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「art is mother」がテーマ 辻󠄀菜月さんにインタビューした

こんにちは、Art isの里見優衣です。

私が滞在していたUNPLAN Fukuokaにて、展示会を開いていた辻󠄀菜月さんに突撃インタビューしました!

なつきさん


辻󠄀菜月
彫刻家の伊東丈年氏にデッサンを師事
万華鏡作家の山見浩司氏に師事
小さい頃から心や感覚、生と死などといったことに恐怖を持ちそこから関心に変わったことで、東京綜合写真専門学校在学中から独自の手法で制作活動をしています。
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ー今どのような活動をしていますか?

「art is mother」という言葉を基盤に、アート活動をしています。

ー「art is mother」とはどういう意味ですか?

art is motherとは、"アートは胎内から" ということです。

胎内で生を受け死へ向かう、その限られた時間の中でココロを彩り豊かにすることがアートです。その根源は母胎、胎内にあると言う意味。それは自身の妊娠期間中に体験したことです。 
また、小さい頃から母が大好きで、ものづくりをしている母の傍で、私もものづくりをしていました。
母からかけてもらえる言葉、表情には優しさがあり、心が満たされ、精神の安定を得る感覚。アートはその様な母の存在でもあると気付きました。

この「art is mother」という言葉は子供を産んでから、さらに想いが強くなりました。

ー代表作はありますか?

『月のあかりのモニャモニャ』という絵本です。主人公の女の子がママの笑顔を取り戻すために、月までココロを探しに行くおはなしです。ココロをこの絵本では「モニャモニャ」と表現しています。

なつきさん1


ーココロを「モニャモニャ」で表現ですか?

ココロってどう表現していいかわからなかったのです。

まず、写真で表現しようと思いました。ガラスにペイントをして、何層も何層も重ねライティングをした作品を制作しました。

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(在学中に制作した作品:DREAMING OF MIND)

それでココロの千差万別さを表現しようとしましたが、納得できなくて・・・。そこで、万華鏡作家の第一人者である山見 浩司さんに、万華鏡の作り方を教わりました。それでココロを表現しようと考えました。

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(医学書院 看護教育にて表紙掲載)

そして、ココロの表現を模索し続け約10年が経とうとした頃、企画出版の制作会社と絵本を共同制作をする機会を得ました。
今のココロを表現する作風に辿り着いたきっかけにもなった作品「月のあかりのモニャモニャ」という絵本です。

その頃、妊娠したということもあり、胎動というものを初めて体験しました。
胎動は私の感覚では、千差万別に色や形、厚さ硬さ温度を変え、四季のように巡り巡っていきました。
その千差万別さは、私がずっと探し求めていた感覚と一致し、「ココロは胎内の中にあるかも?」と思い始め、胎動で"モニャモニャ"と変化する胎内の形に着目をしたのです。
それが今の作風でもある"モニャモニャ模様"です。

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(珊瑚の樹)

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(金環)

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(ムラサキの花)

ー影響を受けたアーティストや作品はありますか?

生を受け死へ向かう、その限られた時間の中でココロに彩り豊かさを与える者がアーティストだと思っています。
関わる人や動物、植物、皆さんから影響を受けています。

ー制作活動をしていて嬉しいときはいつですか?

表現が納得いったときです。ただ思ったように描けない日でも楽しいと前向きに捉えられるようになれた事、そして、ここぞという時の引っ込み思案な自分はやめようと思うようになれたことです。

ー制作活動をしていて辛いときは?

今はありません。子供がいるから、悩んでる時間はもちろんありませし、そういう表情を出したくないのです。

ー大事にしている価値観や人生観を教えてください。

自分は自分でしかない、一度きりの人生だから大切に生きているつもりです。
誰しも得意、不得意があって、それも自分なんだと受け入れることが大切だと思います。

ー人生のターニングポイントは?

2年前、子供が生まれたことです。
それと同時に姉の子どもも生まれ、そして愛犬、祖父、絵本を共同制作した方の死と・・・
この1、2年で生と死というものに大きく考えさせられました。

ー今後の野望を教えてください。

娘の得意なことと合わせてもって、一緒に活動をやってみたいです。

ーあなたにとってアートとは?

生と死を受け入れながら、人生一度きりの自分のココロを彩り豊かにすることがアートです。その根源は胎内にある。「art is mother」です。

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Special Thanks!
今回の記事を編集してくれたのは大学4年生の大熊 葵月氏です。





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