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写真というメディアを考える

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イメージ・コンテンツを制作する事は、視覚を通過して、人の心に問いかけることが一番のポイントだ。 人の心に問いかける事は、感性の同一性を得るということで、国境、時間という領域を超え… もっと読む
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#人生を変えた出会い

#2)Luc Tuymans-感性のうつろな画面

#2)Luc Tuymans-感性のうつろな画面

リュック・タイマンス(Luc Tuymans、1958- ベルギー)

アーティストであり、映画、写真、そして、画家である。アントワープ(Antwerpen-オランダ)在住。
室内、家族写真、壁紙の模様などの日常的なものから、ホロコーストなどの歴史的事象まで、幅広い対象を描く。
そして、
そのコンテンツについて、もう少し追記すると・・・
タイマンスの作品は、雑誌やスナップ写真などの日常的にありふれ

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NHKの「戦争への歩みから何を学ぶか」とは?

NHKの「戦争への歩みから何を学ぶか」とは?

8/15は、終戦記念日だ。
以下は、昨年(2018)の今日のことだ。
NHKラジオの終戦の特集番組で、
皇族方の学ばれる学習院大学の井上寿一学長がゲスト出演のようだ。
そして、内容は、
「日本が戦争へと至る歩みから得るべき教訓を、改めて考えます。」
「戦争への歩みから何を学ぶか」というテーマだ。
なんてことを言っているのだろう。
最後に
「みなさんは、先の戦争について、どう思いますか?
私たちは、

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米写真家ジョー・オダネルの被爆地長崎の記録

米写真家ジョー・オダネルの被爆地長崎の記録

米写真家ジョー・オダネルの記録写真

8月6日、 8月9日、 広島、そして、長崎に原爆投下された日だ。
この時のことを、今、小学校、中高と、次世代に語る継ぐ、伝承の継続という、取り組みが行われているという、重要にして必要な行為だ。

そして、イメージ(写真や映像)等の手段で、より具体的に継承することも大切だ。それは、ヒトの認知機能の80%以上を占める視覚情報だからだ。
この写真には、米軍の従軍カメ

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イメージと文化-記憶の曖昧さと無意識に作られた過去のイメージ

イメージと文化-記憶の曖昧さと無意識に作られた過去のイメージ

記憶の曖昧さと無意識に作られた過去のイメージ

現在の学説によれば記憶というものは変化するといわれる。
その記憶があいまいになる訳は、過去の出来事を思い出そうとする度に、脳のネットワークが、引き出した情報をその都度、書き換えてしまうことにより起こる。
それは、遠い過去の記憶も、自分の要素で、再構築されるだろうし、今、ごく少し前のことでも、自身の概念が、勝手に記憶を作り替えているということだ。

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写真集の歴史は100年も経過していない

写真集の歴史は100年も経過していない

「写真集の歴史は100年も経過していない」
時代を動かした写真集、それは、印刷技術の発展による功績が大きいだろう。
1880年代に印刷物にハーフトーンスクリーンの開発が要因として、印刷物へ写真が導入された。
それは、あたかも、印刷物の中に現実があるかのようにだ。

著名な写真集を2点あげる。

1)1880年代の初期の代表的な写真集は、エドワード・マイブリッジといわれる。
*Eadweard Mu

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