今週から新潟、東京、京都の三場開催が始まり、いよいよ秋競馬が本格化するという感じですが、個人的には馬券妙味に欠けるレースが多く、あまり気乗りしません。なぜなら、三競馬場とも日本の競馬場の中で特に直線の長い三場だからです。

 直線の長いコースだとどうなるのか、純粋に強い馬が勝ちます。それが最も顕著なのが、東京、つまりは府中競馬場で行われる芝のレースです。A判定の奴は合格するし、E判定の奴は何の爪痕も残す事無く、しっかり落ちます。赤門に関して、林修もそう言っています。赤門＝府中競馬場と言っても過言では無い訳です。レース結果を見ていると何故か涙が頬を伝います。

今週末、府中競馬場で争われるGⅡが毎日王冠、東京芝1800m。

 天皇賞・秋のトライアルレースという位置付けながら、出走馬の殆どはマイラーの馬ばかり。サンデーサイレンスの血が濃くなるに連れて、身体的に脆弱な馬が増えてきた日本競馬界に於いて、天皇賞・秋と中二週での出走は、かつて以上にタフなのだろう。近年、毎日王冠を叩いて天皇賞・秋ではなく、秋のマイル路線を睨む馬の出走が増えて来た。

その為、マイル距離から200m距離が延長する毎日王冠では、マイル距離では一流の馬にも隙が生まれるはずと考えて、予想を行う。

血統的狙い目は、言わずもがなディープインパクト産駒。

クラッシックディスタンス、つまりは、根幹距離かつ、直線の長い平坦なコースで淘汰されてきた結果、辿り着いた血であるディープインパクトは、京都競馬場、東京競馬場を走る為に生まれて来た血統と言ってもよく、マイル以上の距離であれば、東京コースでは無類の強さを誇る。

本命◎はダノンキングリー。

 ディープインパクトに牝系はストームキャット系という、ダービー馬キズナと同じ配合。今年の日本ダービーでは、リオンリオンのハイペースに番手で上手く折り合ったロジャーバローズを除けば実質ダービー馬。更には、個人的に1600m〜2000mの距離がベストであると考えているこの馬にとって、ダービーであれ程強い競馬をした素質の高さには、目を見張るものがある。最終的には、牝系のアメリカ血統を活かして、スピードで押し切るマイル距離で活躍するのではないかと考えている。そんなこの馬にとって、直線が長く平坦な東京コースかつ、距離もベストな今回の毎日王冠は、評価を下げる要素が一つも無く、人気には逆らえない。泣く泣くの本命◎印。

対抗○にはアエロリット。

 昨年の毎日王冠も制しているように、マイル距離から200m距離が延長される隙を活かして、強い競馬が出来るのがこの馬。マイル距離でも走れてしまうこの馬は、今回も恐らく大崩れはしないはず。

▲には、ギベオン。

 ギベオンも父がディープインパクトで、牝系にはアメリカ血統のDeputy Minister系と、ダノンキングリーとも血統配合は似ており、東京コース向き。Deputy Minister系はアエロリットの父とも同じであり、このレースにも向きそう。馬券妙味を狙って、ここで人気薄での一発を期待。

△にはインディチャンプ。

 安田記念では、アーモンドアイとダノンプレミアムを抑えてのまさかの1着であったが、蓋を開けてみれば、インディチャンプは父がステイゴールドであり、納得の競馬。私見だが、ステイゴールド産駒は、タフな中山もこなす一方、クロコスミアに見られる様に、何故か東京コースのマイル距離にも強い。マイル距離より200m距離が延びるここでは、馬券妙味も考えて△評価に留める。

林修と注目馬が被った時は大体負ける。