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Leicaは意外と初心者向けなのかもしれない/カメラ初心者にお勧めする、初めてのカメラの選び方。

2019年の暮れにLeicaを買いました。

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Leicaを買うにあたっていろいろと調べたのですが、Leicaを使ったことない人向きの記事はあまり見かけません。
また、Leicaってなかなか持ってる人が少ないので、自分の周りで触らせてくださいと言える人もいないんですよね。私自身Leicaを持ってる人は生涯で3人しか知りません(そのうち一人は、私が買ったのを見てLeicaを買いました)。その点も購入しづらい理由になりそうです。

一方で、私はこのカメラに非常に満足しており、多分これから長い間Leicaを使い続けるのだろう、という予言めいた直感があります。
その上で、カメラ初心者にこそLeicaを使ってほしいな、と思う要素がそろっていると感じます。
安いモデルでも、普通のカメラより少し値段が張ることは事実ですが、それでも最初の選択肢にLeicaは十分に考えられるんじゃないかと思っています。

初めてのカメラ選びに、Leicaはいかがですか?

Leicaについて

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Leica(ライカ)はドイツのカメラメーカーで、その前身となる会社も併せると、実に150年近くの歴史があります。特徴的な赤いロゴがかわいいです。

細かい話はWikipediaでも読んでください。

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写真はPhoyodobashiより転載

一般的には、「LeicaとはM型」と言われることが多く、そのトップモデルであるMシリーズは、世代を超えて幅広い人に愛されています。(Mシリーズがどれだけ人気かというと、最新版のM10だけでなく、それぞれのシリーズに愛好家がいます。LeicaのM4とか今でもめちゃくちゃ人気です)

Leicaとは、カメラ界随一のハイブランド

みんなの憧れ、学年一のマドンナ、テレビにでているアイドルみたいな位置づけで、Leicaを知る人は、「いつかはLeicaが欲しい」なんて言うものです。

一方で、値段は高く、通常のカメラの1.5~2.5倍ぐらいの値段がします。もともとカメラは安いものではないので、安価に済ませる、という選択には向いてないでしょう。

本当に高いLeicaやレンズを買うと、3~400万ぐらいはあっという間に解けると思います。こわやこわや。

Leicaのおすすめの記事を見ると、Q2を買えだ(レンズ一体型、定価72万)、M10を買えだ(レンズ抜き、定価103万)とかのたまっていますし、いろんな記事でエントリーにピッタリなどと書かれているCLでも35万ぐらいします。
何がエントリーじゃ。
その値段があれば、CANONのEOS 5D Mark IV(26万)と、24-70mm のF2.8(8万ぐらい)に手が届きます(非常に高性能で便利な組み合わせです)

というのも、Leicaは業界屈指のブランド力を持ち、カメラをある程度触った人が気合を入れて購入するカメラというイメージが強くあります。
Leicaのエントリーモデルとは、本当のカメラ初心者ではなく、カメラをある程度触ったことあるユーザーが、「憧れのLeicaを初めて買う」という意味のエントリーモデルで、長年のカメラ生活で既に経済感覚が破綻したカメラ好きにとっては34万円など些細、という意味です。

私自身Q2もMシリーズもお店でしか触れたことしかないですし、実際のところ性能はよくわからないです。今日はもう少し安い、自分の使っているLeicaの話をしようと思います。

私の使ってるLeicaについて。

Leica D-lux 7 (でぃーるっくす せぶん)を使っています。ぎゃわいい。

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写真はPhotoyodobashiより転載

定価17万円、約403g (メモリーカードとバッテリー含む)。
50万を切ることのすくないLeicaの中では、相当安価です。

ブランドの中の位置づけとしては、エントリー機のハイエンドモデル(CANONやNIKONなどの一眼レフだと11万~13万ぐらい)の感覚です。

中古だと、13万ぐらいで手に入る気がします。

以下、私の作例。
以降に出てくる私の撮った全ての写真は撮って出し(無加工・無修正)です。

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私の考える、最初のカメラ選びで大事にするべきこと

さて。最初に言っておきますが、
世の中のはじめてのカメラ選びの記事は本当にセンスがありません。

すこし調べて記事を見ると「センサーサイズ」だの「ISO感度(イソかんど)」だの「一眼レフとミラーレス」だの色々出てきますが、そんなことは知らなくてもカメラは選べます。
知る必要はない、とは言いませんが、カメラなんてのはシャッターを押せば写真が撮れます。自分なりにカメラを使い倒して初めて、それらの言葉を理解すればよいと思います。

ちなみに私はカメラを使い始めて5年ぐらいになりますが、いまだに一眼レフとミラーレスをよく理解していません。
なんでかというと、カメラの電源をつけて被写体を捉え、シャッターを押しデータを取り込むまでの間に、どっちがどう、などと問われる瞬間が一度もないからです。

