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「無理!」と言われてもプレイベントを開催した想い

久しぶりの投稿です(^^;;
その間、書きたいことがなかった…なんてことはなく、逆に書きたいことがたまり過ぎて、どこから書こうかと悩ましいくらいです。

今回、まずは福岡市美術館のリニューアル工事が竣工し、建物内覧会などの「プレイベント」の開催にあたって感じたことを書き連ねてみます。

福岡市美術館は、2016年(平成28年)9月に休館し、大規模な改修工事を行っていましたが、2018年(平成30年)9月末に竣工し、10月から11月にかけて、報道機関や関係者向けの建物内覧会を終え、現在は、工事期間中、周辺の美術館・博物館などにお預けしていた美術品を館内に戻す作業をしているところです。

2年間の休館中は、もちろん展覧会も開催されませんし、美術館主催事業というのは、館外で行うワークショップくらい(実施するのは学芸員なので私たち事務担当者は基本的には当日の仕事はナシ)なので、「外」と関わる仕事はほとんどなく、会議、調整、会議、調整の繰り返し…精神的にはなかなかハードな仕事でした。

10月1日に竣工を発表し、11月1日に報道機関向けの内覧会を開催し、リニューアルした美術品をお披露目!
さらに11月3日は、毎年行っている親子向けワークショップ「ファミリーDAY」を、新しくなった美術館内で開催!
さらにさらに、11月4日は、抽選で選ばれた約60名の方に内覧いただく「見学ツアーを開催!

2年ぶりに人で賑わう美術館の様子を見ると、さすがにシビれましたね。
あーこれこれ!この感覚!特別企画展開会の日の朝のような興奮。これが美術館の仕事の醍醐味だった、というのを思い出しました。

来館されるお客さんをイメージしながら、あれこれ準備し、調整し、ドキドキしながらお客さんを迎え入れた時に得られる、お客さんの表情。

(特別企画展開館初日のお客さんのイメージ)期待を膨らませ、やや緊張した面持ちで、会場に足を踏み入れる。はやる気持ちをぐっと抑えながら会場入口の「開催のご挨拶」を丁寧に読んだ後、会場入口の導入部分の展示品をひとつひとつ見ながら、ついに登場する「目玉作品」。しばらく佇んだ後、寄ったり引いたりしながら、様々な角度から鑑賞し、至福の吐息をもらしながら、名残惜しそうにその場を立ち去る…。


そんなお客さんの「ハレの日」の表情を見るのが、好きなんです。

10月29日に工事期間中の仮事務所から美術館管理棟への引越しを終え、10月30日から数日にわたって関係者の内覧を行いつつ、美術館から車で20分くらいの公園内などで開催された「博多旧市街まるごとミュージアム」(10/30〜11/4)へのPRブース出展、11月3日の「ファミリーDAY」、11月4日の「見学ツアー」など、短時間での開催。準備から当日の運営まで結構ドタバタでして、打ち合わせをしていても「こんなスケジュール、無茶だ!」「やめときゃ良かった」「なんでこんなことまでしないといけないの?」などポロリと本音が漏れ聞こえることもあったくらいでした。何度もくじけそうになりながらも、このタイミングで、少しでも多くの人の期待に応えたい、その一心でした。

ちなみになぜこんな短期間でイベントを詰め込む必要があったのかというと、11月5日からの週には外部に預けている大量の美術品の搬入が始まるので、この機会を逃すと、リニューアル開館する2019年3月まで、再び館内に関係者以外の人を入れることができなくなるからです。そのわずかな期間に出来る限りたくさんの人に新しくなった美術館をご覧いただきたい、と。

結果、報道機関の皆さんは、それぞれの媒体で丁寧に記事を書いていただき、たくさんの人たちに美術館リニューアルの情報をお伝えすることができました。

https://news.walkerplus.com/article/168308/

https://artne.jp/report/550


「見学ツアー」に参加いただいた皆さんは、新しくなった施設を感嘆しながらご覧いただき、「抽選で参加できなかった方がたくさんいるのでSNSで発信を!」とお願いすると、多くの人がSNSで見学ツアーの様子を投稿いただきました。

note愛好者の池松さんも偶然にも高倍率の抽選に当選し,noteにてレポートしていただきました!

ワークショップに参加した親子は、子どもよりも熱中するお父さんや「帰りたくない」と泣き出す子どももいるほど、楽しんでいただきました。
そんな様子を見ていると、それまでの苦労は吹き飛びますね!

これらのプレイベントを終え、現在は,再び外部に向けては閉じた状態で、2019年3月21日のリニューアルオープンに向けて、広報やイベントの準備を進めています。
開館したら、まだ福岡市美術館にお越しになったことのない方も含め、どうぞお越しください!