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発送代行ってなに?

みなさん、初めまして。
アートトレーディング フルフィルメントセンター 
愛されセンター長こと細野です。
物流業界に長年携わってきたことで多くのことを経験してきました。
入荷、出荷、カスタマー対応、倉庫管理、人員管理、事務管理、果ては配送などなど。
その経験からノウハウとして情報を発信し、
EC・物流業界の皆さんの参考・相談役になれればいいなと。
またEC事業者様には「アートの物流ってこういうことをしてるよ」という事を知ってもらえればと思います。

初回は「発送代行ってな~に?」を簡単にご説明しようかと思います。

■発送代行って?

EC事業者に代わり「商品を入荷して保管、エンドユーザーに出荷」
することをいいます。
本来EC事業者の本業は売上を伸ばすこと。
物流業務に追われていては集中できませんよね?
発送代行を活用することで「時間を確保」することが出来るのです!

ではどんな流れをしているか説明しますね。

■発送代行がしている3つの柱

1.入荷

2.保管

3.出荷

基本的にはこの3つ。入荷⇒保管⇒出荷。
EC事業者が手配した商品を受け取る⇒適切な場所に保管
⇒購入された商品を箱に入れ運送会社に渡す。
大まかな流れはこの通り。この流れの中にも色々な作業が詰まっています。

1.入荷 商品を受け取ること

入荷検品:受け取った商品が予定と一致しているかの確認をします。

2.保管 商品を一定の場所に置くこと

棚入れ:商品をロケーションに格納すること
※簡単にいうと商品を片付けること。ロケーションは住所です。
 棚入れをすることで、どの商品がどの場所にあるのかを
 把握することができるんです。
アートではオリコンという箱に商品を保管しています。

オリコンを用いた保管例



ロケーション例


※R1やR2がロケーションで、1.2.3~と順番に番号を振っているので
 分かりやすいのが特徴です!
また在庫数が多い場合は在庫の80%をストック用としてパレットや坪で
保管、残りの20%を出荷用としてオリコンで保管しています。

パレット


パレットを用いた保管例



3.出荷 商品を箱に梱包し運送会社へ渡すこと 

ピッキング:商品を棚からとってくること。
※ここで生きるのがロケーション。迷わずに商品を探してとってくることができちゃいます。時短に繋がってきますね。

出荷検品:商品や数量が正しいか確認。誤出荷防止の為の砦ですね。
品質検品:キズや汚れなど不良箇所の確認。ジッパーの開閉や動作確認を行う事も。
※品質検品は入荷時に行う場合もあります。
 良品を在庫とし不良品はメーカーに返品するといった対応もあります。

梱包:商品をダンボールに入れ封函すること。
物量に合わせた適切な大きさのダンボールを選択します。
運送費にはサイズ(箱の縦×横×高さを足し算したcm)があり、
サイズによって運賃は変動します。

一般的には60・80・100・120・140・160といった区分けになっています。
例えば65cmの場合、運賃的には80サイズになります。

たった5cmで運賃は100円ほど高くなってしまう。もったいないですよね。
アートではサイズをベースにしたダンボールを用意しているので
商品に合わせた適切な対応が可能なんです。

■その他付帯作業といわれる業務

■ラッピング、熨斗
■シール貼付
■値札付け(タグ付け)
■ノベルティ、チラシ、メッセージカード同梱
■アイロンかけ
■名前の刻印
■パッケージ入れ

ECでは、多種多様なサービスを提供している場合が多いので
柔軟に対応できることがセールポイントになります。
そのほかに当社では、EC支援企業としての強みを生かし、
商品の物撮り、採寸なども行いECサイトへの商品登録まで対応可能です。
当社に保管すると移動をせずに、採寸、撮影ができるというのは
経費の面でも、スピードの面でもとてもメリットに感じていただいております。

