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キロンの傷の先にあるものー乙女座の支配星はベスタかキロンかー

小惑星シリーズで、この前小惑星ベスタについて書きました。

小惑星ベスタについて↓


この記事に書いたように、ベスタは核となるような、自分が大切だよね、と無意識に思っている部分を表すのではないかと私は思っています。

これまで小惑星を色々と考察してきたけれど、メジャーな小惑星が、全て天体やアングルに合の人を発見!

占星術沼仲間のせいこさんだよ~。

以前、akkiyさんとのホロ絵企画や、ユリシスさんとの月の勉強会にせいこさんが参加してくれて、私も実際にオンライン対面でお話もさせてもらいました。今振り返ると話の節々や、彼女の活動から、まさにこの小惑星エネルギーが混ざっている感じだったよなあ、と納得!!w
ご本人も公言してるけど、ブレンドハーブティーであって、スパイスみたいにちょろっとはいる感じではない。

惑星や小惑星は本当に私達の意識を創っているんだなあ、と出生図とご本人を通していつも思います。

さてさて、近代の占星術ではこのベスタが乙女座の本当の支配星ではないか、という説、または、キロンが乙女座の支配星ではないか、という説があります。

一般的には、皆さんもご存知の通り、水星が乙女座と双子座の支配星とされています。でも「水星」とひとくくりでまとめていいのだろうか?とは前々から思っていましたし、皆さんも思っているはず。

ちなみに金星を支配星とする天秤座、牡牛座については、この前牡牛座がセレスの支配星なのではないか、という可能性をこちらの記事に書いているので参考にしてください~。


noter仲間の方々もよく考察されているように、双子座の知性と乙女座の知性は色合いが明らかに違うと私も思います。私は乙女座アセンダントで、1ハウスに木星、土星があるので、特に自分の感覚を通してそう感じます。

ちなみに、双子座の強い人達(双子座の太陽、水星持ちとか、アングルが双子座とか、双子座の天体に色々アスペクトが絡んでいるとか。)と話していると、皆さん、以下の共通点があります。

ー話がうまい
ー頭の回転が早い
ー機転がきく
ー雑学王
ー話題に豊富
ー基本的に、面白くて明るい
ー言葉で相手を楽しませる


言語能力がとにかく優れている!という印象をうけるのです。 

頭の中に言葉の貯水タンクをもっていて、いつも溢れている感じ。そこから相手に合わせて、機転をきかせて的確な情報をポンポンと出す、という知性があると思います。同じ言葉、情報だけにとらわれないように、常に新しいものをインプットしてる感じですね。飽きっぽいと言われることもありますが、その性質のおかげで多才になる。誰しも双子座の性質はもっていますが、天体がはいっているとこんな感じで強く出るようです。

乙女座の知性は、やっぱりちょっと違います。情報欲しい!というのではなくて、「そこに在るものを考える知性」という感じなのです。だから深みがでる感じ。

乙女座神話には、地上と冥界を行ったり来たりする、というルールがでてきます。乙女座は、そこに在るものをちゃんと理解しようとします。

一般的に、乙女座の強い方は真面目や誠実といわれていますが、社会や他者との間に存在しているルールをちゃんと理解しようとするからそういう印象を周囲がもつのかもしれません。

さて、「乙女座の支配星はベスタかキロンか?」という説についてなのですが、英語のサイトだと、どちらもあり、みたいな感じでした。星を読む側に丸投げされている感じがした。w

というわけで、以下は私の考察です。

まず、小惑星ベスタは、自分の中の大切な部分、竈門の火と考えられているので、「自分の大切なものをじっくり理解して貢献する」というふうに捉えると、乙女座の支配星っぽい感じにはなるかな~、と思います。

貢献といっても、小惑星セレスの意味するお世話とはちょっと違います。セレスは世話焼きな母親のような、自然にあふれて豊かさへつながるようなイメージ。

ベスタは、真面目な優等生のようで、私はこれを守るんです。それが私の役目です、という感じ。w
真面目さや貢献という意味だけを考えると、ベスタを乙女座の支配星とみなしても良いかもしれません。

ただ、ここで、もう1つの候補である小惑星キロンについて考察したのですが、乙女座神話を深読みすると、もしかして、キロンのほうが乙女座の支配星としては腑に落ちるかもしれない、と思ったのです。

小惑星キロンは、土星と天王星の間に存在します。土星までは現実感覚の世界。天王星以降は、無意識の目にみえない深い壮大な領域をあらわします。

そういえば、2週間ほど前に牡羊座新月で皆既日食でしたね。太陽と月にさらにキロンが重なっていました。その時、自身のキロン(傷、コンプレックス)を含んだ太陽を意識しようね、みたいな事を私は皆さんにお伝えしておりました。

土星と天王星の間に存在しているキロンは、痛みを超越して精神の世界へとつながる橋渡しのようなものなのだと思います。

乙女座神話を振り返ると、ペルセポネは、冥界の王のところへ誘拐されて、最終的に冥界の王ハデスのいる冥界と、母のいる地上を行ったり来たりするようになる、というお話でした。

地上で母と過ごす時期(春、夏、秋)は、大地の女神である母、デーメーテルが地上に豊潤をもたらします。しかし、ペルセポネは、冥界の王ハデスの策略で冥界へ戻らなければいけない時期があり、それが冬に相当します。(ゼウスの案だという説もある)その間、母が悲しむため、地上では作物が育たない。うまく両者が納得するルールを作ったのは、私はペルセポネ本人だと思っています。

もしかすると、神話のこの部分が、キロンの傷を象徴しているのではないか、と考えられるなと思いました。

誘拐されたり、冥界のザクロの実を食べさせられたりと、自分ではどうにもならなかった事情で、冥界との縁を切ることの出来なかったのです。

それは、
冥界との縁がきれない=キロンの傷は消えない

ということなのではないかな?

