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「ひらめき力を鍛える」/身近な1シーンから想像を広げる

今朝散歩をしていて、ファミリーマートから大型の山崎製パンのトラックが出てくるのを見かけました。 かなり大きなサイズだったので、荷物は沢山乗っているはず。店舗にそれほどたくさんの山崎製パン製の製品があった記憶はない。 店舗に入ってみると、パンのかごが積まれており、案の定ファミマのPB製品が山崎製パン製品と一緒に並べられていました。 なるほど、面白い。コンビニパンの製造会社など気にしていなかった、おそらくかなりの量の製品がヤマザキ製パンに作られているのに違いない。

帰宅後、ネットで調べて見ると、おもしろいサイトがあり、ヤマザキ製パンのコンビニ商品が並べられていました。 ファミマはもちろん、ミニストップ、ローソン、セブン・イレブン、もちろんデイリーヤマザキまで。ライバルと言われるコンビニのPBを、同じ会社が製造していたというのは、ある意味笑ってしまいました。

コンビニとしては、大量の生産に対応できる製パン企業が必要ですし、作る側として受注量を増やせるので、相利共生の一つと言えるのでは無いでしょうか。

ついでに、株主としての影響力があるのかなと思い、山崎製パンのIR情報を調べてみました。
【大株主(上位7名)】              
・飯島興産株式会社           
・日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)
・公益財団法人飯島藤十郎社主記念食品科学振興財団
・株式会社日清製粉グループ本社
・三菱商事株式会社
・株式会社日本カストディ銀行(信託口)
・丸紅株式会社

コンビニ各社はここまでは入り込んでいませんね(入る意味もあまりありませんし・・)。「飯島興産株式会社」おそらく創業者の会社だと思ったら、その通りでした。ちなみに、今の社長さんも同じ飯島氏一族のようです。

蛇足ながら、山崎製パンの今期の予想売上高営業利益比は3.6%、純利益比は1.5%。ちなみに、Appleの最新四半期財務情報によれば、純利益率は24%。食品とITということで分野は大きく違うとはいえ、純利益率がここまで違うと少し悲しくなります。
では同業ならどうか? 世界の製パン企業を調べてみました。 2021年のデータになりますが、世界一位はグループ・ビンボ社(メキシコ。シェア3.3%)。売上高は17.1Billion$、純利益は1.7Billion$、売上高純利益率9.9%。 ちなみに、山崎製パンは世界2位のシェア(0.98%)を持っています。
それでもこの純利益率の差はなんなんでしょうか? 人件費の違いも当然あるでしょう。なので、平均賃金の違いも比較してみました。
2021年の平均賃金を比較してみると、 日本:約40,000US$ メキシコ:約15,000US$ となります(グラフからの読み取りなので、概算ですみません)。

仮に日本の人件費がメキシコの2.6倍として計算しても(純利益の違いはすべて人件費に由来と仮定)、山崎製パンの利益率はグループ・ビンボ社の約40%。この違いは、人件費だけでは説明できないということです。どこかに消えている無駄な作業や費用があるはずです。ここにメスを入れられれば、生産性はもっと上がるのではないでしょうか。

すみません、書いている内に、蛇足がワニの足になってしまいました。
でも、一つのことを見かけて、それを元に構想(想像)を広げていく。何とも楽しい作業です。正しいかどうかは検証が必要ですが、このような発想があれば、仕事で困難に見舞われた時でも、切り抜ける糸口は見つかるのではないでしょうか。是非、日常で「???」を感じたら、少し思いを巡らせてみませんでしょうか!

参考ページ(コンビニの山崎製パン製品) https://コンビニサーチ.com/free/山崎製パン/
参考ページ(パン・ベーカリーの世界シェア)https://deallab.info/bakery/
参考ページ(人件費比較)  https://allabout.co.jp/gm/gc/496731/

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