「強姦無罪判決」問題と、ピエール瀧逮捕問題の周辺から見える、知性を持つ筈の人々が反知性主義に酔い痴れてる姿。

又々間が空いてしまいました。色んな事に疲れてしまって、ここに書くだけの文章をまとめる力がなくなってしまってた。と言うのが偽り無いところでして。
 どういう事を書いたものかと思うんですが、私のように「知」に力を入れてる人間がものを言えば陰謀論とか妄想とかで片付けられるのを、もう、それこそネットで発言始めた当初だから30年近く前から受けてて慣れてはいるんですが、でも、そういう物言いをする人たちが、揃って「水戸黄門願望」がすごかったり、ある程度の慎重さをもってるなら、明らかにいい加減な事しか言ってないし結果どうなっても責任取ることもなさそうだとバレバレの人たちをものすごい大事にしたり、推したりしてるというのが、右とか左とか保守とかリベラルとか関係なしに、ある程度は知的であると自称してる人たちにこそ普通にあるという状況、本当にダメだなぁ…と言う感じになってきて疲れるんですよね。

著作権法改悪は一旦止まったけど、全く気が抜けない。


 さて、この間も沢山の事がありました。
 著作権法を改悪して、なんでもダウンロードすれば逮捕できちゃうようにしよう。と言う動きは、とりあえずは止まりました。左右問わずに色々な人が、自分の持ち場でやれることを最大限になった結果だと思います。ただ、カジノ法案・IR法案が、一度このように止まった後に「議員立法」の形で更にずさんで酷い中身にされて国会に提出され、あれよあれよと言う間に、議論なんて殆どなしに自民党と公明党と維新の会が無理やり通してしまった。と言うのが去年あったことですし、全然気を抜けないのですけどね。

 私自身は、著作権法を一旦廃止してもいいのではないかとすら思う訳ですよ。著作権法が、既に1980年代の時点で、「著作をした人を保護する法律」ではなくなってて、「著作物にお金を出した人や会社<B>だけ</B>を保護する法律」に成り果てていたし、その中でどんどんと保護期間が延長されてるわけです。著作権を、実際に創作した人たちや作業した人たちに与えなくてもいい。と言う法律の枠組みの中で、前回書いたような、iモードや着うたなどのように「人々を外に出られないように囲い込んで、非常に高い値段で質の低いものを押し付けてボロ儲けする」と言うビジネスモデルが蔓延った訳です。地デジテレビのように、他の国では無料放送にかけることがないような暗号をかけて放送し、暗号を解除する方法を見つけ出して公表した人たちを、著作権法や不正競争防止法を使って処罰するような不条理すぎる事も、日本では普通にまかり通ってる。

CDが売れなくなったのは、「共感」を過剰な著作権保護が潰したからではないか。

 結果どうなったかと言えば、音楽業界はCDも配信も殆ど売れなくなりました。街の有線放送も著作権管理団体が何重にもおかねを搾り取ったものだから多様な音楽がなくなったし、「この曲いいよ」って友達同士で廻しあって新しい音楽に触れようなんて事が、色んな形で技術的に縛られ・そこから逃れようとしたら、著作権法違反で重い罪に問われるのが当たり前になりましたからね。そりゃ、新しい音楽を高い値段で買うなんて風習、日本全体が貧乏にもなりましたし、なくなって当然ですよね。

 特に、日本の場合は、「文化」と言うのが非常に一直線で、表通りでマスコミがもてはやしたりする「文化」から外れてる「文化」は、常に攻撃されたり・無色透明にされて「無かったこと」にされてきましたからね。みんなと違う音楽とか作品とか、文化とかを好むなんてのが、今になっても、最初は結構勇気のいる行為だったりする始末ですし。
 そういう中で、「共感」と言う奴に思いっきり依存してるのが日本の文化なんですから、友達の間で廻し合うようなカジュアルコピーまで封じたら、レコード会社などが推したい音楽とか作品があっても、「いいね」の共感が広まるのはなかなか難しい。そこをニコニコ動画を中心にした「歌ってみた」動画やボーカロイド動画が埋めては来てたんですが、最近は人々の貧乏さが歯止めがなくなってるくらいにひどくなってますから、そこでの共感がなかなかお金に繋がりにくくなってる。

頑張ってる人達の足を引っ張るのだけは頑張る人達。

 そういう中で、著作権法の改悪を一旦止めたのは、左右問わずにばらついてる「オタク」「表現の自由戦士」だったりと悪い意味でけなされてる人たちだったのですが、この人たちを日頃からけなしてる人たちは、今必死になって「自分たちが著作権法の改悪を止めたんだ」とか、「表現の自由戦士たちは自民党にすがるばかりで何もしなかった」などの、すごく人をバカにしてるとしか思えないようなことを、繰り返し繰り返し言ってる訳ですよ。
 特に、私がなにかに付けて「運動ムラ」と「自称リベラル左派」と悪い意味で呼んでる人たちが、そういうでたらめなことを繰り返し言ってる。当然、この問題で、与野党に対して働きかける現場で頑張った人たちや業界団体に裏から働きかけて反対声明を出させることが出来た人たち、その事実を知ってる人たちは、猛烈に怒って反論してるわけですよ。そりゃ当然だと私には思えます。

(2019-03-24)ごめんなさい、ここからは、「公開から一週間したら有料」ということにします。本当にごめんなさいm(_ _)m

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