見出し画像

競馬は賭けた時点で実質勝ち〜G1マイルチャンピオンシップ〜

 週に5日、陰鬱とした虚無の底を這いずりながらもゆっくりと進んでいる。いや、進んでいるのか止まっているのか、後退しているのか、最早分からない。だが、そんな自分が「人」に戻る瞬間が週に2日だけある。土曜日と日曜日。ゴール版の前をサラブレッド達が一斉に通過する一瞬、脳天から汁が放出される。恐らくギャンブルに類する物をしたことが無い人は、「脳天から汁が出る」というのを一種の言語的表現だと理解しているかもしれない。いや違う。文字通り、実際に脳から汁が出るのだ。それが分かる。

 ギャンブル全般に言えることかもしれないが、競馬は賭けた時点でまさに勝っている。そこに金銭が付いてくるかはまた別問題で、我々は脳から出るその汁を金で買っているのだ。だから決定論的な立場に立てば馬券を買った時点で既に決まっている勝ち馬を知るまでも無く、本来我々は狂喜乱舞すべきなのだ。馬券を買うか、買わないかという二択の自由意志に打ち克った事に。JRAには大敗しているのだが。


今週末に行われるのは、京都競馬場開催最後のG1、マイルチャンピオンシップ。

まだ馬券を買ったことが一度もない人、特に関西の人は馬券を買ってみる絶好の機会かもしれない。一緒にスポーツ新聞か、スマホの競馬アプリを軽く眺めながら予想しよう。当日、間違いなく天にも昇る様な至高の蜜の味を味わえる筈だ。

 

スポーツ新聞等に書いてある馬柱から予想をするのも勿論正解なのだが、ここでは敢えて血統を用いて予想をしてみる。

マイルチャンピオンシップの血統傾向は非常にシンプル、母父がヨーロッパ型。

下の画像を見て欲しい。

画像1

過去6年の血統傾向だ。丸をしてあるのが母父ヨーロッパ型の印。なんと馬券に来ているほぼ全ての馬の母父がヨーロッパ型である事がよく分かる。加えて、母父ヨーロッパ型の馬が一頭も来なかった2017年は、稍重馬場であった事から度外視出来ると考えれば、実に13/15頭は母父がヨーロッパ型なのだ。

今年の出走馬の中で、母父がヨーロッパ型の馬は以下。

カテドラル、ダノンプレミアム、プリモシーン、レイエンダ、レッドオルガ。

なんと僅か5頭しかいない。上の条件に該当する事を前提として、過去の馬柱から東京向きと考えられるレイエンダとレッドオルガを除いた、カテドラル、ダノンプレミアム、プリモシーンを今回は予想のメインに据えたい。


本命は◎ダノンプレミアム。

鞍上と中2週での反動が不安要素ではあるが、軸馬に据えるならこの馬だろう。人気には逆らえない…。同じくダノンから出るダノンキングリーは母父がアメリカ型。プレミアムに比べれば適正は劣ると言わざるを得ない。

対抗は○ペルシアンナイト。

この馬が対抗な理由は僕が好きだから。この馬には1年を通して散々痛い目に合わされた。その金を返して貰う。ペルシアンナイト自身も過去2年連続で連対しており実績十分。先週のエリザベス女王杯でも3年連続でクロコスミアが馬券に絡んだ様に、どうやら最近の京都はリピーターが走り易いレース構造になっているらしい。

▲にはカテドラル。

上の画像でも挙げた、母父ヨーロッパ型の中でも特に好成績なのが母父ダンチヒ系の馬。ペルシアンナイトの父ハービンジャーも、ダンチヒ系であることからダンチヒ系はこのレースに向いていると考えられる。カテドラルは母父がダンチヒ系のロックオブジブラルタル。プリモシーンも母父がダンチヒ系だが、勢いを考慮してカテドラルを▲に据える。

△にはダノンキングリー、プリモシーン。

3強の一角、ダノンキングリーも勢いがあり、やはり軽視は出来ないだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?