まとめ

入荷⇒保管⇒出荷。たった3つの業務の中にはこのように
様々な作業が含まれてるんです。
「出荷だけでしょ?」というのは大間違い。
常に購入者を意識した動きをしているんです。
商品を入れる向き、段ボールのマッチング、緩衝材の入れ方、
セロハンテープは裏面で留める、送り状の貼付位置、などなど。
非常に気を遣います。
それはなぜか、物流会社はECサイトの顔になるからです。
EC事業者の1部と言っても過言ではないでしょう。
最後に物流作業をアウトソーシングするメリットを紹介します。

■物流作業をアウトソーシングするメリット

①物流費の削減・明確化
②繁忙期、閑散期対応
③物流でのミス、クレームの削減
④販売への注力
⑤システム化

①物流費の削減・明確化


物流にかかる費用で一般的なのは、「人件費」「物流(=倉庫)固定・管理費」「資材費」「配送料」があげられます。
地方に比べ地価の高い都内などで出荷をしていれば
人件費・求人費・保管費がコスト高になってしまいます。
その為、都内から離れた場所で行うことで費用が高騰せずに
アウトソーシング
することが可能という事例もあります。

また、段ボールなどの資材を発注する、保管するのも大変ですよね? そういうことも専門家が行ってくれるのでとてもメリットは大きいです。
在庫を抱える企業にとっては、スペースに関わる保管費用がかかります。

アウトソーシングをすることで、物流現場での生産性を考えた効率的な現場構築が可能になり、最適な保管費用にすることができます。
それ以外にも様々な部分で物流費用を明確化し、自社にかかっているコストを把握することができます。

②繁忙期、閑散期対応

繁忙期での人員確保や、閑散期対応などが柔軟に対応することができます。
人員確保は企業にとっても難しいことが多く、繁忙期のためだけに人員を確保するというのはさらに難しいことになります。
アウトソーシングをすることで、適切な人員で進めることができ、
閑散期でも人員を少なくするなどの対応が可能となり、
物流経費を変動費にすることができるようになります。
自社で行うと人件費は固定、事務所の賃料も固定ですが、
アウトソーシングすることで忙しい時には出荷の数量が増えるので
費用は増えますが、あまり売れていない時は逆に出荷しないので
費用を抑えることができます。

③物流でのミス、クレームの削減

梱包時のクレームや商品間違いなど、物流でのミスはあります。
しかしそれらは、プロに委託することで減少もしくはゼロにすることが可能です。
適切な在庫管理からWMSなどシステムを使ったオペレーションやノウハウを駆使することで、作業者のミスを少なくする動きをアウトソーシング事業者は取り組んでいます。

④販売への注力

物流をアウトソーシングするメリットとしては、これが1番大きいのではないでしょうか。
①や②などでも触れた人員の確保といった点で、出荷作業などに人員を充てるよりも
販売へ注力するための人員を配置をすることで、販路拡大などさらなる売上増へ企業が注力することができます。
しかし、それが実現できるのは、その販売に対応できる物流が必要となります。
「より多くの出荷ができるのか」「カスタマー部分のノウハウ」、これらはアウトソーシングする際に大きな選定のポイントと考えます。

⑤システム化

上記5つの機能をより効率的に行えるよう、物流業務ではさまざまな
情報システムを活用しています。
例えば、倉庫業務では「WMS(倉庫管理システム)」を用いて、
在庫管理や入出荷、検品、ピッキング等の庫内作業の最適化を目指します。人による検品ではなく機械的に検品することで商品の整合性の確認
作業の効率化することが可能です。

最後に

今回は発送代行が普段行っている業務について書いてみました。
何となくイメージしていただけたでしょうか。
特にアウトソーシングという部分では企業のサービスに対応できるか、
実績はあるのかなど、物流会社はエンドユーザーに対し最初であり最後のタッチポイントにもなることから慎重に選定することが重要と考えます。
共に成長していけるような関係性が構築できることが1番ですね。