は4つ。
さぁどのお兄さんになるでしょう。

羽咋までの旅程は大宮駅から金沢行きの新幹線かがやきに、金沢から羽咋まではJR七尾線に乗り継ぐこととなります。 

順番がきたので、みどりのお兄さんに、
日付、目的地、出発時間を伝えると、以下の経路を提案してくれました。

在来線を乗り継ぎ大宮駅へ 
7:45 大宮発 金沢行き かがやき503号
10:15  金沢発 羽咋行き 花嫁のれん1号

みどりのお兄さん発行

今思い返すと、みどりのお兄さんは
「花嫁のれんは(特急)料金が発生しますがよろしいですか?」
と確認してくれたと思うのですが、その時の私は特に深く考えもせず、「はい、大丈夫です」とだけ返答し、そのまま支払いを済ませチケットを受け取りました。

昼頃には羽咋に到着したかったので特急を利用するのも致し方無しと、特に気に留めることもなく、当日を迎えることとなりました。



出発の朝


2022年10月28日金曜日。
朝日が昇り始めた朝6時過ぎ、最寄駅に向かうため家を出ました。

旅に出る時はなるべく身軽を心がけているのですが、今回は手土産、資料、PCなどを詰め込んだため、荷物がずっしりと重くなってしまいました。

静かな朝のホームで電車を待つ


朝食を調達しようと駅のコンビニに入り、ふらり一周したものの、おにぎりでお腹を満たすのもなんだか違う気がして、金沢に着いてから早めの昼を調達しようと方針転換。

飲み物だけ購入し新幹線のホームへ移動します。

7:45かがやきに乗車


予定通り7時45分大宮発金沢行きのかがやき503号に乗車。
座席に着くと旅のワクワク感も増してきます。
金沢到着予定は9時50分。

かがやきは停車する駅が少なく、大宮を出発すると、長野・富山に停車したのち、わずか2時間で金沢に到着してしまいます。

さぁ新幹線旅をのんびり楽しみましょう。


今回の旅の目的は長浜ルーツを訪ねること。
改めて持ってきた資料を確認していると、あっという間に時間が過ぎていきました。

「間もなく糸魚川、日本海が見えます」との車内アナウンスがあり、車窓に目をやると美しい日本海が見えてきました。

天然のいけすと呼ばれる富山湾の風景を楽しみ、いよいよ金沢に到着です。

来たぞ!金沢!



金沢駅にて

金沢駅から羽咋まではさらに特急で50分ほどかかります。

乗り換えまでは30分弱の時間はあるものの、金沢駅内を散策するほど時間の余裕はありません。

乗り換え場所を確認していたところ、小さな売店が目にはいったので、覗いてみると、いかにも金沢らしい上品さが溢れ出る駅弁が数種類積まれています。

その中の一つを購入し、お弁当と「花嫁のれん1号」の特急券を握りしめ、目指すホームは4番のりばです。


花嫁のれん号


この時の私はまだ何もわかっていませんでした。

ホームの入口

「ホームへ上がる前からずいぶん豪華な構えだなぁ〜」

呑気にエレベーターを昇ると…

真っ赤な車両が停車しているのが目に入りました。
どうやら花嫁のれん号は豪華な観光列車のようです。

美しいお顔
外装は輪島塗のよう
花嫁のれんをくぐって乗車口へ
内装は金箔に蒔絵
車内は絢爛豪華です
座席もゆったり
購入したお弁当



切符を買った時は単に特急の名前が「花嫁のれん号」なのだろうと思っていたのです。

いやいや、来てみてびっくり。


花嫁のれん号の車両は二両編成で、座席はゆったり車窓の景色を楽しめる配置になっています。
アテンダントさんも複数いらっしゃり、まるでホテルのラウンジのようです。

すでに他の乗客の方々はそれぞれの席に着席していました。
皆様これで、能登の和倉温泉までいくのですよね。
予約すればお食事も出てくるとのことでした。
この列車に乗ること自体が目的の方もいるのでしょう。

何も知らずにお弁当片手に飛び乗った私は、鳩が豆鉄砲食らったごとくの驚きと、何百倍も得した気分で車内を見て周りました。

記念乗車証
特急券ホルダー
たった790円追加でこの豪華な電車に

ゴージャスな車内外の様子を楽しみ、電車が走り出したと同時に買ってきたお弁当を堪能しました。

こうして旅のスタートから予期せぬ能登の大歓迎(?)を頂戴することとなりました。

本来の旅の目的を見失うような豪華な50分間。
ついに目的地の羽咋に到着です。

ここで降りたのは私一人だけ…

丁寧にお見送りと
お出迎え


降りたホームで待っていてくれたのはやはり彼でした。

待たせたなっ


さぁ、これからチーム長浜の合流です。

つづく…




花嫁のれんとは…


花嫁のれん号とは…



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