と思うのです。

しかも、冥界は黄泉の国なので、生きていけるところではない。潜在意識の奥の深い闇みたいなイメージがうかびます。

出生図のキロンがあらわすのは、今生でできる傷やコンプレックスです。アスペクトや星座、ハウスによりますが、基本的に理不尽にみえる傷の場合がとても多いです。

この親や環境(学校、職場、家庭など)の元に生まれなかったらこの傷はできなかった。または、このコンプレックスは生まれなかった。
いきなりふりかかってきて災難みたいなもので、自分にはどうする事もできなかった。

自分も含めてですが、皆さんのお話を聞いていると、キロンの象徴する傷はそういう場合がとても多いです。

私のキロンは牡牛座9ハウスにあり、以前解説した小惑星セレスと3度で合です。幼少期は、牡牛座が象徴する肉体、五感の不調や、アレルギーがずっとあり、家庭環境が原因で心身共に安定できる場所がないという事から始まって、自分の真価がわからないコンプレックス、芸術や英語、高度な知性を理解しようとしても苦手意識が先にきて、すぐにあきらめてしまうという行動につながっていました。

1ハウスに土星があるせいか、あきらめている場合ではない出来事が多々発生し、困難上等!な精神を作り上げて、無理やり乗り越えてきた感じはあります。最終的には、占星術の勉強が一番役に立ちました。

そして、ここ数年で私にとって一番深いキロンの傷は、実はセレスに関連していた出来事であったのではないか、という事にようやく気付くことができました。

ずっと良かれと思ってしてきた献身の結果、いつも傷になって返ってきていたのです。顕著だったのは、「妻」としての献身です。セレスだから、勝手にスイッチがはいる。けれど、キロンが合なので傷をつくる結果になっていたのかなと読み取れます。

もちろん、その理由として、12ハウス獅子座の月が出す偽りの自己イメージにかられた献身をしていたことがあげられます。自分の価値観を間違えたまま相手に献身していたので自業自得です。

しかも、月、天王星、冥王星、海王星とハードアスペクトをとっているヨッドの頂点金星も9ハウスなので、まるで、9ハウス全体にフィルターがかけられているように、自分の心も、無意識も、恋愛とは何かも、芸術とは何かも、真の探求も、自身の真価も喜びも、みえていない状態だったようです。

キロンは、どのアスペクトであってもまず傷やコンプレックスをつくるように作用するものなのかもしれません。

傷の浅い、深いは人それぞれです。傷が深い場合は、土星までの現実目線だとその傷の意味を真に理解するのはとても難しいです。

だから、

「なぜ今生で自分はその傷が与えられたのか」
と発想を転換する必用があるのです。

ペルセポネのように、すでに起きてしまった事や、そこに在るものを真に理解しようとするには、理解力を深めなくてはいけないですよね。

それが乙女座の象徴する知性なのかな、と私は思います。

そして、人生のどこかで、自分の傷は誰かの役に立つ、と吹っ切れると意識が180度変わって人生が激変します。犠牲者意識をもっていた自分が、同じ痛みを抱える他者の痛みを理解できるヒーラーに転身できるからです。アドバイザーという言葉も私はよく使います。

キロンの傷を、自分の痛みと認識するのではなく、他者の痛みを理解するために与えられた痛み、として認識するのとでは、まったく違う視点です。

天王星は変革の星といわれていますが、キロンがきっとそのスイッチなのかもしれません。

月を自我欲求や欠損としてみるか、他者のために還元できる能力としてみるかで全く違う視点になるのととても似ています。

自身の出生図の月(リリス関連も含む)とキロンの表すものを真に理解できると、心の痛みに折り合いがつけられるようになります。そして、他者のためと意識をして、貢献をすることで、他者から感謝のエネルギーを自然にもらう事ができ、それをまた他者へ還元していくという豊かさの循環をうむことができます。

乙女座神話では、ペルセポネの母である大地の女神デーメーテルが地上での豊かさを意味しています。

豊かさまで含めて考えると、乙女座の支配星がキロンだとしても腑に落ちるな、と私は個人的に思いました。

占星術は、こうした俯瞰視点をもてるようになるための学問なんだな、とあらためて思います。でも、私がこう考えるのもやはり乙女座アセンダントだからかもしれません。w 

私は、出生図は心の縮図であり、個人の宇宙だと思っていますので、配置やアスペクトが違えば目線も思考も変わります。

大事なのは、いずれどの天体の意識も理解して統合して自分自身を真に理解していく事です。皆さんも個人の意識や感覚を大切にしていってみてくださいね。

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