その上で、私の考える、最初のカメラ選びで大事にするべきことは、以下の三つです。

1.手軽に綺麗な写真が撮れること
2.毎日持ち歩きたくなること
3.初めてだからと遠慮しない
こと

1.手軽に綺麗な写真が撮れること

写真を始める理由は様々あるかと思いますが、誰もに共通して「綺麗な写真が撮りたい」と考えていることは間違いないでしょう。

カメラ触り初めで綺麗な写真なんか撮れない、と思っているかもしれませんが、逆です。
「綺麗な写真が撮れるかなと思って買ったカメラが難しく、綺麗な写真が撮れないこと」の方がしんどいと思いませんか?
せっかく買ったのに、Iphoneとそんなに差がわからないようであれば、きっと手が遠のいてしまいます。
初心者だからこそ、手軽に綺麗な写真が撮れることを大事にしてほしい。
私はそう思っています。

 そんな無敵なカメラがあるんですか

手軽に綺麗な写真が撮れること、というと、全てのメーカーが目指しているんじゃないか?と感じるかもしれませんが、意外とそうではありません。

国産カメラは高機能・複雑化の流れにあり、年々難しくなっています。
だからこそ、使いこなせばとても綺麗な写真を撮ることが出来ます。
その分、初心者にとって難しさを伴っています。

 細かい設定をせずに写真が撮りたい

以前、CANONのカメラを使っていましたが、ボタンが多く、また、設定も複雑で覚えることも多くありました。
Leicaになってからは、普段いじるパラメーターは半分以下に減りましたし、シンプルで操作感が良いです。
ここら辺は、ドイツ製ならではの堅実さだなぁという印象。

そのくせ、とりあえずシャッターを切ると可愛い写真が沢山。
器用です。

 Leicaはボケ味と色が綺麗

Leicaはボケ味と色がすごく良いです。
特に青みがかった色が、抜群に綺麗だと思います。

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ボケ味というのはなかなかわかりにくい概念ですが、CANONやNIKONなどの国産メーカーは、被写体と背景にくっきりとしたボケの差があり、かなりパキッとぼけます。
一方、Leicaはかなり柔らかくぼけ、光がふわっと入っています。

CANONやNIKONなどの多くのカメラは「被写体を撮るカメラ」なのに対し、Leicaは「空気が撮れるカメラ」だと感じています。
臨場感、雰囲気、緊張感、そういった見えないものが、写真に写ります。

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 Leicaは撮って出しが綺麗

カメラにはRAWという概念があり、すごいざっくり説明すると、「いろいろ加工すれば綺麗になるけど編集しないといけないデータ」で保存してくれる機能です。
確かにRAW加工をすれば、綺麗な写真が出来ますが。専用のソフトもいりますし、ハッキリ言ってめんどくさい。撮ってすぐに綺麗写真が見えるカメラを選ぶべきです。

その点Leicaは撮って出し(無加工・無修正)が綺麗で、自分は非常に満足しています。

ちなみに、RAW加工の代表的なソフトでは、どのようなパラメーターでRAW加工したかをプリセットとして保存し、それを他の写真に対して使うことができるのですが、前に、Leica風現像プリセットを配布している人を見たことがあります。
だったら、最初からLeica使えばよくないですか?解決ですね。

どのカメラが綺麗に取れるかわからないというなら、それこそ色々調べましょう。この人綺麗だなって人が使ってるカメラとか、そういうグッと来たものがいいと思います。

ちなみに、電気屋さんでカメラ見ても、撮るもの何もないから良し悪しわからないです。素人が電気屋さんでカメラ見ても、よくわからないです。
私もわからないです。

2.毎日持ち歩きたくなること

例えば8万のカメラとレンズのセットを買ったところで、たまの休日にしか持って歩かなければ、20万のカメラを毎日持ち歩くより高くつきます。

カメラは毎日持ち歩いた方がよっぽど安いです。
なので、毎日持ち歩きたいカメラを選ぶのはお勧めです。

思うに、カメラを毎日持ち歩くためには、カメラが軽いこと、そしてカメラのツラの良さが大事です。

 そもそもカメラは重い

はっきり言うと、カメラは重いです。
値段が高くなればなるほどカメラは重くなります。

カメラを持ったことないと感じることはないかもしれませんが、たかだがレンズ合わせて400gぐらいのエントリーモデルの一眼レフでさえ、一日中首からかけていると結構疲れます。CANONの25万のカメラなんかレンズをあわせると1.5kgぐらいになりますし、これできちんと撮影すると、もう瀕死です。プロのカメラマンで有ればあるほど、肩こりに悩んでいるんじゃないでしょうか(偏見です)。

