朝倉_唄う

還る、ステージへ。

先日、大きな節目を迎えました。

僕がもともとやっていたバンド、ケンケンクロワッサンが活動を再開いたしました。


めっちゃ緊張したよね。なんせ一年と三ヶ月ぶり。それに加えてなんと体調激悪。割と限界体制でのライブでした。いわゆる、復活ライブってやつだ。



正直、また戻ってくるとは思っていなかったんだ。特にこのバンドでのステージはもう当分ないかな...なんて思っていた。なぜなら、僕たちは一度やりきってしまったからだ。



これは個人的な意見だけど、何かをひたむきに頑張るという行為は、目標がなければ詰んでしまうと思う。当時バリバリに音楽活動をしていた時、バンド活動をおこなう上で、よくこんな言葉を使っていた。



生活を削る。



この言葉はまさしく、バンドという生き物を飼いならしていくことがどれだけ難しいかを物語っている。



メンバーとスケジュールを合わせ、練習やライブの度に消えていくお金の面に加え、創作や集客という面も兼ね備えたバンドを動かしていくことは単なる趣味とは言えそうにもない。だから、僕たちは”生活を削る”という言葉を使っていたのだ。



そして、この言葉が僕は活動休止の際に頭によく現れた。こんなに生活を削っていくものを僕は生涯続けられそうにない、と。



ときは流れ、音楽活動をやめてから気づけば一年がたっていた。そして驚くべきことに気づいたのだ。



あ、僕は音楽より楽しめるものと出会っていない。



いや、実はもうとっくに気づいていた。音楽をやめてみて音楽がどれほど大切なものなのかが分かった。ステージ演奏することが僕にとってどれだけ価値のあることなのか、わかっていた。



その事実から目をそらしていたんだよね。ずっと。



そんな時、うちのドラマーからお声がかかった。また一緒にやらないか、と。そんなの嬉しいに決まってるよね。これが2019年3月のお話。



そして2019/6/16 僕らは晴れてステージに帰ってきた。いや、ここでは還ってきたと書いておこう。

果たして、どれだけ多くの人に自分達の音楽を届けられるのだろうか。僕たちは無名で終わっていくバンドなのかもしれない。



でも、そんなことは割とどうでもよくなった。選ばれるバンドじゃなくてもいい。ただ、自分達が選んだ人達は音楽を通して幸せにしていきたいなぁ。

最後に、活動休止の時と大きく変わったことが一つだけある。それは僕にとって音楽活動が



生活を彩る


ものになったこと。それは一輪の花のように。そうか、またここへ還ってきたんだ。そんな暖かな感覚が胸の内にある。



すべてのことが上手くはいっていない。だけどこれは、生きる希望だ。そしてこれからもずっと続いていく一つのものとして、見ていたいと思う。


いつか、あなたの前で歌える日が来ますように。



それまで修行してます。



それじゃ、また明日!




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