その点でいうと、Leicaは軽いです。
今私が使っているのは400gですし、トップモデルのMシリーズですら、650g前後で、レンズ込みでも1kgを切ります。(もちろんこれより重いカメラもありますが)

軽いカメラは邪魔にならないですし、ぱっと肩にかけて出かけられるのはとても楽です。

 ツラが良い

好みがわかれる部分ではありますが、一眼を持ち歩きたい人と、持ち歩きたくない人がいると思います。私自身は、一眼はメカメカしく、持っていると少し注目される感覚が苦手です。街中で大きくてゴツいカメラを持っている人に目を向けてしまうように、小さいカメラであっても、ああやって見られる感覚は消えません。

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また、一眼はそのゴツさゆえ、あまりファッションアイテムとしては持ち歩けないでしょう(以前よりはサブカルめいた目線は弱くなりましたが)。
私としては、もう少し、おしゃれでかわいいカメラを使いたいものです。

Leicaは普通の一眼に比べるとデジタルカメラ寄りの、
「カメラだとはわかるけれど、あまりメカメカしくないデザイン」をしています。

しかしながら、Leicaのブランド力は絶大で、(みんな安く買えることを知らないものあって)、ある程度カメラ使ってる人に「Leica使っているんですよ」というと、羨望と尊敬のまなざしで見てもらえます(偏見)。
自慢して見せびらかすのにこれほど良いカメラもないでしょう。

あと、Leicaにしろ何にしろ、一目惚れしたら買うべきです。運命です。

3.初めてだからと遠慮しないこと

「いつかLiecaが欲しい人」に、「どうして今買わないの?」と聞くと、「もう少し上手くなったら欲しい」と帰ってくることがあります。(当然値段の場合もあります。それを言われると弱い)

身の丈にあった道具選び、という感覚はわからないでもないですが、早く買えば早く買った分だけ、憧れのLiecaに触れます。
よくわからない遠慮とプライドを取るか、少しの気恥ずかしさと憧れのLeicaを取るかは自由ですが、「初めてだから…」と遠慮する必要はどこにもないのです。

自分より上手い人がLeicaを使ってなくてもいいのです。
自分のカメラは自分で決めるものです。

自分が好きで憧れたものを使うといいですよ。
これはLeicaに限らず、カメラに限らず言えることです。

あと、これめちゃくちゃ大事なことなんですが、スマホの、特にiPhoneのカメラ性能は非常に高いので、下手なカメラ買うぐらいならiPhoneへの機種変更をお勧めします。

ざっくりとしたLeicaの各シリーズの説明

最後に、ざっくりとした(偏見に基づく)Leicaの各シリーズの説明をして終わります。

Mシリーズ
めちゃ高い。100万ぐらい。歴代シリーズによくわからない愛好家がいる。実質宗教。
なお、Leicaの交換式のレンズは、ほぼほぼ単焦点。
ズームレンズが欲しい場合は一体型を。

Qシリーズ
高い。レンズ一体型なので、レンズ沼に落ちずに済む。そういう意味では安い。私は早くもLeica Q2が欲しい。

SLシリーズ
Leicaの中では比較的廉価(35万ぐらい)。Leicaの中では一番安いレンズ交換式。これを買えば、Leicaの有名レンズが使えます。

 CL/TLシリーズ
正直、SLシリーズ、CL/TLシリーズについてはよく知らないので、書かないことにします。この3つのシリーズってなにが違うの?

コンパクトカメラシリーズ
Leicaの中では一番安い。(~20万)
C-LUX、D-LUX、V-LUXが該当する。

特にC-Luxは定価13万ぐらいで、中古は10万を切る。めちゃめちゃ可愛い。
重さも350gなので、鞄に忍ばせられる軽さ。

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画像はphotoyodobashiより転載

終わりに

わたしがLeicaを買うときは、この記事を読みました。なんかいいなって思ったんですよね。

ちなみにLeica Qは、今中古で30万ぐらいです。

Leicaとは、顔がよくて器量の良い(少しばかし贅沢な)恋人のようなものです。眺めてよし、遊んでよし、味わってよし。
きっと生活を豊かにしてくれるでしょう。

改めて、初めてのカメラ選びにLeicaはいかがですか?
きっとみんなに自慢できるアイテムになります。



補足

この記事を書く前日に友人にLeicaをめちゃくちゃ布教しました。
多分友人は買うと思います。Leicaはいいぞ。

これで周りに4人目です。私は自らの正しき行いを誇らしく思います。

いただいたお気持ちは、お茶代や、本題、美術館代など、今後の記事の糧にします!